先手四間飛車△9四歩△4一金型


△4一金型

   まず図から42金を入れずに攻める場合。
居飛車の指し手としては
1.△6四銀からの左銀戦法
2.△6四歩からの早仕掛け
3.△7三銀からの棒銀
散歩道で紹介したように△6四歩からの棒銀もあるが この場合あまり気にしなくて良い。

1.△6四銀からの左銀戦法


これは△9三歩△4二金型と同様に進めてよい。 △4二金型よりも居飛車の玉が弱いため指しよいと思う。

2.△6四歩からの早仕掛け


先手は▲3七桂まで理想的に組め、且つ▲3五歩の玉頭攻めが厳しく振り飛車優勢である。 これでは居飛車の工夫の意味がない。

3.△7三銀からの棒銀


これも△4一金型は玉が薄く基本的に指しやすいと思っている。 ただ△8四銀に△9五銀の防ぎのため▲9六歩が必須の手になる。

もう一手△9五歩と待つ手も考えられる。 無理矢理形を決めさせて攻めようという実にいやらしい手だ。 しかし後手番で更に端に二手もかけるのは中央の立ち後れが響く展開になる。 △9五歩には▲3六歩がいい。
対して
1.△6四銀からの左銀戦法
2.△6四歩からの早仕掛け
3.△7三銀からの棒銀
の三つが考えられる。

この形では左銀が一番の強敵である。 ▲3六歩型のため△5五歩の攻めが有力。 詳細は△4二金型の項に譲る。 通常の△7六歩と取り込む変化では当然の様に振り飛車良しである。

早仕掛けは上述の変化と同様に玉頭の薄さがもろに響く。 △4一金型では考えにくい。

棒銀は端歩を突き越している関係で端を絡めた複雑な変化が全て消え、 振り飛車にとって指しやすい展開になる。 おまけにその2手が最大限生かされるのではやってられない。 変化の綾によってはこの2手が響くこともあるかも知れないが、 実戦的にはまず無いと言って良い。 さらに端の二手が生きる展開は考えにくい。 よって棒銀は得な作戦ではないと思っている。


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