エピローグ

In Reply to: 「フィロ・ソフィア」とは何か
投稿者:来生自然
投稿日時:2001年12月26日 01時19分26秒

昔々。。。
或る所に、ひとりの老人がいました。
この老人は、言葉を刻んだ石を積むひとりの少女に出会いました。
少女は「ソフィアを積むもの」という名前でした。
老人は、どうしたらいいかわからずに
自ら得た言葉のいくつかを口ずさみました。
少女は、じっと耳を傾け、老人の目を見つめていました。
そして、言葉は石に刻まれ、積み上げられていきました。
少女は、黙ったまま、石を積み上げていきました。
老人は、その少女が孤児とはるか過去に約束をしたことなど知らず、
「自ら得た言葉」であるものは、「ソフィアではない」のか?
と思いつつ、更に言葉を重ねました。
日はどんどん過ぎていき、老人は焦りだしました。
繰り返せど、繰り返せど、「自ら得た言葉」を、超えることが出来ないでいたからです。
ふと、背後から声がしました。
「それは、ソフィアではない、少女よ、なぜ約束を破るのだ」
少女は、悲しそうな目をして、二人の目を見つめて言いました。
「私が積むもの、それが、私にとってのソフィアです。
 あなた方の言葉、それは、あなた方と私にとってのソフィアです」

老人は、静かに立ち上がり、過去にある少女と約束したことを思い出し、
その場を立ち去っていった。
「植村直己」の言葉をつぶやきながら。。。。。

 私は何かを新しく発見したわけでもない。
 何かを新しくわれわれの社会へ持ち帰るわけでもない。
 私の行為は、私の身体に何らかの痕跡を残し、
 私の心に辛かった、またときに、さわやかだった思い出をのこすだけだ。
 私のやったことが、なにがしか意義のある行為と呼べるものであったとしても、
 私は、相も変らぬわたしにすぎず、
 勝手気ままな夢をいだき、
 夢の実現にむかって前進するほか能のない人間なのだ。


http://www.geocities.co.jp/Technopolis-Mars/4597/

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