Re:補足:哲学・思想の輪

In Reply to: 補足:哲学・思想の輪
投稿者:来生自然
投稿日時:2001年11月18日 22時32分14秒

> >哲学者も、科学者も、共に歩み寄ることができないまま、論争
> を続け>れば、破滅は避けられないだろう。
>
> いいえ、プロブレマティークが全然違うのです。こんなちゃちな
> レベルで、いつまでも考えていてはいけない。思想史というもの
> があり、思想が運動するものだということ。また、人類の歴史と
> いうものがあり、戦争へ傾いたり、平和へと傾いたりするという
> こと。帝国の意思が、共和的な場所へ軍隊を差し向けるように、
> 知の領域においても、軍隊が派遣され得るのです。

そのとおりです。
でも、その軍隊がどこからくるのか?

私が、Re:底の抜けたバケツ で、立て続けにジョーカーさんに疑問を発した時、「前提条件」をわざと伏せておきました。するどいジョーカーさんなら、笑ってその根本的差異を指摘してくれるかも?なんて、勝手に思っていましたが、別のリアクションを引き起こしてしまったようです。でも、そのリアクションから、「もしかしたら」が、「やっぱりそうかも」に変わっていきました。

根本をそのまま問うこともできない。しかし、数多くの類似した質問に答えていただければ、そこから発せられる言葉の端々に、もしかしたら、その答えが見えるかもしれない。
ということでした。

ジョーカーさんが、真に「哲学」を愛しておられるようだったから、「答え」を聞くのが怖かったのかもしれません。

私は単なる臆病者であり、寂しさに絶えられない人間なのかもしれません。

でも、聞かざるを得なくなってしまいました。私の「知りたい」という欲望が、押さえ切れなくなってしまったようです。

質問1.
ジョーカーさんは、自分を特別な能力(特に、哲学的思考に関して)をもった人間だと思っておられますか?

質問2.
ジョーカーさんは、真の「哲学者」は、「人類」の中でも「特別な」人間であり、「科学者」とは、決して相容れない存在であると思っておられますか?

質問3.
「哲学」は、自己の中でこそ完結(ないし未完結)し、「他者」が理解した段階で、「別物」になり果てると思っておられますか?

> いま、哲学・思想の舞台で起こりつつあるのは、科学への奇妙な
> 傾斜の中で展開される哲学のようなものが、「ソフィア」を領土
> 化しつつあることです。科学的知は、自分たちの客観的「正義」
> の名のもとに、すべてを語り尽くそうとする。この「正義」の名
> のもとに、軍隊は派遣されることでしょう。
>

さて、「哲学」とは、そんなにも脆いものなのでしょうか?

「母なる哲学」は、劣った「多くの寝子」を産み落とし、劣っていると思われた「寝子」は大きくなって、「猫族」となり、「母」の臓腑を食い破ろうとしている。
と、本気でお考えになっておられるのでしょうか?

もし、(狭義の)哲学を対象に考えるのなら、歴史的にはそうだと言えるでしょう。でも、たとえそうだとしても、「科学的知」では、決して「語り尽くせない」存在があることを、「科学者」は知っています。(それこそが奥深き哲学の真髄なのではないかと私は考えます)
「ゲーデル」はそれを「科学の言葉」で証明してしまいました。(中学生レベルで理解可能な言葉でです)

そういう意味では、「軍隊は既に蹂躙し尽くして、もはや影しか存在しない」
というべきでしょうか?

私は、(広義の)哲学とは「人智」の全てを「包含する」が故に、より深く、より大きな存在だと「再認識」いたしました。それは、私が追い求めていることにほぼ一致しました。

「哲学・思想の輪」が危機に瀕しているのは、「哲学」や「科学」の「真理」や「正義」の問題ではなく、「何が問題かを認識できない人間」にあると思っています。

なぜ、「科学」や「哲学」で食って「いかなければならない」人間を作り上げたのか?「自己の生き残り」のために「研究」と称して「真の」科学や「真の」哲学を堕落させ、「軍隊」を組織した「人間」。

「人生」の最初の自立へのきっかけの段階で躓いてしまう「理想と現実」のギャップ。
でも「そのギャップ」をも乗り越えて、真の哲学は存在するのだと思っています。

これ以上は述べません。余りに語り過ぎました。

猫縞さんの「ねこ語り」や「ねこだもの*日記*」に書かれている自身の人生に対する苦悩と疑問。「哲学・思想の輪」の主催者が感じられた「学問の世界」への疑問そのものが解答であるように思っています。

わたしは、「科学の側」から、ジョーカーさんは「哲学の側」から、同じ問題を見て、別の言葉で語っているのだと思っています。

http://www.geocities.co.jp/Technopolis-Mars/4597/

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