Re:リング・・・?

In Reply to: リング・・・?
投稿者:来生自然
投稿日時:2001年11月12日 17時57分56秒

>>...相互に輪を作る方向に向かっているように思われます。

>じねんさんが、上記で、何を考えているのか、もう少し詳細を教
>えて下さい。<哲学と思想の>環のことですか?

いえ、そうではありません。でも、<哲学と思想の>環で問題にな
っていることと非常に関連しているように思われることです。

>  サーペント某氏の言う「脳」とも絡みますか? 参考までに言
> うと、「脳」の方は、『哲学とは何か』の中で、ドゥルーズとガ
> タリが提起した話だと記憶します。でもって、「環」と「脳」は、
> 対立するテーゼです(笑)。「意識」と「無意識」くらい違う話
> なので(笑)。「リング」というテーマに「脳」を持ち出された
> ら、話がそこで死にますねー。「リング」という名前が不可能と
> なるからで、「脳」としなければ(「リゾーム」でもいいけど)
> ならなくなる・・・かな(笑)。でも、「脳」を云々する前に、
> リングとは何であるのか、をはっきりさせてほしいものです。

サーベント?、「双頭の蛇」の類でしょうか(^^)?、申し訳あり
ません。そういう方を存じ上げません。詳しく教えていただけませ
んでしょうか?

>『哲学とは何か』の中で、ドゥルーズとガタリが提起した話
またまた、読むべき本が出てきました^^;

さて、私が「リング」といったのは、学問体系が細分化され、深い
縦割りの溝ができてしまったにもかかわらず、最終的に求めている
ところは、実は同じなんではないだろうか?ということです。
べつに「リング」でなくてもよかったのですが、「深いところでの
問題意識では、それぞれがつながっている」という意味です。
それゆえ、お互いに隣接する領域をカバーしていこうとするような
学問体系が出てきているように思われます。

たとえば、物理学の世界で、宇宙論を論じる場合、ニュートリノに
質量があるのか否かが、問題になって、素粒子理論と関連します。
もっと極端に言えば、重力そのものを素粒子的に扱えないかという
研究が根底にあります。
さらに、素粒子理論を突き詰めてゆくと(光の粒子性と波動性の問
題に絡んで)、人間の意識の問題に直面します。
私が属している領域(「周辺」ですが私の研究対象外です)では、
脳の機能局在とその活動状況(らしき状態^^;)を「頭を切り開く
ことなく」画像化することができてきています。感覚と脳との関係
は、さらに詳しく調べられることでしょう。(現在では、体性感覚
が主体ですが、「思考」と「脳」の活動の関連性も同様の実験で研
究が可能な状況です)。このような研究は、ごく一部です。
多角的に「脳」という存在を捕らえようとする人々の「こころ」の
中には、「生命とは?」「たましいとは?」「こころとは?」「意
識とは?」などなど、の「問題意識」が根底にあるように思われま
す。
これで、「意識」と「脳」の問題がつながりました(^^;)。この分
野を扱っているのは、現在では「認知科学」の領域です
それでもって、「脳」を使うことで「物理学」やら、「哲学とは何
ぞや」などという問題を「考えること」ができるわけです。(←
「脳」の働きのうち、この点を否定されると、身も蓋もないのです
が。。。)とりあえず、強引に「脳」と「物理学」をつなげました。

文脈の都合上、半ば強引に繋げてしまいましたが、それぞれの分野
が根底に抱えている問題はそもそも「何」なんだろうか?
という疑問を発したとき、それは、「問題を認識し突き詰めようと
するもの自体」ではないだろうか?と思うわけです。
そのものを突き詰めようとする働きが、様々な学問を産み落とし、
枝葉を伸ばし、そして、隣接する領域間のみならず、お互いに影響
しつつ、(この段階で、「リング」という言葉は廃れてしまいます
^^;「リング」というよりも「ネットワーク」でしょうか?)
共通の問題へ向かっていこうとしているようです。
そして、それは、(広義の)「哲学」が対象とする領域のような気
がします。

学問が細分化されたにせよ、お互いに相互作用をすることによって
成り立っているのは、自明のことのように思われます(たとえ、お
互いに攻撃し合っていても^^;)

もっとはっきり言ってしまいます。

ものごとの「何故」を問う習癖は、どんな根本思考を有していよう
が、「人間」に共通のもののようで、どの領域に属していようと、
各分野の専門性を踏み台にして、突き詰めようとしていくように思
われます。
昨今、専門性が分科し過ぎ、共通のテーマであった、根本的な論争
を問うに当たって、本来(あえて「狭義」とさせていただきます)
の哲学以外の領域が、その専門性を土台にして、隣接領域を巻き込
み「心」の世界に踏み込もうとしているということです。

「心」の世界は、二元論的にも取り上げられ、いわば「唯物論」
と対をなす領域として認識されることもあります。

これら「唯物論・唯心論・唯脳論」「一元論・二元論」の対立項を
含めての全ての問題が「人間の思考」の範疇を超えないにもかかわ
らず、その「人間の思考」を超えて「こころ・意識・無意識の本
質」を理解しようとする「人間」そのものに、「問題の根源」が根
ざしているのだろうと、思っています。(ジョーカーさんから、い
いかげん離れるべきだとご指摘いただいた「ゲーデル」の問題に還
元されます^^;)

> >ただ、「一箇所、途切れたところ」
>
> この発言も、気にかかります。って言うか、この発言は、何を言
> いたいのか、想像がつきません。

「一箇所、途切れたところ」
とは、「こころ・意識・無意識」といった「自己の内面」を対象と
する学問領域です。

本来ならば、この分野が上記の根本問題に切り込んでいくべきはず
なのですが、(日本人の)問題意識があまりにも低すぎたせいか、
それに対する認識を、皆がし始めようとしたとたん、社会的にも様
々な問題を誘発してきたように思われます。
現に、宗教問題はタブー視されていますが、同時多発テロが起こっ
たとたん、俄か宗教論者が増え始めます。

上記問題が遠因で、「哲学と思想の輪」の問題が発生したのではな
いかと思うわけです。

私が「我が子のため」にも、「哲学」をし続けようと決心したのは、
上記問題が根底にあったからでもあります。

http://www.geocities.co.jp/Technopolis-Mars/4597/

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