軽快気動車を導入してがんばる兵庫県の第三セクター
2003年7月に探訪

  兵庫県の加西市が路線の大部分を占める。東播磨地方ではJR加古川線を中心に北条鉄道と三木鉄道が走っている。この3つの路線を一体のものとして、PRしているが、北条鉄道・三木鉄道は共に経営状況は厳しい。しかし、両鉄道とも新型気動車を導入するなど、赤字経営ながら路線存続の意欲が見られる。共に地域の支援に揺るぎがないようである。
 北条鉄道は、北条町駅がショッピングセンターの建設と同時に新築されるなど、加西市の全面的な支援を受けている。神戸・姫路への交通手段としての役割がバスやマイカーに奪われてしまっている現状では今後も経営は厳しいだろう。社員は11人と、合理化は徹底している。

 新型の軽快気動車  センスの良いデザイン  乗客は多くない。
 車内には車椅子スペースあり  田園地帯を走る  加古川線・北条鉄道・三木鉄道を宣伝するポスター
 北条町駅には無料自転車あり 「新築された北条町駅  北条町駅には観光案内もある
 タクシー専用電話が駅構内にある  北条町駅とショッピングセンター  レールバスも走っている
北条鉄道 2000年度
設立
営業
キロ
旅客輸送人員(千人) 輸送密度
(人/日)
鉄道営業収入(千円) 営業損益(千円) 収支係数 全事業経常損益(千円) 出資者
1984 13.7  29.6  630 61,995 ▲43,496 170.2   加西市、兵庫県、小野市

見て感じたこと
① 年間6000万円の収入しかないのに、ここ2年間に新型軽快気動車を2両も導入している。
② 1日15往復で、ほぼ1時間間隔であるが、もっと増発しても良いのではないかと思う。
③ 社員をほとんど見かけなかった。ぎりぎりまで合理化を進めているようだ。有人駅は北条町駅のみ。
④ 切符はない。すべて車内精算。
⑤ 昼間割引回数券あり。10枚の料金で13枚分。
⑥ 乗客は少なかった。輸送密度も鹿島鉄道並みに少ない。
⑦ 加古川線の電化工事が進んでいる。これが乗客増につながればよいのだが。

  北条鉄道のホームページ(個人作成)があります