6日目

夕べは夕焼けだったので明日は晴れると思っていたがあれは日本だけの話なのか、生憎の曇空であった。今日はアルプスへ行く日だというのに残念。7時15分バスで出発。途中、湖の横のショッピングセンターで、先輩と会社へのお土産にスイスのチョコレートを買った。再びバスに乗って走っていると雨が降りだした。でも下界は雨でも3000メートル以上は晴れているだろうと自分を慰めて。バスをラウターブルネンで降り電車に乗換。雨は激しく降っている。途中から雨は雪に変わった。
6月の雪。電車はクライネハイデックで別の電車に乗り換えるが、ここで昼食。
山小屋風の可愛い内装のレストランだった。「手造りうどん」と日本語で書いてあった。外は一面の銀世界。雪をつかんで投げた。電車の前でセントバーナード犬と一緒に記念撮影。お土産屋でカウベルのキーホルダを買った。
別の電車に乗り換えて更に登って行った。途中から電車はトンネルにはいる。トンネルの中に地下鉄のように駅が2つあった。途中下車して岩に掘った洞窟のガラス窓越しに外を見たがガスっていて何も見えない。次の駅では雲が切れて雪山が見えた。停車時間は短く発車に遅れると取り残されると聞いて駆け足、高山での駆け足はよくない、少しクラッときた。
終点に着くとそこはもう3000メートル以上。空気が薄いせいか船酔のような妙な気分。スイス人はすごいものを作る。駅から洞窟の道を少し歩いてエレベータに乗って一気に100メートル昇り、3454メートルの展望台に出た。
すばらしい。感激だ。「もう死んでもいい」というと、知らない別の団体か日本人の観光客が「じゃ死んでくれ」とお返しの声が聞こえてきた。やなやつだ。この景色に免じて許してやろう。
長くいたかったが、時間が気になって再びエレベータで下に降り、絵はがきを買った。日本行きの赤いお馴染みのポストがあったが、すぐ持ち帰りたかったので投函するのはやめ切手だけ貼った。再び電車で下へ降りて乗換駅へ着くと雪は止んで融けていた。別の駅でバスが待っていた。バスで一路ジュネーブへ。
ホテルにいったん入ってから外へみんなで食事に出かけた。ミートフォンジュという鍋の中に油が煮えていて串にさした角切りの肉を上げて食べるのだが、なかなかうまい。沢山肉が出て食べきらなかったのでまたまた後悔した。テーブルで油が煮えているのは何だか怖いかんじだ。ホテルに戻りまだ外は明るかった。

7日目へつづく