3月7日


   朝起きてからシャワーを浴び、外に出て行き、朝食(サモサとチャーイ)を食べに行った。空腹を満たしたところでState bank of Indiaにチェックを現金に両替しにいくことにした。銀行はかなり遠かったので、オートリクシャーに乗って行くことにした。銀行ではかなり待たされたものの、きちんと両替してくれて本当に助かった。

   さてエア・インディアのオフィスに行くか、と思った時、なんと偶然九州2人組みと再会した。「おぉーー、すごい偶然やな!」と喜びあった。その後色々話を聞いてみると、どうも彼らと一緒に行動しているブー(高木ブーに似たインド人社長)があやしい人だということに気づき始めたと漏らし、ヘコんでいた。「おいおい今ごろ気づいたの?」と思ったけど、僕とは関係のないことだから、残酷だけど放っておく事にした。不意に女の子の方が「一緒に逃げよう」と言ってきたので「何で俺が?関係ないやん。」と思ってけど、僕もこの町が嫌いで一刻も早く出たかったので、じゃあプリーに戻ろうかという事にした。昼の一時にブバネーシュワルホテルの前に集合ということで、とりあえず2人とは別れることにした。

   銀行を出て出店でルンギー(男性用スカート)を一枚買いオートリクシャーを捕まえて、ホテルプラチにあるエア・インディアのオフィスに行くことにした。オフィスに入り席は確保できたかどうか聞いてみると、なんとまだ席は確保されてないとの事。これには本当にあせった。本当にタイに帰れないのではないか?やばい、やばいゾ、カズ!と窮地に追い込まれた僕はとっさに「賄賂、賄賂」とあらぬ事を連呼してしまった。これにはさすがに驚いたらしく、非常識な僕を諭すように「落ち着け、落ち着け。予約センターにはプッシュを続けるから諦めるな!」と冷静だったのはインド人の係員の方だった。

   泣きそうになりながら、オフィスを後にしホテルへ帰って荷作りをし、ブバネーシュワルホテル前へ行った。約束の1時過ぎになっても2人は現れず「あぁ、ついに殺されてしまったのかな」と思った矢先、女の子の方が走ってきて「ブーがプリーまで車で送ってくれるって行ってる。」と言ってきた。どういうことやねん!って思ったけど、これ以上深入りして自分の身に危ないことが起こったらシャレにならないので、放っておくことにし僕一人でプリーに向かうことにした。

   プリー行きのバスはこれまた最悪で、僕の前の席のバカなインド人2人組みが大音量でかかっている理解不能なインドポップスに合わせ大声で歌うのだ。本当に気が狂うかと思った。ブチ切れてやろうとさえ思ったけど、インドで暴れてお縄ビッチされたら元も子もないもで、グッとこらえることにした。90分後バスはようやくプリーに着いた。リクシャーに乗り、ガンダーラホテルまで行ってもらうことにする。途中駅に行き、あさってのカルカッタ行きの夜行列車のチケットを予約しに行った。窓口におっさんが立っていてチケットの手配を親切丁寧に手伝ってくれたのだ。しかし、このまま終わるほど甘っちょろいインドではない。手続きを終えたおっさんはいきなり「コミッション(手数料)30ルピーをよこせ」と言ってくるのである。「はぁ〜?何ぬかしとんねん。お前が勝手にやったんやろうが、しばいたろか、ボケ!」とぶち切れるほどの体力は残ってなく、「はいはい、払えばいいんでしょ?それで満足なんでしょ、この泥棒ネコが!」とおとなしく金を払うことにした。ほとんどのインド人は間違いなくいい人なのだが、たまたま目に付くのが馬鹿ばっかりだからこの国は疲れる。

   ホテルに着きとりあえず休憩することにした。一息ついてから、ホテルの経営する代理店に行きエア・インディアのオフィスに電話することにした。するとさっきの係のおっちゃんが出てきて、席がとれたよと言ってくれた。本当に嬉しくてバカの一つ覚えみたいにサンキューを連発してしまった。係のおっちゃん、賄賂ナシでがんばってくれて本当にありがとう!

   晩御飯は同じホテルに滞在している女の子6人組と食べに行くことにした。女の子達はしゃべりつづけ、非常に疲れた。一人で行ったほうがよかったのでは、と正直思った。夜またいつものように蚊に悩まされながら就寝。

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Last modified: Fri Apr 28 13:22:42 JST 2000