2月29日


   5時半起床。6時に寝ぼけ眼でマムと友達を玄関まで見送り、もう一眠りした。 9時半起床。マムが行ってしまって何をしていいか分からずボーっとしてた。とりあえずシャワーを浴び、部屋をかたずけ、置き手紙を書くことにした。 荷物をまとめ「さあ出発やー」と思っていた矢先、部屋に電話がかかってきた。どうしよう?出ようか出まいか迷ってるうちに電話は切れ、しばらくすると玄関の方でアパートの公衆電話に電話がかかってきた。アパートのおばちゃんが「かーすー、かーすー」と僕を呼んだので玄関に出ると、電話を取り次いでくれていた。誰だろう?と思い出てみるとマムがわざわざ会社から電話してくれたのだった。特にたいした内容の電話でなく、仕事はどうした仕事は?と突っ込んでやろうと思ったけど、とりあえず感謝の気持ちを表したいの一心で出て来た言葉が
「サンキュー・ソー・マッチ」
だった。ありがとう。
   10時15分アパートを出発。近くのバス乗り場からバスに乗り、いよいよバンコックに戻る。なぜだか分からないけど、バスの中で涙があふれて仕方がなかった。止まらなかった。周りの人に涙を見られないようにずっと窓の外を眺めていた。泣きながらいつの間にか寝てしまっていて、気が付くとバンコック北バスターミナルに着いていた。朝から何も食べてなかったのでとりあえず焼き飯を食べ、たまっていた旅日記二日分を一気に書き上げた。一段落したところで市バスに乗り換え、カオサンへ向かった。
   少々センチな気持ちになっていたのを現実に引き戻したのが、バスに乗っていた糞ガキだった。奴は始発からカオサンの手前まで騒ぎに騒ぎまくっていた。本当に窓から外に放り出してやろうかと思った。
   2時半、カオサン到着。インターネットカフェに行ってメールをチェックすると、「6000バーツ盗まれた…」という、マサから悲痛なメールが入っていた。可哀想に。その後、グリーンゲストハウスに部屋を取って、久しぶりに日本に電話をしてから、溜まっていた疲れをとるために、タイ式マッサージに行った。1時間のマッサージで体がずいぶんと軽くなった。
   夕刻、オレンジ色に染まるバンコックの街と街ゆく人々の流れを、ゲストハウスの屋上からタバコの煙をくゆらせ、眺めていた。取り留めのないことなんかをずっと考えていた。今考えると、その一時間はかけがえのない大切なものだった。
   シャワーを浴びようとしたら、隣の部屋の人達が一緒に晩めしに行こうと誘ってくれたので屋台に行くことにした。しかしながらそいつらは、日本のソープの話とか低俗な話に花を咲かせて、非常につまらない晩めしになってしまった。つまらない奴らとはお別れして、久しぶりに彼女に電話をして、無事にやっていることと明日からインドに行くことを伝えた。シャワーを浴び、今日はもう疲れたので寝ることにした。

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Last modified: Fri Apr 28 13:56:43 JST 2000