コンピュータの構成と設計
- ハードウェアとソフトウェアのインターフェース -

著者: David A. Patterson, John L. Hennessy
訳者: 成田光彰
発行: 日経 BP 社
価格:
上巻: 本体 3786円 (購入当時、税込 3900円)
下巻: 本体 4757円 (購入当時、税込 4900円)
ISBN:
上巻: 4-8222-8001-2
下巻: 4-8222-8002-0

判る人には、著者を紹介しただけで充分でしょう。 SPARC の生みの親、David a. Patterson と、 MIPS の生みの親、Jhon L. Hennessy の二人です。 RISC ムーブメントを起こしたこの二つのプロセッサの生みの親が、 コンピュータの中身を判りやすく解説した歴史的名著で、 著者の名前から、通称 P&H と呼ばれているそうです。 日経BP社から、上巻3900円/下巻4900円で発売されています。

コンピュータを使っている人で、全く速度に拘らない人はいないでしょう。 コンピュータが趣味の人なら尚の事です。 どの CPU が速い、誰の機械が一番速い、といった話題は大変楽しいものです。

しかし、そういった話が身のある物になる事は意外と少ないです。 趣味だから別に有意義である必要は無いんですが、 論拠の甘さからか感情的な水掛論になる事も珍しくありません。 酷い物になると「雑誌に書いてあった」などと、鵜飲みにするだけの人もいます。 特に、こういった人同士の論争では、論拠が外にあるため、 「信じる/信じない」といった非科学的な物になりがちです。 そういうカドの立つ話題は避けるか、もっと科学的に議論した方が良いでしょう。

で、科学的に議論してみたい人へ。私の知る中で最高の本がコレです。

RISC、パイプライン、キャッシュといった CPU の高速化に関する話題から、 仮想記憶や周辺機器に至るまで、総合的に論じた教科書です。 題材として、最も RISC 的な RISC である MIPS アーキテクチャをとりあげ、 各部を詳細に解説し、どう組み合わさって高速化を実現するのか説明されています。 その気になれば、自分で MIPS プロセッサを作れるくらいに詳細です。:-)

しかし、それだけ内容も高度で、分量もかなり多いです。 説明自体は非常に判り易い良質の物ですが、お手軽な本ではありません。 今時のプロセッサがそれだけ高度だという事でもあるんですが、 興味がある人にとってはその分量すら「楽しめる」本ではないかと思います。


基本的に、趣味でコンピュータ触ってるだけのシロウトのタワゴトです。
間違い等の御指摘やアドバイス等ありましたら、 [email protected]か、 [email protected]まで mail して頂けると有難いです。

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