ThinkPad220をMIDIシーケンサーにする!

更新日 99年9月26日

コンピュータで遊べることの一つに音楽があります。ThinkPad220にはご存知のように音源が搭載されていないのでそのままでは音を出すことすらできません。しかし220にはPCカードスロットがありますので、PCカードタイプの音源を挿入すれば立派なマルチメディアマシンとして活躍できるのです。今回、手元にあるRolandのPCカード型音源 SCP-55をWin95な220にセットアップしてみました。さらに、SCP-55に付属した「Cakewalk Home Studio」をインストールして、MIDIシーケンサーを220で実現してみました。

なお今回使用した220はメモリ10MB、HDD80MBという仕様です。クロックアップはしていません。Win95は無印バージョン(アップグレード版)です。

まずFDDを接続し、SCP-55をPCカードスロットに挿入した状態でWin95を起動します。起動と同時に「新しいハードウェア」の画面になります。2分くらい経過してからドライバのインストール画面になりますので、そこでFDDにSCP-55付属のドライバディスクを入れ、「ハードウェアの製造元が提供するドライバ」を選択します。「フロッピーディスクからのインストール」で配布ファイルのコピーもとが A:\ になっていることを確認し(なっていなければ「参照」からFDDのドライブを選択してください)、「OK」を選択します。

長々と書きましたが要するに普通の方法でドライバをインストールすればSCP-55は認識されます。ただしWin95を最小インストールしている場合、インストーラがWindows関連のファイルをいくつかインストールしようとします。 sndvol32.cnt、 sndvol32.exe、 sndvol32.hlp の3つです。 FD版95がない場合取り合えずスキップでかわして、あとでサウンド関連のアクセサリをインストールするしかないです。とりあえずメディアプレーヤー、ボリュームコントロールくらいは入れておいた方がよいでしょう。

インストールが完了したら外部スピーカーをつないで、早速メディアプレーヤーでMIDIファイルを再生してみましょう。220のパワーからは想像もつかないようなすばらしいサウンドが聞こえてきます(もちろんSCP-55のおかげですが)。WAVファイルも再生できるようになりますので、起動時のMicrosoft Soundも聞こえるようになります。

さていよいよCakewalkをインストールするわけですが、CDの\cakehs\win95ディレクトリのsetup.exeを起動すればインストール自体は問題無く終わるはずです。ソフトの動作もエラーが出ることも無くきちんと動きます。ただし大きな問題がひとつ、とにかく遅いです。まず音の進行に合わせて譜面が動くはずなのですが、これが動きません。大抵は曲が終わってからもしばらくスクロール(と呼べるほどスムーズではありませんが)が続きます。ただスピードさえ気にしなければソフトウェア自体は動くわけですからMIDIファイルの作成、編集作業はできます。実用性はともかくとして220は立派にMIDIシーケンサーとしてのお勤めができるようになりました。

たった1枚のPCカードで音源さえ持たなかったマシンが、MIDIシーケンサーになってしまうのです。こう考えるとPCカードスロットを持っている220はまだまだ活躍できそうですね。

ちなみにSCP‐55PのパッケージにはWin3.1版のCakewalkも同梱されているのでWin3.1でも同様の環境が作れます。この組み合わせはだいぶ前にやったので詳細は記憶していませんが動作自体は(Win95と同じように間違い無く遅いですが)問題無かったと思います。今度Win3.1をインストールすることがあったら試してみます。

追記) SCP‐55は使用中にとても熱くなりますので、使用後カードを取り出すときは注意してください。(火傷するほどではないと思いますが、とりあえず熱くてしばらく触れません。)

関連ページ : PC110 MIDIシーケンサ化計画 ( PC110使いこなし術 #2 )

 

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