B9 コードウェル城奇談
Castle Caldwell and Beyond

原題Castle Caldwell and Beyond
邦題コードウェル城奇談
レベル1-3
人数4-8
編集Michael S. Dobson
挿絵Ruth Hoyer
表紙Clyde Caldwell
地図Diesel
印刷Betty Elmore
発売日1985 年
日本語版発売日1990 年 3 月

概要

このモジュールには 5 つの短編が収められています。それぞれが独立した冒険として作られていますが,最初の 2 つは連続した冒険としてプレイしたほうがよいでしょう。

各短編の解説

The Clearing of Castle Caldwell

タイトルは「コードウェル城の大掃除」または「コードウェル城掃討作戦」とでも訳せばよいでしょう。冒険の背景は次のようになっています。

とある地方の商人であるクリフトン・コードウェルは,長年の夢であった自分だけの城を大枚をはたいてついに購入した。しかし彼が城を訪れてみると,そこはモンスターたちの巣窟になっていた。命からがら逃げ出した彼は,モンスターを追い出すために冒険者を雇うことにした。

このように,非常にオーソドックスな「依頼型」のシナリオになっています。ダンジョンの規模もそれほど大きくないため,参加者がすべて初心者でもないかぎり 1 回のセッションで終了させることが可能でしょう。

Dungeons of Terror

「恐怖の地下迷宮」と題されたこの冒険は,上の“The Clearing of Castle Caldwell”の続編にあたります。冒険の背景は以下の通り。

コードウェル城の 1 階にあった落とし戸の下には,さらに未知の空間が広がっていた。クリフトン・コードウェルは再び冒険者を雇い,そこに巣食っているであろうモンスターを掃討してもらうことにした。

The Abduction of Princess Sylvia

「シルヴィア王女誘拐事件」というタイトルをそのまま用いようとすると,シルヴィアという王女がいる王国を作らなくてはならないため,それができない場合はどこかの貴族の娘ということにすればよいでしょう。アドリアーナ・カラメイコス(ステファン・カラメイコス公爵の長女)などが適当かと思われます。ブラック・イーグル男爵の妹君というのもウケ狙いにはよいかもしれません。

The Great Escape

キャラクターはシナリオ開始時点で敵軍の基地に捕らわれており,そこから「大脱走」を試みるというのがこの短編の内容です。できることならこの導入部もきちんとプレイしておきたいところです。どの時間に誰がどこにいるか,というのを(大雑把でかまいませんが)管理する必要があるため,初心者 DM には少々難しいかもしれません。

The Sanctuary of Elwyn the Ardent

「狂信者エルウィンの聖域」は,B9 モジュール中 1 番の難易度を誇る短編です。トリッキーな渦巻き型ダンジョンと強力なモンスターが冒険者たちを待ち構えています。しかしその分冒険中に手に入る魔法の品も多く,これらをうまく活用することがシナリオクリアの鍵となります。冒険の背景は次のようになっています。

ホーリー・サンクチュアリ教会には,ナムヤトスという名の神から与えられたという魔法のベルが奉られていた。しかし 5 年ほど前にエルウィンという僧侶が,そのベルを持って忽然と姿を消してしまった。おかげで教会はいまやすっかりさびれてしまった。それだけでなく,2 年前には王国の辺境に要塞が出現し,この勢力の背後にいるのがエルウィンではないかという噂が最近になって流れはじめた。キャラクターたちの名声を聞きつけた国王は,彼らに仕事を依頼することにした。その内容は「要塞を調査して,そこにエルウィンがいれば教会のベルを取り戻し,エルウィンを連れてきてほしい」というものだった。

プレイに際しての注意

これからこのアドベンチャーをプレイするつもりの(またはプレイしたことのある)DM のためにちょっとしたアドバイスを用意しました。このアドベンチャーをプレイする予定のあるプレイヤーは絶対に読まないでください。


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