第4話「野獣の雄叫び」

「お前にいってるんだこの木偶の坊!!俺がきさまを倒してやる。」
そう叫びながら竜彦は顔面にパンチをはなっていった。
「うごきがにぶいぜジャップ!!」
筋肉質のブラジル人=イグナシオはパンチをかわしながら竜彦の背後にまわりそのまま万力のような腕で締めあげた。
「なかなかやるな!!ブラジリアン。」
竜彦は苦しみに耐えながらも、嬉しそうな顔でそういった。
「笑っていられるのはそこまでだ。死ねっ!!イエローモンキー。」
そう叫ぶとイグナシオは自分の体重をかけて竜彦の首を折りにいった。
しかし、竜彦は首を締められながらも軽々と竜彦の体を持ち上げるとその体勢から一気にイグナシオの後頭部を地面に叩きつけた。
その瞬間イグナシオは血泡をふき、そしてそのままうごかなくなった。
「アンチャン・・ようおぼえとけ。どんな技でもな、つかうやつによっては一発で殺せるんだぜ!!」
そう叫びながら帰ろうとする竜彦の回りを、人殺しであるこのおとこを捕まえるために数多くのポリスが取り囲んでいた。
やるきまんまんである。
「このいぬどもがっ!!」
そうさけぶと竜彦は警察官の頭上を飛び越えた。
そして脱兎のごとく裏通りににげだした。竜彦は一息つくとさっきてにいれた一〇〇万ペソをしげしげとながめた。
しかし、一〇〇万ペソとは日本円だと1万円である。
これでは日本には帰れないだろう。
途方にくれる竜彦にひとりの男が声をかけた。
To be continued
第5章につづく