【鯰の道も一歩から】

【日程】  :2003年5月17日(土)
【天候】  :晴
【場所】  :U川水路〜S川〜U川本流
【同行者】 :磯部さん

【レポート】

 1997年の「Tackle Box」誌に「ナマジィ釣り」 と題して、埼玉県の入間川(だったと思う)の夜釣りでナマズを専門に狙っているレポートが 掲載されているのを読んだ。未だ魚を釣ったことのない「ジッターバグ」「クレイジークローラー」で、50cmオーバーの鯰がバホバホ釣れると言う記事を読んで 大いに興奮した。

 この頃は神奈川県は相模原市に赴任したばかりだったので、記事を読んだ後、早速ロッドに「クレイジークローラー」 を結び、近所の「相模川」に出かけた。

 しかし、初めての河川でキャストできるポイントを探している間に日が暮れて、すごすごと引き揚げた。 以降は津久井湖に通うことになったので、鯰狙いはしばらく中断されていた。

 大阪に帰ってきてから、縁あって「BUMS」 というHPにて鯰を専門に釣っている方々とネット上で知り合うことができた。 しかも皆さん「琵琶湖オオナマズ」を狙っているとのことなので、 是非一度チャレンジしたいと思っていたところ、U市在住の磯部さんからのお誘いを受け、嬉々として 出かけた次第であった。

 朝9時前に磯部さんと合流し、この日のプランを立てたのだが、日中帯はU川の水路でノーマル鯰や、雷魚釣りを楽しみ、 日が暮れる頃にS川へ移動し、本命である BONiwako o amazu) を釣りに行くことになった。

 磯部さん宅から車で10分程にある水路で、まずは「ジッターバグ」(以降「ジタバグ」)をキャスト。 1投目から磯部さんのジタバグに鯰が追いかけてきたそうだが、これはアタックまで至らなかったとのこと。 こんなに日が高いのに、まだTOPに反応するのか…「鯰は夜行性で、昼間は水底の岩の下や土管の中で眠っている」 と、何かの文献で読んだことはあったが、こういう一般論は実釣に役立たないことを実感する。

 数投目、足元まで寄ってきたジタバグに猛然と鯰が追ってくるのが見えた。サイズは40cm程であろうか? ジタバグが足元まで来たので、リトリーブを止めてみたら、勢い余ってルアーを追い越し、慌てて目標を探そうと 向きを変えてキョロキョロしていたが、完全に見失ったのか、再び川の中心部へ戻っていった。 「目が悪く、音や髭を頼りにしている」ことは文献通りのようである。

 それから30分程ジタバグをキャストし続けていたが、一度アタックがあっただけだったので、水面下を攻めようと スピナベに変えてみた…ら、2投目でヒット!48cmの鯰が上がってきた。足元で突然襲ってきたので驚かされたが、 どうやら、対岸付近より水深のある中心部から足元に潜んでいるようであった。

1st Zu-nama!

最初の1匹です。そんなに大きくないと思ってましたが、48cmありました。

 しかし、その後が続かず、磯部さんのスピナベに数回アタックがあっただけであった。気分転換に別の水路へ 雷魚を探しに行くことになった。

 それにしてもこの辺のフィールドは広い!周囲は京滋バイパスの高架と畑が広がっている。そこを網の目 (といってもかなり大きな目になるのだが)のように水路が張り巡らされている。 どの水路も、水深は30cm〜1m前後なので、魚が付いているか否かはすぐに分かる。

 と、雷魚が泥をかぶって昼寝しているのが目に入った。グラブのジグヘッドをキャストし、ちょっかいを出してみたが、 まるでヤル気がない。鼻先をかすめるように引いたら、スゴイ勢いで逃げていった。これにはがっかりさせられた。

 更に歩いていくとヘラ師のおじさんに声をかけられた。聞くと、ブラック(バスのことね) がポイントに陣取っていて鮒が落ち着かないので、釣ってくれとのこと。おじさんの指す先には 50cm近いランカーバス が、デンと居座っている。迷わずピッチングでグラブを送り込んでみたが、こちらをあざ笑うかのようにゆっくりと姿を消して行った。 ある程度予想はできていたが、こんなものであろう。 (少し…いや、すごく残念!)

 その後は目の前に広がる水路をひたすら歩いた。見知らぬポイントを歩くのは面白いので、足元を泳ぐ鯉や鮒を見ながら 歩いていたが、ある程度上流部になると、水深がほとんど無くなることが分かったので、元のポイントへ戻った。

 数投目に2本目がヒット!今度のも水深のあるポイントであった。「ゴツン…グーッ」 と重くなるだけのアタリであったが、確実に乗せることができた。鯰は目が悪いのでアタリがあっても乗りが悪いと言われているが、 ここまでは4バイト2キャッチの5割と、なかなかの高確率である。

2nd Zu-nama!

2匹目は少しサイズダウンしたものの、43cmでした。

 ここで一旦休憩を入れた。コンビニで買ってきた昼食を木陰で食べながら、磯辺さんと釣り談義に興じる。これもまた釣りの 楽しみの一つで、話は尽きることが無い。5月のあたたかい風が心地良く、なんとものどかな時間が過ぎていった。