悲劇は『カツカレー』から始まった・・・・・


 8月30日

 天気は、青空が一面に広がり所々に白い雲があり、かなりの夏晴れでした。気温は30℃。
 その日は、会社も休みで朝から富士山の登山計画で考えていました。金曜日に名古屋まで登山靴を買いに行き、準備は着々と進んでいました。
 フッと気がつくと、何故だか、『カツカレー』が食べたくなってきて、バイクで琵琶湖まで『カツカレー』を食べに行こうと決定したのが悲劇の始まりでした・・・・・・

 今回は、ショウトツーリングのため、荷物を持たずに『トロ』だけを後ろに乗せて出発しました。目的地は、この前に『焼きソバ』を食べに行った所です。
 まずは、四日市インターの近くのコスモガソリンスタンドでガソリンを注入。高速に乗り亀山インターで25号線(名阪国道)に変わり、伊賀SAでチョットの休憩。しばらく走って、下柘植で降りて、信楽町に向かい、そこから琵琶湖に向かって、2時間ぐらいで目的地に着きました。


  ←相変わらず汚いお店でした。


 そして、目的のカツカレーを頼んで見ると・・・・・・・


  ←やっぱり!!これで1人前なんだも〜ん☆彡


 値段は、¥700円。安いです。でも、スッゴク不味いです。


 不味かったせいか、一気に気力を無くして、帰る事にしました。でも、せめて、ここまで来たんだから琵琶湖沿いを走って帰る事に予定を立てて出発。
 琵琶湖大橋を渡って、8号線を北上して、途中のコンビニで、帰宅ルートを決めることにしました。 ここで、3通りの帰宅ルートが出来ました。


 ① このまま北上して、関ヶ原経由で普通に帰る。
 ② 1回しか通った事が無いけど鞍掛峠でワイディングを楽しんで帰る。
 ③ 何度も通った事があるけど石博峠でワイディングを楽しんで帰る。


 コンビニで買ったイチゴミルクを飲みながら考えた結果、②番にする事にしました。そうと決まれば、日が暮れるまでに通り抜けなくてはと思い、出発しました。その時、ツジッチの後ろでは、カツカレーの悪魔の精霊が近づいている事にも気がつかずに・・・・・・・

 しばらく走り、鞍掛峠の入り口にさしかかり、登りのコーナーをいくつか楽しんで走り、やっぱりバイクは、最高だな〜と景色を見ながら綺麗な道を走り、頂上にあるトンネルをくぐると、今度は、下りでした。員弁側は、道もそんなに綺麗じゃなく、所々アスファルトが粉々になっている所があるので、ユックリ走る事にしました。しかし、下り坂でスピードも出ます。それでも、注意をしながら走っていたのに・・・・・・

 4コーナーぐらい走ったぐらいだっただろうか?思わぬ事が起きました。何気なくに走って何故か景色に見とれてしまい、前を見ると、目の前に、橋の鉄橋がいるじゃないですか!!スピードは、100キロ近く出てました。左側は、かなり高い谷になってました。落ちると確実に死にます。でも、下手に避けるより、ぶつかった方が安全と判断して、バイクの左側をぶつけて、左に倒れると谷に落ちると判断して、ブレーキを掛けるとハンドルがロックしてしまうと思い、ブレーキを掛けずにハンドルを左に切って、右側に倒れると同時にバイクから離れて、倒れました。
 意識は、ハッキリしてました。ツジッチは、バイクに覆いかぶさるように倒れて、横を見たらバイクからエンジンオイルが噴水のように吹き出てました。エンジンが掛かっていたので、すぐにエンジンを止めて、通りがかりの人に、『大丈夫ですか』って声を掛けられました。
 その時は、痛みもあまり無かったので、立ち上がって見ると・・・・・・左足が・・・・・・変な方向に・・・・しかも力が入らない・・・・・正座を1時間ぐらいした感じで痺れていて・・・・・・ひざの辺りには血が滝のように流れていて・・・・・良く見ると骨が見えていて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・









 ↓太陽にほえろのジーパン刑事ふうに。




『なんじゃこりゃー!!!!!!』















 これは駄目だ〜と思い、その場でまた横になり、救急車を呼ぶ事にしました。通りがかりの人が、携帯で救急車を呼び、ツジッチは、バイク屋さんに電話をしようとしましたが・・・・電波がとどかな〜い。でも、何処かのメーカの携帯なら電波が届くはず。でも、ドコモ・tuka・au・JーPHON全部駄目でした。皆が、携帯を空に掲げて電波をひろってました。多分、はたから見ていた人は、変な宗教じゃないかと間違いられそうな風景だったでしょう・・・・・・

 しばらくして、ようやく電波が届いたので、すぐにバイク屋さんにバイクを回収するように連絡が届き、次が救急車を呼ぶ事にしました。って言うか、先に救急車を呼ぶべきじゃないのかと思う人は、臨機応変に行きましょう。
 病院に着いてしまうと煙草が当分吸えないと思ったので、救急車が来るまで、しばしの喫煙ターイム!!ひざからは、血が大量に流れています。周りは、エンジンオイルとツジッチの血が混じって、変わった色をしてます。その中で、ツジッチは、道路の上で横になりながら、今後の事を考えながら救急車が来るまで煙草を吸ってました。

 救急車は、思っていたより早く来ました。あの、救急車の音を聞くと何だか、いい気にはなれないもんです。すぐに、救急隊員が駆けつけてきて、ツジッチの姿を見て、少し動きが止まりました。だって、普通は煙草吸ってのびのびと待ってるんですもん♪唖然とするのは当たり前ですね。
 救急隊員がすぐにオイルまみれの道路からツジッチを離し、左ひざの応急処置に掛かりました。


 ←手馴れた手つきで応急処置中。


 この写真は、通りがかりの人に頼んで撮ってもらいました。頼んだ時、通りがかりの人は、かなりビックリしてました。でも、救急隊員は、カメラにも気にせずに黙々と応急処置をしてました。やっぱりプロですね。

 そして、担架で救急車に乗り込み、通りがかりの人にお礼を言って、いざしゅっぱーつ!!

 ここで、チョット救急隊員と救急車の中でいざこざがあったのを伝えます。

ツジッチ  ・ 『何処の病院に行くんですか』
救急隊員 ・ 『員弁総合病院です』
ツジッチ  ・ 『四日市市の病院にしてくれません?』
救急隊員 ・ 『一様近くの病院に決まってるんですよ』
ツジッチ  ・ 『じゃあ降ります!!』
救急隊員 ・ 『絶対無理です。死にますよ!!』
ツジッチ  ・ 『ハイ!!我慢します。』


 とうぶん会社には行けないと思い係長携帯に電話をして、連絡をいれました。その次に、一様家族には、電話しました。夜、遊ぶ約束をしていた友達も電話しました。って言うか、こんなに余裕があっていいのか?普通なら、貧血で倒れているぐらいの血は、出ているぞ!!

 病院に着いて、すぐに先生が出てきました。メガネを掛けたやる気のなさそうな、若い先生でした。
 傷口を見てもらい、すぐにレントゲン室につれてかれて、もう、動かすだけで痛いのに、色んな形に左足を動かされてレントゲンを取った結果・・・・・・・




  ↑                         ↑                    ↑
  フトモモ                     ひざの間接部              さら


 3ヶ所も折れてるよ!!一瞬このレントゲンを見たときに、左足切断?って考えてしまったが、切断しなくてもいい状況でした。 とりあえず、左ひざが、パックリと切れて骨が見えているので、オキシドールで消毒しながら洗い流す作業が始まりました。
 まず、化膿止めの注射と点滴を右腕に刺されました。その時に気がついたのですが、両腕が擦り傷とエンジンオイルの火傷で、パンパンに腫れている事に気がつきました。その後に、傷口にオキシドールを大量にかけながらゴシゴシするんですが、まるで傷口に醤油をかけられているように激痛が走りました。10分ぐらい洗って、その後に麻酔を打つんですが、何故か麻酔が効かないんです。普通の人は、1本ぐらい打つと痛みも無く効いてくるんですが、ツジッチの場合、4本ぐらい打っても麻酔が効かないんですよ。仕方がないので、麻酔が効かないまま、飛び出していた肉をハサミで切っていき、傷口を縫っていきました。その時の痛さは、何とも言えない痛さで、叫んでいました。
 とりあえず、傷口の処置が終わったので、ベットごと病室に向かいました。病室に運ばれる前に、煙草を吸って気分を落ち着かそうと思い、ベットごと喫煙所まで運んでって頼んだけれども、『駄目です!!』って言われたのは言うまでもありませんでした。


  ←なんと!個室です!!←中はこんな感じ。


 医師の支持で、手術まで個室で様子を見るので、タダでした。とりあえず、もう痛い事はしないだろうなって思ったのは、甘かったです。レントゲンを見て解る様に骨が、かなりずれています。この骨を真っ直ぐにしなければ手術が出来ないらしいので、すねの部分に3mmぐらいの針金をさして重りで左足をひっぱるようにするって言われて、針金を刺しました。それも、本当は麻酔をかけるのですが、効かないので、凄く痛かったのなんの。
 とりあえず、当分は、手術まで固定されていて動けないので、その日は寝ることしか出来ませんでした。時間は、夜の2時でした。