世界貿易センター崩壊と世界のニューヨーク その11

     四日目〜歩くことも観光だ〜
最終更新日
2003/9/17
 テレビもオサマ・ビンラディン(※1)を大々的に報道するようになり、みんな「OSAMA」と表示される為「王様の人が犯人」などと言葉としておかしいにもかかわらず、そうやってふざけられるように気持ちも上向きになり、今日は外へ出て、セントラルパークやら5番街にでも繰りだそう、ということになる。

 セントラルパークは説明するまでもないだろう(※2)。
 5番街の方はと言うと、ニューヨークを知っている者なら誰しもが知っているという高級ブランドショップが建ち並ぶという世界屈指の目抜き通りだ(たぶん)。


 と、もう朝に何したのか記憶にないのだが、わざわざ来てくれたKo-itchyとご飯を食べて、地下鉄に乗る彼を見送ってから、ダコタ・ハウス(※3)を見て、セントラルパーク入りした記憶がある。

※1:人物に関しての説明は不要か。テロの後、10時間後ぐらいから、この人が犯人の可能性がある、としてニュースでやたら流すため、街のに「ビンラディンを殺せ」というようなメッセージが見られるようになる。

※2:気が向いたらその内解説。

※3:最高級アパートメント(日本語で言うマンション)。かのジョン・レノンも暮らしていて、しかも射殺された場所とかで、現在もその手の類の人などお金を持った人が暮らす。生活者がいるマンションである為、普通に見学などは出来ない。
ちなみにそこの向かいにあるセントラルパークにはストロベリーフィールズ、という「イマジンの碑」がある場所がある。
セントラルパークに面するダコタハウス
すぐ向かいが公園で、巨大な建物な為
全体を写すには魚眼レンズが必要か。
装飾は華美ではないが、複雑に組み
合わせている、金持ちが好むデザイン。
周辺の歩道が工事中でした。
ここでジョン・レノンが熱狂的ファンに
撃たれたとか・・・いい所じゃないな。
フロアの高さがかなりある様に見え、
高級マンションであることを証明してる
 

 セントラルパーク・・・・私がNYで来たかった場所の一つだ。その理由は「どれぐらい名古屋のセントラルパーク(※4)と違うのか」ということではなく、「摩天楼とは合わないような巨大公園がオープンスペースとしてどれぐらいの意味を持っているのか(なんのこっちゃ)」という、いかにも元都市学関連の大学生だったらしい考えだからだ(旅自体がそうだけど)。


 しかし、巨大だ。縦約4km、横約0.8km、面積約340haと聞いているが、あまりにも巨大すぎて、摩天楼がずいぶん遠くに見え、まるで別世界。公園内はやたらとリスが歩き回り上半身裸でジョギングする人、ローラーブレードでサイクリングロードを走る人、学校で来てボール遊びをしている小学生(遠足?)などさまざまだ。これは公園の正しい姿なのだろう。何か、見えないルールに従って、みんなそれぞれがそれぞれの時間を過ごしている。なにやら一般人を入り込ませないように自分たちの遊びに惚ける若者に見せてあげたい光景だ。

 広いから可能でもあることだが、ここには都市と隔絶された自然があると言わざるをえない。地上はイベントスペースやらバスターミナルやら、地下は駐車場にしようと「効率的土地利用」をしているどこかのセントラルパークとはエライ違いだ(けなしているわけではない)


 都市の中の都市であるニューヨークで、都市に潤いを与えるという公園の正しい姿を見た気がする。これこそが、効率化の権化にも近い「都市」に辟易としている人でもニューヨークが憧れる場所でもあり続けている理由の一つかも知れない。



※4:名古屋の中心部の繁華街を貫く100m道路の一つ久屋大通公園の別名。札幌の大通公園のモデル(というか設計者が同じらしい)。休日はイベントスペースになる所が多い。ただ、その為に自然が少ないのも事実。
セントラルパークとは言うが、地下街が素晴らしいからとフランスのシャンゼリゼ通り商店街と友好提携しているなど、NYのセントラルパークとは無関係。ただ、日本の公園はNYのセントラルパークに感銘を受けた人が作りだした物なので、まったく無関係とは言えないか。
セントラルパークにはいくつもの池が
あり、ボートも漕げる。水は汚いが。
岩の地層を爆破して造ったと言うだけ
あって、所々に岩の地盤が残る。
公園、そしてそれを囲む木々の向こう
に高層ビルの上の部分が見える。
公園にはパトカーが乗り入れている。
しかし、段差を無理に登らない。
制服姿の子供たちが無邪気に遊ぶ。
芝生と木に触れることは当たり前か。
芝生・木・岩。この三つが公園を形成
ただし、岩には登らないようにと柵が
セントラルパークには動物園もある。
有料だけど、外から見えてしまう。
古い横断橋が架かるのも面白い。
この上は公園内を通る車用の道。

 今日は目的が五番街だったので、通り抜けただけだったが、今後もセントラルパークには足を運ぶことになるだろう。



 さぁ、五番街・・・・となるととたんに私は元気がなくなる(現金な奴だ)。金のない私にはとんと縁のないところであるというのもあるが、面白みに欠けるのだ。・・・などと言いながら、Timberlandに入ると、なにやら好奇心を刺激される代物がいくつかあったので元気になる。

 余談だが、このTimberlandのお店の中で、なにやら女性陣がおっさん(客)に気に入られ(※5)、靴履いて「これ似合うかい?」などと英語で聞いてきたものの、誰も何といったらいいのかわからないので、Keikoいつもの力業「You are nice guy!」などと答えていたが(なんとか表現しようという心意気は評価できるが)、おっさんは実に困っていたのを覚えている(この場合は、It looks nice on you.などが好ましいと思われる・・・・私勉強したけど忘れてたわ)。

 さらに余談だが、私の鞄がTimberlandだとRieに説明すると「ウソ!?」と驚いていたが、一体私はどう思われているのだろうかねぇ?なんでもホームセンターか百均で揃えるような人物だと思っているのか?


 PRADAの建物の作りが良かったな、などと商品は大して見ないで終わり、なんか歯も痛むので、そのうち店の中にも入らなくなる。それにしても、これが世に言う日本人のブランドショップ巡りと言うやつか。日本人ばっかりだしな。こちらの現地のお客は、黒塗りのリムジンで乗りつけ、入り口に立っている黒人の人(何という係なのかはしらない)がドアを開ける、といういかにも「層」が違う感じがしたけど、日本人観光客はジーンズにTシャツとか、実にカジュアルな格好でそんな店に入る。古い考えをもつ人ならおったまげっしょーん(古っ)な様子だ。

 日本人はやはり一億総中流階級思想で、ブランドモノを平気で買うものだなぁ、と改めて勉強する。しかし、これでは日本人が「金持っている」という印象を与えることになって、私のような貧乏人まで狙われる結果となるのはどうなのだろうか?とか思ったりもする(狙われいないけど)。

 ・・・・中国人にしか見えないから大丈夫、などと慰めないで頂きたい。


 歩くだけでも色々と面白い物を発見することが出来る。貧乏人の私にはこちらの方が合っているのかもしれない。










※5:日本人女性は、向こうにはない「Cute」さがあるからか、それとも肌が欧米人よりも若々しいからか、向こうの男にモテることがある。それは、日本人女性がもてると言うより、向こうの男が気軽に女を誘う文化を持っているからかは不明である。
セントラルパーク沿いに立つツイン
タワーのビル。タワーズはここから?
消防・警察を緊急に呼ぶ時の装置。
電話壊されてるからこんなのなの?
世界屈指の規模を持つアメリカ自然
史博物館もセントラルパーク沿いに。
自転車はゴッツイ「鎖」で標識に固定
してあるが、そんなにヤバのか。
鞄屋に「TRUNKS」「UMBRELLAS」と
言う看板があったので笑っていたが、
別にパンツじゃなくて「トランク」の事
だったと気が付いたのは後の話。
今日当たりからほとんどの店が開業
歩道と車道の境はこのように鉄板で
補強されているのが当たり前。
よほど路肩に乗せる人がいるのか、
下手くそが多いのか。
ゴミもよく落ちている。


 で、歯科助手のバイトをしているRieに言わせれば、私の歯が痛いのは「疲れ」から来るモノなので、帰ったら夕方だけどとっとと寝る。そして、夜起きて、晩飯食べてまた、夜警・・・・これじゃ疲れがたまるわな。これは今日までにしよう。

 この夜から、ネットがつながるようになる。おお、心配のメールが・・・

《参考》今回使用したお金($1=120円で計算)
 正直水買ったぐらいしか記憶にないです

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