紫色の


胸に広がる紫色のにがみは

遠い昔 はるかな昔のふるさとの川の流れ

よろこびと悔いと悲しみにまみれ

何故 今生きているのか

ただ 生まれ 生きそして死んでゆく、、、、のか


紫色のにがみが、、、ふつふつ、、、ふつ、、、

遠い世界 はるかな昔、僕は確かに生きていた

五月の暗鬱たる雲の間に太陽がチラとさんざめく

                     

タンポポの黄色い花は今はなく

まん丸い半透明のおぼつかない種子がそこにある

情けない存在の情けない歓喜、情けない苦悩

しかし今

でも確かに今

今 確かに今 生きているのだ



丹正雅晴


思いつくままに

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