『第10章:夢』あとがき    Fox Tail

 今のところ、最後に書いた章です。春日さんと電話で話しているうちに、アマダムを壊されて、やはり雄介は生きている筈がない…と気付き、私は深夜の市街の橋の上で(笑)泣いておりました。それから、ヤケ酒を呑みました。
 だって、雄介が死んだら、一条氏も死んでしまう…絶対、生きてはいないです。私は、二人とも殺したくなかった。O型の甘さなのですが…最後はハッピーエンド。そう決めていたのです。でも、きっと雄介は死んでいる…そうしたら、一条氏はどうなってしまうのか…いろいろな妄想が浮かんでしまいました(笑)。連立するパラレル世界に、私は引き摺られておりました。それでも、意地でも私は殺さない、と決めました(笑)(笑)。で、このようなことになったのです。
 『鎮魂』から後は、一条氏は語らない筈でした。そのほうが、美しい。でも…書いてしまいました。ライフル魔と化した姿が特に、書きたかった。するすると、あっと言う間に書けました。『鎮魂』での一条氏よりも、やはりしっくりしてしまうところが…哀しい男です。
 でも…生きているのよぉっ!!あなたはっ生きてぇっ!!
2003/01/29

ホームへもどる

第11章:帰還 -1へ