5.スーパーブックプロジェクト
さて、このようなキーグリップ付のノートパソコン(仮称スーパーブック)ですが、どのように展開していくのが良いのでしょうか。
はっきり言って、キーグリップはキーボードよりも慣れるまでが大変だと思われます。例えて言えば、キーボードがスプーンであるのに対してキーグリップは箸といったところでしょうか。何か考えなければ、普及はおぼつかないでしょう。
そこでまず、スーパーブックには必ずあるロールプレイングゲームを付けて、そのゲームにより入力の仕方を覚えてもらうというのはどうでしょうか。例えば、ゲーム中の木のあるそばで、右手親指、人差し指と左手中指(この押し方で平仮名の「や」が入力できると仮定)を同時に押すと矢が作れるという様な機能をつけるといった工夫をすれば、キー入力を覚えるのも案外楽になるのではないでしょうか。
ポケットタイプのゲームマシン(実は文章入力にも十分使える、作戦名羊の皮を被った狼作戦)として普及させるのが良いのかもしれませんが、なるべくなら、高解像度の液晶を搭載したいと考えているので(72dpi程度ではなく欲を言えば360dpi、ただNECの高解像度のものでも210dpi程度だったと思う)、安く創れそうもないので、まずは会社に導入してもらうことを考えると良いと思います。
会社では、スーパーブックのような製品は採用する価値があると判断されると期待しています。スーパーブックにより紙が不要となり、その保管スペース、また印字コストの削減、なにより、紙資源の節約が可能となるといったような点は結構評価されると考えています(ただ、消費電力が結構バカにならないといった事では意味がないと考えますが)。また取り回しも便利になるのではないでしょうか。ある原稿の最新バージョンの入手といったこともすぐにでき、検索によって探すのも楽になります。
そして、会社で普及してくれば、個人でも使おうという人が多くなり、通勤電車の中でスーパーブックを使って立ち読みをするといった光景が見られるようになると思われます。
その頃になって初めて、ボイジャージャパンのエキスパンドブックやT-Time、そして青空文庫の活動といったことの真の価値を見出せるようになるのではないでしょうか。