はじめに


「うまいものを混ぜてまずくなるはずがない」
まずいものは何を混ぜてもまずい。経験があるだろう。例えば、にんじんが嫌いな人がハンバーグににんじんを混ぜて入れられて、おかあさんに「わからないから食べてごらん」といわれて口にしたがやっぱりにんじんくさい。 青汁には何を混ぜてもおいしくはならないのである。

たいてい、自分の好みのものをまぜると、自分の好みの味ができる。 (そうとは限らない場合もあるが、おって説明する。) こう思うと、何でも混ぜてみたくなる。この発想が大切なのだ。 カクテルは、「混ぜてみる」ところからはじまる。 よく、酒の種類を覚え、スタンダードなカクテルをたくさん覚えてうまく作れるようになることがカクテルの勉強だと思っている人がいる。 プロとしてそれで食べていくというのであれば話は別だが、個人として楽しむ最大のカクテルの楽しみ方はその場の気分に会う最高のオリジナルカクテルを作ることなのである。 スタンダードなカクテルというのは、そのための良い例を与えてくれるという意味において役に立つ。 どのようなものが好まれ、何をどう混ぜればどんな味になるか。 また、カクテルに普通用いられている酒やジュースはどんなものがあるのか。また、カクテルを作るどんな手法があるのか。 その勉強ができる。そういう意味で、スタンダードなカクテルの勉強はよい。

この講座では、まず、カクテルの基礎となる道具やスタイルの解説、作り方の基礎を述べる。 ここでは道具の種類と使用法を述べ、カクテルにはどんなスタイルがあるのかをいう。 つぎに、使う液体について述べる。 液体といっても当然飲めないものは駄目なので、酒やジュースに限られる。 酒やジュースの基本的な知識を述べる。 その次は、今まで述べた知識を実際に生かす例として、スタンダードカクテルを例にとる。 スタンダードカクテルでいかに学ぶかを説明する。 最後に、この講座の目的であるオリジナルカクテルについて述べる。
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last updated 5/12/99
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