第15回 NAHAマラソン
START/GOAL 沖縄:奥武山陸上競技場(フルマラソン) 1999年12月5日
 


テーマは『一歩でも前へ!』である。

今年も直属の上司である古城(ふるぐすく)課長との参戦である。
連夜の深夜残業に加えて、3日前に38度超の発熱。春以来トレーニングも してなければレースにも出ていない最悪のコンディションである。
(それならわざわざ沖縄まで行くな!)

START〜10㎞
 苦しいのはイヤなのでゆっくり走る。昨年より4分遅れの42分で5㎞を通過。
とても暑かったので確実に給水を摂る。歩きながら水を飲んだり、 ローソンでタバコやジュースを買ったりしながらの『お気楽マラソン』である。

10㎞〜20㎞
 NAHAマラソン名物の3つの上り坂。
10㎞までの比較的平坦な道をチンタラ歩いていたので体力は残っている。 坂を一気に駆け上ってここまでのロスを挽回する。 ・・・が、やっぱり苦しいのはイヤなので、また平坦な道で歩きはじめる。 −中間点での制限時間(3時間)が迫ってくる。

20㎞〜25㎞
 すまん、今回のクライマックスはここである。
コースの最高地点を過ぎて、中間点のある平和祈念公園までは下り坂。 止まりたくても足が勝手に前へ行ってくれる。中間点の関門を通過したのは 制限時間の2分前。ギリである。
 中間点で3時間かかるようでは、さらに体力を消耗してゴールに6時間で 到着するのは絶望的。4回のリタイヤ経験から、ここでバスに収容されるのが 得策である。。。が、今回は迷わずゴールを目指す。 『一歩でも前へ!』である。

25㎞〜29㎞
 もう走ることをやめていた。 立ち止まるわけでもなく、制限時間になるまでただ歩いていた。 やがて交通規制が解除されて歩道へ上げられた。 歩道に上がると、足はもう1歩も前へ出なくなっていた。
 −初めてNAHAマラソンに出場した時も同じような場所で歩道へ上げられた。 その時は悔しくて悔しくて歩道で泣き崩れた。−
 今回は悔しくもなければ涙も出なかった。1歩も前へ行けなくなるまで 前へ出たことに満足していた。

『お前が走れなかったのは、仕事が忙しかったからとは言わせない!』と言わんばかりに、 古城(ふるぐすく)課長は自己新のタイムで完走した。
 来年は身体をつくって自己新で完走してやることに決めた。