Macで

私はパソコンという言葉を使わない。今現在あなたも触っているであろうこの機械のことを「コンピュータ」と呼んでいる。理由は簡単、「パソコン」という響きが格好悪いからだ。個人用のコンピュータを「マイコン」と呼んでいた時期があったが、そっちの方がずっと格好良かった。いつから「パソコン」になったかは諸説有るだろうしその辺にはあまり明るくないので割愛させて頂くが、この「パソコン」という言葉、本当に格好悪いと思う。「パーソナルコンピュータ」の略を素直にすると「パーコン」か、このように呼ばれていた時期もあったとは知識の上では知っているが、そのままだと今の普及率には至らなかっただろう。

ところがこの「パソコン」という言葉を道具・手段を差す言葉として用いない人たちがいる。Macintoshで色々している人たちだ。彼らはその道具・手段のことをパソコンとは呼ばない。「マック」という。「ラフスケッチにマックで彩色を施して・・・」「サウンドをマックに取り込んだ後にばらしてループを再構築して・・・」「このソフト、ウチのマックでも動くかな?」という具合である。何故だろう。「サウンドをFM/Vに取り込んでからACIDで編集・・・」「オレのvaioが昨日から調子が悪くて・・・」などという言葉はあまり耳にしたことがない。 何が違うのだろう。

かく言う私はマックが欲しくて欲しくてたまらなくって、具体的な購入計画を立てた事は数えるだけで嫌になるほどだ。別に今使っているWindows95とPentium133MHzのマシンに取り立て不満があるわけではないが、マックが凄く欲しい。マックの魅力がどこにあるかはよく分からないのだが、あれで仕事をすると辛い仕事も楽になりそうな気がする。良い曲もガシガシいまの1024倍のペースで出来そうな気がする。いや、違うな、それよりも、私も「マックで」という言葉が吐きたいのだ。そうだそうだ、それにつきるのだ。

今使っているマシンの大本は母親と折半して買ったマシンだ。私は同じ価格帯のマックが欲しかったのだが、母親の職場にあるマシンがWindows95が動いているという理由で、逆らう術もなくこのマシンを購入することになった。しかし当時私が考えていたマックではこれだけ長期に渡り利用できたかどうかを考えると、今のマシンが正解だったとも十分に考えられる。が、使うごとにマックに対するあこがれは増すばかりだ。

一番最後に立てた購入計画が頓挫したときには思わず涙が出てしまったが、そのうちに絶対に買おう。そして言いまくろう。「マックで!マックで!」

1999.05.12

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