1月4日 日曜日 正月の里帰りも最終日を迎え


 福岡を離れてもう4度目の正月になる。4年前、初めての正月はまだ里帰りも新鮮で、旧友に会ったり、好きなラーメン屋に行ったりと、随分と忙しく過ごしたもんだった。2年目だって、3年目だってそうだった。しかしながら、4年目ともなってくると、変な話だけど里帰り慣れしてしまって、里帰りだから何かをするということへの感動が少し薄れていることに気づく。周りの友達も、里帰りだから会うとか、何かをするとか、そういうことに対する新鮮味が薄れ、多少意識が低くなって来ているように感じるのは僕だけか。故郷を離れて長くなるにつれて、里帰りの感動が薄れるっていうのは、なんだか変な感じではないか。郷愁の思いは募るものではなく、薄れるものなのだろうか。それは昔好きだった女の子に対する思いが薄れていくのと同じことなのだろうか。

 何はともあれ、今回の正月はわりと実家でのんびりしている時間が長かった。それはそれで、実家をあまり省みてこなかった僕としては新鮮ではあった。妹も昨年に結婚してしまい、父も母も働きに出たりなんだりで家にいない。誰もいなくはあるが、実家は自分以外の人間の存在感を感じる。それだけで、一人暮しの部屋よりかは随分と落ち着くんだということも発見のひとつであった。東京の部屋は、自分が好きなものに囲まれ大満足であるつもりだったが、一人でいると外に出たくなってしまうものである。しかしながら、実家にいると、ずっと家にいたりすることも気にならない。それは、ただそこにいるだけで誰かが帰ってくるという保証があるからだろうか。ともかく、実家が良いのか、広い家が良いのかわからないけど、正月休みはそれなりに充実感があったということである。

 しかしながら、最終日だというのに誰も遊んでくれる人が見つからない。それはそれで、ちと寂しいと思う。みんな結婚したり、引越ししたりして会いづらくなっているからな。これも時代の流れか、なんて思っていたら大串氏から電話連絡が。僕らの通っていた高校がある思いでの町、大橋で待ち合わせをして、幼いころからお世話になっているハンバーグ屋さんでハンバーグをたらふく食べ、沖縄料理屋で泡盛を飲み、カラオケでBOOWYを歌った。28歳にもなってBOOWYを歌うなんて、ちょっと恥ずかしい気もするが、本人達は俄然大盛り上がりである。これはこれで、正しい里帰りなのだ。里帰りとは18歳のころに戻って良いということであるから。「魔宮の伝説」というカラオケの老舗で、里帰りの終わりを迎えた日曜日の夜。明日の朝一番の便で東京へ戻る。9連休なんてあっという間だった。

武田鉄矢の実家ってタバコ屋だったんだよね
「だから何?」っていわれても…。

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