落海





洞窟の外には、まっさらな海がひかれていた。



起き上がると、節々が痛んで悲鳴を上げた。





ぽこぽこと、泡の音をたてるスープを一瞥し、洞窟から這い出た。



お腹は減っていたが、食べる気はしなかった。







腕を組んで海を眺めているその人を見もせずに、砂浜へと足を埋める。



そうして、水平線を眺めながら、どこへともなく歩き出した。







歩いても歩いても、海はどこまでもついてきて。











まるで、同じところで足踏みをしているような錯覚に陥る。









眩暈と吐き気に襲われて、頭を下げた。







そうして一息つくと、











「おはようございます」









と、さわやかな声が、セイの肩にかかった。

















————————————————此処は、無人島。











そう言った本人が、にこやかに、挨拶をうながす。

















青い海を背景にしたその笑顔を、セイは苦々しい顔をして、振り仰いだ。































----続く----

あッ!!インクレジブル見に行きます。ハイ。(だから何)