ついにドルマゲスを倒した一行だが、力尽きその場に座り込んでしまう。
そこにトロデ王がやって来る。
「おおう、ついに倒したようじゃな。どうじゃ、ワシは元に戻っておるか?」
皆に問いかける王
「な〜んも変わってないでゲスよ?」
へたり込んだまま答えるヤンガス。
「何故じゃっ!ドルマゲスは倒れたというに・・・何故元に戻らんのじゃ!」
わめき散らす王をなだめながらゼシカが言う
「とにかく此処を出ましょう、フリードだってもう力が残ってないもの、ね?王様」
「むぅ・・・とりあえず宿に戻ってこれからのことを考えるとするかのう・・・」
すごすごと立ち去る王を追う。
(あ、この杖持って帰らなきゃね)
杖を持った瞬間、違和感を覚えるゼシカだが、疲れているからだとその時は深く考えなかった。
翌朝・・・
「兄貴〜!お嬢ちゃんの姿が見えないでゲス!それから・・・あの杖も無いでゲス」
「何だと!しまったっ!そういうことか!!」
慌てるフリード
「どういうことじゃ、フリード」
王が問いかける
「あの杖ですよ、多分。魔力を吸い取り、持ったものを操っていたのはあの杖自身とみて間違いないでしょう。」
冷静にフリードが答える
「何じゃと?それでワシの呪いが解けんかったのか・・・いや、それより今はあの嬢ちゃんじゃ」
ククールが入ってくる
「周りで聞いて来たぜ、どうやら北の関所を越えてリプルアーチ方面に向かったようだ」
「追うぞ!」
掛け声と共にフリードは駆け出していた。
リプルアーチに着くと奥のほうが騒がしい。
大呪術師と噂のハワード宅の方に向かうと・・・ゼシカがハワードに襲いかかろうとしていた。
「あら、案外早かったのね・・・ここで全員相手にするのも良いけど、ちょっと分が悪いかもね・・・出直すとするわ・・・フフフ」
ゼシカは一瞬にしてその場から消えてしまった。
とりあえずハワードに事情を説明し、相談する一行
「ふん、話はわかった・・・まったく、迷惑な話じゃ。しかしワシも大呪術師と呼ばれる男じゃ、助けてしんぜよう」
「強力な結界が必要じゃな・・・グランスピネルという宝石がある。これを探してもって参れ。さすれば我が一族に代々伝わるありがたい結界術にて魔を払ってやろう」
態度が気に入らない男ではあるが、ここは言うとおりにするしか仕方ないようだ。