深町正が中学時代から書き溜めた詩と小説を載せてます

130 「美しいもの」


「美しいもの」

以外と見慣れた風景の中に
うつくしいものはあるものだ
人によって感じ方は違う
しかし、外見だけつくろったきれいなものを
私は美しいとは思わない
美しいもの
たとえばそれは
古い塀や落書きのある壁だったり
朽ち掛けている工場やビルの廃屋だったり
雨曝しでさび付いた水道やドラム缶だったり
履き潰された靴や
飲んだ後部屋に転がっている空きビンだったり
なにげない人の表情や額に輝く汗だったりする
そういったありふれた風景の中の情景に私は感動する
言葉にするのは難しいけど
美しいものとはそういうものだと思う
特別な事は必要ない
外見のきれいさに惑わされ迎合したくはない
私は感じ続けていたい
見慣れた風景の中の美しいものを

トップへ
トップへ
戻る
戻る