深町正が中学時代から書き溜めた詩と小説を載せてます

129 「絵を見る人へ」


「絵を見る人へ」

僕の絵を見て
ある人は「うまい」と言い
ある人は「上手」と言う
ひねくれているのかもしれないが
 僕はそんなにうれしいとは思わない
うまい絵や上手な絵が良い絵だとは思わない
小手先だけのつまらない絵は描きたくない
僕の絵を見て
ある人は「足で描くのか」ときき
ある人は「どういう描き方をするのか」ときいてくる
素直じゃないかもしれないが
 そんな説明したいとは思わない
どこでどうして描いたのかなんてどうでもいい
それだけで絵を評価されたくない
僕の絵を見て
ある人は「えらいね」と言い
ある人は「立派だ」と言う
不まじめなのかもしれないが
 そういうとき思わず吹き出してしまう
僕はえらい人でも立派な人でもない
好きだから絵をかいている
ただそれだけなのに


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