深町正が中学時代から書き溜めた詩と小説を載せてます
101 空きビン
空きビン
テーブルの上にありふれたビンが有る
そのビン以外何も無い
中に何も入っていない
異物にも見える
何気なくも見える
不思議だ
ただ 確かな事は
ガラスに囲まれた空間が有り
そしてその空間が、私が居る空間と一体に成っていることだけだ
もしもそのビンの口を塞いだら、内側は閉ざされた異空間に成って
しまうのだろうか
成り得るかもしれない
成り得ないかもしれない
もし異空間に成り得たとしても私には分からないだろう
私という物体との相対的な関係を否定するつもりは無いが
私にとってその存在はありふれた空きビンにすぎないのだから
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