深町正が中学時代から書き溜めた詩と小説を載せてます

070 錆びついた拳銃で


錆びついた拳銃で

戦いの火蓋は切って落とされた
銃声が鳴り響き銃弾が飛びかう
炎が舞い上がり爆発音が耳をつんざく
目の前で次々と人が倒れていく
敵はすぐそこまで迫って来ている
俺の手にはもう何年も引き金を引く事が
なかった錆びついた拳銃だけ
弾倉にこめられた弾は 一発
グリップを握り ハンマーを起こす
若い頃の想い出(きおく)が蘇る
もはや 迷いは ない
今 ふたたび 俺は敵に 銃口を向けている


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