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2004/2/24
〜2004/3/10

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2004/2/24 扉を叩かないで。お願い。 電話しないで。お願い。 やめて。 1時間くらい前から近所迷惑にならないくらいの音で、私の家の扉を叩くのは、私の友達。 お願いだからやめて。 電話もなるけど、無視する。 やめてほしいのに、 ソト寒いのに… やめてよ。 いくらそう思っても、やめない。 時々くしゃみの音が聞こえる。 やめてよ。心を惑わせないで…。 信じちゃダメだよ。 ダメ。 だけどっ 電話を手に取る。 きっと私の扉を叩いているだろう人に電話する。 扉の向こう側で着信音がなる。私の耳元でプルルルという電子音がなる。 「もしもしっ!」 「…さっきから、叩いているのは、あなたですか?」 聞かなくても、、わかるけど。 「当たり前だ!」 「判りました。開けますから…叩かないでください。」 そう言うと私は電話を切る。 ガチャリ 扉を開けるとやっぱり目の前には彼がいた。 「どうぞ。」 私は彼にそう告げるとキッチンへと向かう。 後ろをついてくる彼に「そこのリビングで座っていて下さい。」と告げると、彼はおとなしくそれに従った。 「どうぞ。」 カチャリという音と共に、彼に暖かいコーヒーを渡す。 「オレはコレを飲みに来たわけじゃないっ!」 「飲まないのなら何も聞きませんし、話しません。  今まで寒い外の中にいたんですから、それくらい飲んでください。」 意味ありな視線を私に送りつつも、コーヒーに手を伸ばし、それを飲んだ。 心が痛い。どうしてこの人はソコまで私を。 違う。これは、違う。 嘘なんだから。 「ごちそうさん。」 「いいえ。」 彼が飲み終わったカップを取ろうとする私の手首を掴まれる。 「どうしてだ?」 「な…にがですか?」 「っどうして!オレの言葉を聴いてくれない!」 「…」 「オレは、君が」 「やめてっ!」 やめて… そう言って手を離そうとしても、を引っ張られ、腕の中に閉じ込められる。 「好きだ。」 これは幻聴。 「好きなんだ!!」 聞こえない。 「好きだ。誰よりも。」 どうして、聞こえる…? 「怖いの…」 「え?」 「私、いつか捨てられるってわかってるから、  こわいの…。」 … オレは永遠に側にいる。 信じられないの… 付き会わなくていいから、側にいてくれ。 信じられないの。 絶対に側にいる 信じられないの… でも、信じたい。 そんな会話が続いたけど、結局私が折れた。 信じたいから。 それが数年前。 今も、一緒にいれてるから… 順調かな? 2004/2/25 「雪、むすっとしてるよ。」 「わかってる。」 だって現にむすっとしているもの。 なんでだと思う? 私、上山雪には、ちゃんと彼氏がいる。 だ、け、ど、その彼氏。新城安成(しんじょう やすなり)くんは、 ただいまクラスメートの女子と爆笑中。。。 おいこらてめぇ。彼女の私ほっておいて、どういうことだちくしょう! って、叫びたくなるような…この、イラツキ・・・ そして時は昼休み。 「雪。飯に行くぞ〜。」 安成君が誘いに来たけど、あいかわらず、むすっとしてる私。 「・・・。」 「ほら。」 手を差し伸べないでよ。 その手をとっちゃうから。。 手を引かれながら、私は彼と屋上へ向かう。 「どうしたんだよ。さっきからむすっとして。」 「別に。」 そして会話終了。 いつもはたくさん話すけど、今日は、、うん。 屋上。 まるで私達の空間★って言えるくらい、 誰もいない。 私の後ろの壁に手をつく安成くん。 「雪。」 「ぇ。」 顔が近づいてくる。 ドキドキしながら、目を閉じる。 「・・・」 あ〜♪なんとも言えないよ。この静寂… 「ゆ、雪。」 「な、何?」 「さっき、クラスの女子と爆笑してたのは、  緊張ほぐすためには笑ったほうが良いって言われたからなんだけど?」 「ふぇ?」 「っだから。。  今!…キスしたいって急に思ったわけじゃなくて、、  〜っ、朝から思ってたんだよ。  んで、あいつ彼氏持ちだから、ちょっと聞いて、  うちの彼氏は、私を笑わせてキスするよ?って。。」 つまり、助言を仰いだの?あなたは。 嬉しいけど、 だけど、 「嫌だった。」 「え。キス、やだったのか?」 「違う。  私以外の子と、笑うのが、嫌だったの。」 「ごめんね。独占欲、強くて…」 「大丈夫。嬉しいから。  ところでさ、」 「うん?」 「キス・・・していい?」 「・・・・・・・・うん。  あっもう1つ、お願いがあるんだけど。」 「なに?」 「…好きだって、もっといっぱい・・・言ってほしい。」 そんな私を笑顔で見つめて、 「好きだよ。」 そう言って、キスしてくれた。 喧嘩もいっぱいすると思う。 だいきらいって言っちゃう時もあると思う。 だけど、 愛してるよ。 2004/2/26 あと数日で、彼氏の誕生日。そんな、時だった。 「今日結構帰るの早いな。」 「うん。そだね。」 「帰ったあと、どっか行くか?」 「ごめん!今日はどうしても外せない用事があるの!ごめんね。。」 「ん。平気。じゃなっ」 いつもここで彼氏の藍川 擢(あいかわたく)と別れる。 いつもどおり。。 ちなみに擢の家は、私の家から3つめ。 擢は私の2個上。お兄ちゃんの1個下。近所だから、お兄ちゃんとも仲良し。 お兄ちゃんは、擢ならいい。って許してくれた交際。 ちなみに呼び方は擢で、会話はすべてタメ口。 敬語はやめろって言われて苦労して直した。 でも今日はどうしても外せない用事があった。 早く帰らなきゃ。怒られる。 「ただいまっ」 「遅ぇよ。」 案の定怒られる。 「ごめん。」 素直に謝るのがベスト。 ところかわってここは最寄り駅から15個先の都会っぽい場所。 いつも結構な人数がいる。 「ったくオレもえらいよなぁ。」 「自分で言っちゃぁしょうがないよ〜。でもありがとう。」 私はある人物(男の人)と会話中。 別に擢に見つかってもいい。 「あれ?島崎さん?」 「あ。見沼君。」 私に声をかけたのは見沼速人(みぬま はやと)くん。 「ってお前なにやってんだよ。擢さんは?」 「いないけど?」 「誰?こいつ。」 「あ、同じクラスで、擢くんの後輩。」 「へぇ。」 あ。この顔は何か企んだ時の顔。 「いつも憩(けい)がお世話になってます。」 「なっ名前呼び・・・。」 そう言って走り去った見沼君。 このパターンは・・・。 「バカッ誤解されるよ!」 「別にいいじゃん。やましいことはしてない。」 「そりゃそうだけど、」 とりあえず丸め込まれて二人で買い物をして帰った。 次の日。 絶対に何か聞かれるかと思ったのに何も聞かれないで、 いつもよりよそよそしく、家に着く。 「・・・明日、あけて置いて?」 「明日?日曜じゃん。」 「別にいいじゃん。それとも何か予定ある?」 「ないけど?」 「じゃあ、9時に家に行くね。」 「…あー。」 「・・あと、10時10分に、見沼君を家に呼んで!絶対よ!」 それだけ口にする。 誤解してるのは判ってる。 何か言われたら真実を言えばいい。 なのに何も聞いてくれなかった。 大切じゃ、ないのかな?私は。 次の日。 昨日の夜はいつもより髪をきれいに洗った。 朝、髪だけは整えて擢の家へ。 …せめて髪だけは!って思っただけで、特になんの意味も無い。 お兄ちゃんに、10時に擢の家に行ってと念を押して。 「おはよ。」 「よぉ。。」 部屋に入って二人きりになっても、何も言わない。 ・・・どうして何も聞いてくれない? 限界が来たのは、40分後ぐらいだった。 「どうして何も聞いてくれないの?!」 「は?」 「見沼君は明らかに言ったでしょ!あなたに!」 「・・・聞いたけど?」 「っどうして何も言ってくれないの?  どうして何も聞いてくれないの?!」 「は?」 「・・・。聞いても無駄だと思った?  それとも私が浮気しないって自信がたくさんあったから、聞かなかったの?  そんなことないでしょ?よそよそしかったもんね!」 「・・・。」 「っどうしてよっどうして私はオレのもんだっって言ってくれないの?  見沼君に聞いても私に何も聞かなかったじゃない。  自信っなくした?!  ねぇ!私の隣にいてくれるんでしょう?  ずっとずっと、私と一緒にいてくれるんでしょう?  私はオレのもんだっって言ってよ!  私を愛してよ!  誰にも渡さないでよ!一時でも他の男の人の隣にいた事を怒ってよ!  擢は言えない?!  私の事が好きだって!  私は言えるよ!胸はって言えるよ!  誰にでも言えるよ!  私は擢の彼女だって!  誰よりも擢が好きだって言えるよ!!  擢は違うの?  ねぇっ  もう二度と寂しい思いをさせないからって!  言ってくれたのは嘘だった?!」 「・・・」 「・・・っ  擢が好きだよ!誰より好きだよ!  ねぇ!  擢は違うのっ」 ガラ 扉が開いてびっくりする私達。 扉をあけたのは私のお兄ちゃん島崎慧介(しまざき けすけ)。 「慧介…」 「憩の言うとおりだ。なぁ?お前は違うのか?  お前だから許したんだぞ?お前以外には許さない。  擢、憩は俺の大切な妹なんだぞ?それを、わかっているのか?」 「…ごめん。  オレも、好きだよ。。。  ごめん。」 申し訳なさそうに言ってくれる擢。 信じて…くれたね。 ガラ。 また扉が開いて入ってきたのは、 「見沼君。」 「あ゛あんた・・・!」 「速人?」 「擢さん!この人っすよ!島崎と居たのは」 「はぁ?」 「怒りたくもなるよ。ねぇ。」 「そうだよなぁ。」 私とお兄ちゃんの会話に?マークを浮かべる見沼くんと、 最初?マークを浮かべてたけど、!マークに変わって、 ため息をついた擢。 「速人、この人は島崎慧介。  憩の兄さんだ。」 「え゛」 「ちわっす。いつも妹の憩がお世話になってるな。」 「…。というわけで、速人、慧汰、帰っていいぞ。」 「え。あ。はい。」 「じゃーなー。」 二人が家から出て行った。 さておさらい。 私が擢の買い物を断って一緒に居たのは兄の慧介。 何を買いに行っていたかと言うと… 「これ。」 「え?」 「あげる。擢の誘いを断った日に、お兄ちゃんと買いに行ったの。プレゼント。」 「おま…」 「誕生日、おめでとう。」 唇が重なる直前。 ごめん。ありがとな。って声が聞こえた。 「本当だよ。」 唇が離れたすぐ後の私の言葉。 「…。でも、オレと慧介なら、慧介とるんだな。お前。」 「擢のプレゼントを取ったのよ。私は。」 「…今日オレ、誕生日だよな?」 「ん。そーだね。」 「21だから、キスは21回で1回。それを×21にして、、、、  441回。もちろんソレもくれるんだろ?」 「……それって、あげるんじゃなくて、取られる気がするのは、私だけ?」 「オレもそう思う。奪う気満々だし。」 「っ」 ペースを取り戻した擢に、真っ赤になる私。 擢の誕生日、 めったにないけど、立場が逆転しました。。 でも、大好きです。って事実は、そのまんまv Happy Birthday!! 2004/2/27 どっか、行っちゃやだ。 ずっとそう思ってきたけど、それが叶った日なんて1日も無い。 皆私から離れてく。 私がいるから、みんな離れてく?ねぇ。。 「どした?」 「なんでもない。  ただ、みんなどっか行っちゃうなぁって。  ずっと今のままって、ありえないけど、  だけど、、さみしいよ。。」 「そだな。」 否定も肯定もしないで、ただ私の隣に居てくれる。 「ねぇ、キミはどこにも、行かないよね?」 「…わかんねぇよ。そんなもん。」 「……じゃあ、キミもどっか行っちゃうんだ。」 皆・・・大切な人が皆・・・どっか行っちゃう。。 「もし」 「え?」 仮定形で話し始める。 「もし、ココからどこか行くとしたら、」 「行くとしたら?」 「お前も一緒に連れてく。」 「・・・え?」 「もう二度と言わない。」 「ちょっどういうこと?!ねぇっ!」 「さぁ、どういうことだろうな。」 「む〜〜。」 皆どこかに行っちゃうんでしょうか? 行っちゃうかもしれません。 だけど、、一人になる事はなさそうです。 2004/2/28 そろそろ、限界かも〜〜っ 限界を感じて外へ出る。 そして携帯を手に取る。 「もしもし?」 「っ裕太〜〜!!」 「真希?!」 彼氏の裕太に電話。 限界だから、タスケテって、初めて弱音を吐いて見た。 「すぐ行くから!どこがいい?」 感じ取ってくれて、私は彼に希望する場所を告げる。 私がたどり着いてから丁度20分後、彼氏到着。 「裕太〜〜。」 「真希!どうした!?」 「限界っもう限界!」 つらいんだよ。 悲しいんだよ。 寂しいんだよ。 泣きたいんだよ。 泣けないんだよ。 タスケテ。。 「ぎゅっって!!抱きしめてっ!」 「お、おぅ!」 判らないなりに、頑張って抱きしめてくれた。 その暖かい体温が、嬉しいよっ。 「・・・ごめん。ありがとう。」 「どうした?」 「ん〜。もやもや〜したの!!  抱きしめてくれて、ありがとう!!助かった!」 「じゃあオレはお礼をもらう権利があるわけだ。」 「え?・・・んっ?」 長くて深いキス。 「も〜。」 これくれるから、俺はどこまででも。 真希のために、行くよ。 耳元で囁いたら二度とさせてあげないからって、 忠告を開始しようかなって思いつつ、嬉しいから、 私からも、キスを送る。 これからももやもやするときがあるけど、 タスケテ・・・。 2004/2/29 「・・・。別れよ。」 そう告げる私が震えていた事を彼に気づかれないように。 私はそこだけに注意を払う。 「きゅ、急になんなんだよっ」 「別れたいの!お願い!」 はいそうですか。別れましょう。 そんなこと口が裂けても言えない。というか言いたくない。 「なぁ、何かあったのか?」 ありましたさ。ありましたとも。だけど私はそれを口にすることはできないのです。 「何も、ない。」 「…っ」 「きゃ」 何もないと言う彼女を抱きしめる。 別れようと言われて納得できる理由もないし、 オレはもう、彼女がいないといられないんだ。 彼女と別れてしまったら、俺はオレでなくなるんだ。 さみしい。 そんな言葉だって、オレはつぶやける。 「納得、行くわけねぇだろが!」 「でもっ」 「納得いく理由を説明してもらおうか。」 「っ・・・もう限界!」 そう。もう限界。 誰か助けろ〜〜〜!! 「あっはっはっは。」 「美咲ちゃん!」 「金紙?」 現れたのは、俺の彼女。岬靜(みさき しずか)のベストフレンド金紙美咲。 「美咲ちゃん!もういいでしょ?!」 「うん。いいよ〜」 オレを無視して意味不明の会話を続行しないでくれ…。 「つまりね、正木。今靜が、あなたに言った言葉。  すべてが嘘なのよ。」 「は?」 「罰ゲーム!私が行ったの。正木のあわてふためく姿が見たいから、別れよう?って言って!って。」 「ごめんね。真義(まさよし)。  私は、真義が大好きだから!  世界で一番大好きだから!  誰よりも、大切だし!  いれるだけず〜っと一緒にいたいって思ってるから!」 「あ。おもしろ〜。正木が照れてる。」 「とりあえず、靜、帰るぞ。」 「はーい。」 帰り道。 真義はなかなか話してくれない。 やっぱり、罰ゲームでも、言わなきゃ良かった。 「もちろん。それなりの覚悟はあるよな?」 ドキィ 「・・・はい。」 「じゃあとりあえず、オレの家直行で。今日親いないし。  話はそれから。な?」 満面の笑みを浮かべてあげるオレ。 なんてえらい。 「…はい。」 「それから、」 「えっまだあるの?!」 「50年たっても、靜手放す気。ないからな。」 真っ赤になる靜。そして・・・ 「うんっ!じゃあ、絶対に、離さないでね!」 「離してやらねぇよ。」 罰ゲームで私は真義から、プロポーズの言葉っぽいものを、もらいました♪ 2004/3/1 扉を開けて。そしたら私は、あなたに思いを告げられるから。 「待ってるからっ」 「おいっ」 私は幼馴染の章(しょう)にそう言って その場所へ向かった。 もしも、もしも章が、そこに来てくれたら、 私は告白する。 来てくれなかったら、他の人と結婚する。 親が進める人と。 あと1時間後。 「場所は、ココです。」 「え・」 親が進める人に、私は求婚されていた。 その人は章の事を知って、私はカケにのった。 来なかったら、婚約しますって約束して。 「で?事情はすべて言ってきたのか?」 「いいえ。」 「は?」 回想すると… 「お願いがあるの。」 「え?なんだよ。」 「…あと1時間後までに、○△に来て。」 「え・・・10個以上も向こうの県じゃないか。」 「そう。」 そうなんです。今私達がいるのは、私が生まれ育ったところから、最低10個は離れた遠い遠い県。 旅費、結構かかる。 「嫌だったら、来なくていいよ。旅費も、私からは渡せないし。」 「は?」 「でも・・・気が向いたら、来てね?」 そこまでは笑顔だったけど 限界はそこだった。 涙があふれ始めて「どうしたんだよ?」って章が言う前に、 「待ってるから」 「おいっ」 と、逃げてきた。 「なるほどね。」 「・・・」 「僕と婚約したいんじゃないのか。それは。」 「違います!」 ただ、言えなかっただけ。 「あと20分か。  もう来ないよ。」 「そうかもしれませんね。」 「じゃあ、いいよね。」 「ふぇ。きゃっ!」 両手を押さえられて、壁に押し付けられる。 「何するんですか!」 「どうせあいつはもう来ない!  だったら、いいじゃないか。」 「よくないです!離してください!」 「君はオレと結ばれるべきなんだ!」 「っ勝手に決めないでよっ!私は…  私はあなたと結婚する事になったとしても!  章が来なくても!  ずっとずっと愛してるのは!  章なんだから!」 「流胡(るう)?」 「・・うそ。」 親が進めた人も、びっくりして手を離した。 そして私は座りこむ。 「うそお。」 「流胡。。今の…」 「////////」 真っ赤にならなかったらなんなんだぁ!ぐらいの勢いでしょ? だって、告白聞かれたみたいだし。 「ちっ後もうちょっとだったのに。」 「流胡は渡さないって言ったはずだ。」 「??」 「は?そんなこと聞いてないね。」 「言っただろう!流胡はオレのもんだっって」 「章?」 「あ/////」 「引っかかりましたよ。双方とも。」 「「え」」 ドアから出てきたのは、私と章の両親。 なかなかくっつかなくて、作戦を立てたそうですよ。 ありえないしっ。 でも、両親が進めた人曰く、オレは本気だから、 私を本気で取りにかかるって。 それもありえない。 だって私が愛するのは 一生でたった一人だけ。 章だけだから。 2004/3/2 卒業 それは人生に数多く存在する行事の一つにすら、ならない。 「卒業か・・・」 卒業式。 私の中では、大切な友達と別れる日で、 泣いたりしながら、友達と写真を撮って、後輩と話をして、記念の品を渡してあげるものだと思っていた。 でも現実は… 「クラスの他の女子は他の女子だけで写真を撮ってるし、私はカメラマン。  修学旅行も似たようなものだったけど、  修学旅行は、一人にはならなかったからなぁ。」 一人でクラスにいるのが億劫で、私は廊下に出て話をしてた。 ら、嫌いな子が来て、私の友達と3にんで話す。見たいな感じになったから、私はまた他の友達が来たから、その子と出かけた。 なんか、、あれだね。 卒業式まで嫌な思い出。 クラスで一人になった。 センセイに色紙を渡して、泣いてくれる事を期待して歌を歌ったら、皆が泣いていた。 私は泣けなかった。 だってこのクラス。またすぐ集まりそうなんだもん。 案の定卒業式の日に皆は集まる約束をしていて、 だけどオール(つまり夜)だから、私は行けなくて、 そのトシの春。女子でお話。カラオケ。 そして12月も忘年会。 私がうたっていても反応はあまりしなくて、 私が楽しめればいいやって思っても、 半分くらいが買い物に行っちゃったら、意味ないし。 余計嫌な思いをして。 そして、、そのときに何も言わずに取り残された私。 もう二度と行かないって。そう決めた。 そしてまた、卒業式の日を向かえた。 後輩のために、一生懸命作ったキーホルダー。 みんな私がいてもすぐ通り過ぎて、 そして、私は寒い中みんなを待って。でもこれは私があげたかったから、何も言わない。 だけど、 私にとって良い思い出って何があるんだろう? そう思った時、何も無いなって。思うときの方が多い。 しいて言えば、一人で水族館に行って、イルカを見たときとか。 高いところに上って外をじーって眺めたときとか。 お母さんと一緒に大好きなキャラクターに会いに行ったときとか。 お兄ちゃんと一緒に遊んだ日日とか。 生きる意味なんて、どこにもないし、 この先恋したって、裏切られてだまされて、ボロボロにされるのがわかってる。 2回の恋でもそうだった。 自分で告白してもふられて、 相手から告白されたけど、ふられて逆切れされて、 もう恋なんてしないって、心から誓った。 恋したって、恋されたって、うらぎられるのは、 わかっているから。 期待なんてなにもしない。 人生なんてこんなもの。 だけど、死ねないのは、 大切な、大切な家族が、いるから。 うわべだけでも、心からでも 悲しんでくれるから、私は死なないの。 それは、心から決めている。 あぁ、人生・・・なんかやだなぁ。 そう思っちゃう今日この頃。 2004/3/3 遠い遠い空の下で、君は何を思っている? 今何してる? オレの事を、覚えている? 何度思ったことだろう? 何度思ったとしても、何度考えたとしても君に届くことは無いのに。 何度も電話を手にとって、ダイヤルを回しかけて、 だけど君につながった事なんて無かった。 最後まで、回せた事なんてなかったから。 離れてからもう5年はたっている。 オレももう20になった。 君も、もう20才。 電話番号だって、きっと変えてる。 でもオレが5年前と同じ場所にすみ続けるのも、 電話番号もメールアドレスを変えないのも、 たったひとつの思いのため。 君に、 オレは君にあいたいんだ。 毎日そう考えながら、駅から自分の家まで歩く。 もしかしたら、君から何か連絡があるかもしれない。 ありえないだろう想いを抱えて、俺は生きている。 でも 君が俺の心を99%占めていたって、 誰もいないはずのオレの部屋(アパート)の電気がついてたら、びっくりするだろう。。 ガチャ ドアをあけてすぐ目の前に人がいた気がしたけど それは本当だった。 ただ、オレから見えるのは、髪の毛だけ。 だってその人はオレに抱き着いているから。 でも、オレの部屋に入れる人は、オレとあともう一人だけ。 君だけなんだ。 「沙…璃南?」 オレに抱きついた君らしき人は、 ただオレに抱きついて泣いていた。 暖かいこの体温。 君であったら抱きしめ返したいけど、君でなかったら、オレは抱きしめ返すわけにはいかない。 「教えてくれ。。君は、沙璃南なのか?」 「なまえ・・・あなたの、名前は?」 「満。朝生 満(あそう みつる)」 「っそうだよっ!私だよ。沙璃南だよ!」 「沙璃南…っ」 じゃあ、抱きしめ返せる。 君が、愛しいんだ。 その思いをたくさんこめて。 「好きなんだ。ずっと好きなんだ。  今まで言えなくてごめん。  いえなかったんだ。不安だったんだ。  君にオレなんかが、似合うのかなって。  怖かったんだ。ごめんっ」 みつる… オレから離れた彼女は、そうささやいて目を閉じる。 そして、オレも顔を近づけながら、目を閉じるんだ。 愛しているんだ。お互いを。 そんな気持ちを、たくさんたくさんこめて。 今まで遠い空の下。 だけど同じ空の下。 今は近い空の下。 これからも同じ空の下。 一緒に、生きていこう。 一緒に、歩いていこう。 どこまでも… いつまでも… 2004/3/4 「ねぇ聞いて!京太(けいた)」 「んあ?」 「3月31日は、さみぃ(寒い)の日だよ!」 「それで?」 「あと、59年6月3日生まれの日は、ごくろーさんの日だよ!」 「それで?」 「あっあと、11月11日は、ぽ○っきー、ぷり○つの日だよ!」 「それで?」 「んと〜んとぉ〜、6月8日は牢屋の日だっ」 「それで?」 「も〜なんでそんなにつめたいわけ?」 さっきから何を言ってるんだ。 突っ込みたくなる俺の気持ち。 冷たく接することしかできなくてわるいと心から思うけど、 その天然を直せ!って言いたい。 でもオレはこういう。 「オレはそんなことより、キスしたい。」 「え///」 真っ赤になるオレの彼女。。 なんてかわいいんだ。 衝動は抑えられず、キスをした。 最初は浅く。徐々に深く。 「っばかっ!」 だから、かわいいんだっつの! そしてまたキス。 こんなふうに過ぎて行く俺達の日常。 その日常が、嬉しすぎるんだ。 オレにとっての最大の幸福は、この幸せな日常が 永遠に続く事。。。 2004/3/5 どう思ってる? 私の事を。あなたのことを告げ口した私の事。 どう思ってるの? そういえばって勢いで、うちの不良少年がすごしたある日の行動を好きな先生に話した。 信じてたし、それくらいでその人を違う目で見る人ではないと思ってた。 だけどそれは、間違いなく、勘違い。 次の日にはその不良少年を目の敵にしていたセンセイが知っていて、その不良少年は怒られていた。 知ってる。 わかってる。あやまりにいかなきゃ。あとお礼も。 立ち入り禁止の屋上。 私は始めてソコに入った。 「わぁっ」 空がいっぱい。 きれいな空… もっと早くくればよかったって自然と小さな声を出す。 「ほんとにな、」 「え・圭吾くん。あの、ごめんね!」 「あー。一昨日の?別にかまわないよ。」 「そんなこと無いでしょ。ごめんなさい。」 ごめんね。あと、 「あと、ありがとう。」 「え?」 「信じてた先生があんまりいいセンセイじゃないって気づかせてくれたし、  時々花に水をあげてるでしょ?  あとうちの弟とよく遊んでくれてたり、  いろいろありがと〜!!」 あなたは優しい人。 だから、ありがとう。 「オレこそ、ありがとう」 「え?」 「オレ、お前に会って、はじめて知ったんだ。  恋。だから、ありがとなっ。」 屋上から出て行こうとする圭吾くんに、私は小さな、小さな声を出す。 「ありがと、今度一緒にお昼御飯食べようね。何げに一人でさみしーからさ。」 「え?」 「OKってこと。ただ、少しだけね。」 「え??」 「私、人じゃないから、1ヶ月だけここにいるの。  だからお願い。」 あなたは優しい人。 だから、側に居たいのです。 本当はずっとずっと。だけどソレはかなわないから。 愛してる。 この思いは永遠に 私の心の中に。 あるから… 2004/3/6 あなたのことが好きなんです。 どうしようもないんです。だけど、だけどあなたには彼女がいる。 あなたが愛しく思う。そんな彼女が・・ 今日も二人で一緒に登校。 「オッス。盾山。」 「おはよ〜。春日井は今日も彼女と登校か〜?ん?  うらやまし〜ぞ!」 彼女はちょっとあわてた様子。 「誰か紹介してやろうかぁ?!」 「いらん。いらん。さっさと行け!」 「お、おぅ。じゃ〜な〜・」 後姿を見送る私。 あぁなんて切ない。 「好きなのに。」 「盾山が。」 「え?!煮座?」 煮座嚇(にざ かく)。私の幼馴染〜。+α盾山の彼女が好きなやつ。 「あんたいたの?」 「もちろ〜ん。お前も大変だなぁ。」 「あんたもね。付き合う?私と。」 「は?」 私だって、やだけど、 「気まぎれるかもしれないよ?」 「ん。かもな。」 しばらくして私達は付き合いだした。その噂が広まるのは遅くなくて、そして私のベストフレンドの香奈枝は私を屋上へ呼び出した。 「どういうつもりよ。」 「気がまぎれるかもしれないからって、私が提案したの。」 「でもあなたは春日井が」 「そして、煮座は春日井の彼女、宮古市さんが。  どっちも望みが無いの。これ以上くだらない思いを持ってたって、何もないし、心が痛くなるだけ。」 「それは」 「誰でも言い返せないことだから、いいんだよ。  もういい。どうしようもないから。  今日決着をつける。」 「ぇ?」 「今日、煮座と寝る約束してる。煮座と寝て、  正式に恋人になるか、SFになるか。それはまだ未定。」 「ちょ」 「何?どうしようもないでしょ!」 「どうしようもなくねぇよ!!」 「…春日井?」 「どういうことだ!盾山!」 「あなたには関係の無い事よ。」 「関係ある!オレはお前が好きなんだ!」 「は?何言ってるの?あたま打った?  おねぇさんが病院に連れてってあげようか?」 「頭打ってねぇ!正常だ!」 「??」 「つまりな」 「アレ?煮座と宮古市さん?」 それから事の次第を話してくれた。 ①香奈枝が春日井と協力同盟する事を決める。 ②春日井が宮古市さんに協力を求めた。 ③宮古市さんと煮座はすでに付き合っていて、はめる事を計画。 すとんって音付きで、私は座りこむ。 「ひどいよ・・・っ私がどれだけ、どれだけつらかったか!みんな知らないでしょ!!」 立ち上がって、学び舎を飛び出す。 まぁ例のごとく、春日井が追ってきてくれて、 告白してくれて、謝ってくれて、 一件落着だったんだけどね。 つまり何が言いたかったかって言うと、 人をだましたら、だまされた人が不幸になるからやめましょうってことね。 「お分かりかな?」 「はい…。」 2004/3/7 愛しいって思うのは、罪ですか? 先生。 私には好きな人がいる。 ソレは禁断の思い。 思っちゃいけない事ぐらい判ってる。 だってそれは、先生だから。 先生の名前は谷口正一。 非常勤で今私の学校に来てる。 私は先生が好き。 好きなんじゃない。愛してる。 遊びとか憧れとか、すべてが違う。 愛してるんです。 年齢とか関係ない。 私が求めるもの、そして必要なもの、関係があるもの、 それは私の抱く愛だけ。 受け入れられない事ぐらいわかってるけど、 そんなこと知ってるけど、、 「どうした?林。元気ないな。」 「んなことないですよ〜♪」 「そうかぁ?」 「それより先生はいいんですか?」 「何が?」 「まだ独身じゃないですか!あっとゆうまに30が来ますよ〜。」 「んなことわかってるよ!  なんかさぁ、お見合いしろとか言われてさ〜」 —え— 「今度の日曜日にお見合いしろ〜だって。結婚するかもなぁ。このトシだし、相手が相手だし。」 「もう誰とするか知ってるんですか?」 「ん〜。この人なら、オレはいいって思ってる。年下だけど。」 「そっか…明後日?だね。」 「あー。ま、頑張るよ。オレ何げにその人の事好きだし。」 「じゃー先生にとっては、思っても見ない幸運?」 「かもな。でも受け入れてくれないよ。きっと。」 先生なら大丈夫ですよ。 そう思ったのは嘘じゃない。ただ、私の心は ドンガラガッシャンっておっこった。 さよなら、私の恋… 「妃南(ひな)!」 「…なによ。」 「明後日!お見合いしてもらうからね。」 「明後日ぇ?やだ。」 「もう、逢うだけでもいいから!ね!年齢上だけど、いい人よ〜。」 「…逢うだけ?」 「そうそう。それでもいいし、結婚したいと思ったらしていいよ〜。学校も中退していいからねぇ。」 「??」 私は半ばどんよりしつつ、とりあえずOKした。 そして当日。 着物に袖を通す。化粧は薄めに。 そして私は緊張して待っていた。 いくら断るにしろ、うん。 ガラッと向こうが入ってくる。 目を合わせたくない。 だから一度もあわせなかった。 向こうが私をじーって見てるのは判るけど、何も言わない。 嫌だな〜この雰囲気 「じゃあ、あとは若い人に。」 そう言う定番の言葉で二人きりにされる。 両方の父親と母親がだいぶ遠くに行ったと思われるとき、 向こうは初めて口をひらいた。 「どうしてオレを見てくれないんだ?林。」 え…だって、この声。 まさかって思いで顔をあげる。 「た、にぐち…先生?」 「お見合いの席で先生はやめろ。どうせ非常勤だしな。」 「なんで…?」 「だから言ったろ?お見合いだって。」 「聞いたけど…」 私は亞然としてるけど、一昨日先生の言った言葉が繰り返された。 結婚するかもなぁ相手が相手だし。 この人ならオレはいいって思ってる。年下だけど。 オレ何げにその人の事好きだし。 「…あのさ、さっきどうして見てくれないって言っといてあれなんだけど、  そんなにまじまじと見ないでくれるかな。  恥ずかしいんだけど。」 顔を赤く染める先生。 正一・・・さん? 「正一さん・・・となら、いいですよ。」 「え」 「私も、好きでした。ずっと、好きでした。  好きだって気持ち、もう殺さなくていいんですね。」 「林・・・」 「中退して、先生のお嫁さんになりたいです。」 そしたら正一さんは、私にありがとうございますって お辞儀してくれた。 ありがとう。 私は今、幸せです。 2004/3/8 「ん…」 息が苦しい。胸も苦しい。鼓動も大きい。 私の彼氏が突然してくるキスは、時々苦しいけど、 すっごい甘くて、 それでいて、ふにゃ〜ってなっちゃう。 緊張もいっぱいしてて、人生幸せすぎ?とか思ってみたりする。 そんな彼氏が、目の前で他の人とキスするのを見なきゃいけないのだ。 しょうがないことぐらい知ってる。クラスの劇だし。 だからって本当にキスしなくたって、、 その相手だって、すごいかわいいって評判の人で、 前、その人も私の彼氏が好きだったとき、 何人かの女の子に呼び出されて、頬平手うちされたこともあるし、、 (つまり、その女の子の方が彼に似合うって思った人達が、私を呼び出したって事ね。) あ〜〜〜〜嫌だ嫌だ。 「しょうがないだろ?」 「だから、それは、わかってるけど〜っ」 わかってるけど、涙は出て来るんだよ。 「ごめん。。」 「いいよ。大丈夫じゃないけど、、大丈夫っ」 私は雨の中、(ちなみにココは彼氏の家から徒歩5分のところにある図書館!)外へ飛び出す。 急に振り出した雨。きっとやむだろうって思って図書館の誰にも目に付かないところでさっきキスされたんだな。(///) 涙なのか、雨なのか、絶対両方だけどそんな感じの事を考えながら私は走った! 「っ!」 びっくりした〜。だって後ろから捕まれちゃねぇ、、 「好きなのは!っお前だけだからっ!」 やばいぞ、、幸せって。いいね。 まぁ後日談ですが!私の彼氏は劇の本番当日、この日のせいで風邪を引いて出れず、 そんなこともあるだろうということで待機していた男の子が変わりをやりました。 私も一緒に寝込んでいたんだけど、最初に直って、 んで! お見舞いに言ったらキスされて、 うつされた・・・。 ま、風邪で寝込んだ後キスしてくれて、 治ってよかった。 ・・・え。オワリ? Yes! 2004/3/9 保障なんてあるとおもいますか? そんなものあるはずがないのです。 今目の前に私が心から愛している人が居ます。 もちろん一緒に居るのは私ではありません。 誰なのか、私にはさっぱり判りません。 では問題です。なぜ私はそれを見つけてしまったんでしょう? 今日デートする約束をしたら断られ、しょうがなく一人で買い物に出てきたからです。 二股って言葉以外何も出てきません。 好きだよっていってくれました。 キスもしてくれました。 幸せでした。 でも同時に不安でもあったんです。何も求めてこないから。 心から愛していました。 でも、あの人は心からじゃなかった。 うわべだけだった。 痛い。 痛いよ。 心がいたい。 数日後、私は彼に呼び出されました。 別れ話到来です。 泣きそうになりながら、その場所に行きました。 「よっ」 「話なんだけど〜、」 「いいですよ。」 「え?」 「別れてくれって事ですよね。」 言われるのがつらいなら言ってしまおう。 だって だってあなたの気持ちは、 嘘なんでしょう?うわべだけなんでしょう? 「え?なんでそんな話になるんだ?」 「じゃあ答えられますか?4日前、あなたが私とのデートより優先したワケを。」 「///見てたのか?」 「もちろんです。もう、いいですから。」 「おいっちょっと待てよ!」 「まだ何か?」 「その…っ一緒に居たのは、姉ちゃんで、結構前から約束させられてて、  話ってのは、その…んと…」 「?」 とりあえず、私は彼の言葉を信じる事にしつつ、 その次が、彼の口からなかなか出てきません。 「一体ナンなんですか?」 「明後日、何の日か知ってるか?」 忘れるはずないですよ。 「誕生日です。」 「誰の?」 「あなたのです。」 「だよな。。それで、誕生日に欲しい物があるんだけど」 「?とりあえず用意してありますが、なんですか?」 しばらくまた黙り込んだけど、急に頭を下げたんです。 めちゃめちゃびっくりしました。 「鏡花(きょうか)を、オレに、ください。」 「?私はすでにあなたのものですが?」 「その、違くて、その〜。。家に、泊まって、欲しいんだ。」 意味を理解して私は真っ赤になりました。 もちろん彼も真っ赤です。 答えにくい聞き方をしないで欲しいですけど、 いいですよ。とダメです。の二つしか答えがありません。 コマリマシタ・・・ でも 「愛してます。これが返事にしておきましょう。」 「じゃあ、」 いいですよ。って口だけ動かして微笑をプレゼントしました。 3日後、彼の家に行って、お姉さんを見ると、やっぱり彼と歩いていた人でした。 そしてお姉さんは自宅へ帰り(一人暮らしらしいです。)私達は二人きりになりました。 「あとさ、鏡花。いい加減敬語やめろ。」 「え・・・」 「やめてくれ。頼む。」 彼は2つ年上です。 そんなこと、できません。 だけど、プレゼント、としておきましょう。 初めて私からキスをして、そのキスの後、私は彼に一切敬語を使わなくなりました。 ずっと。 2004/3/10 似すぎているだって双子だもん。 そんなのわかってる。だけど…っだけど 「彩美。」 そう私の名前を呼ぶのは川島啓矢くん。 交際を申し込まれてはや何年と言う関係だけど、私はOKが出せないで居る。 なぜだと思いますか? それは私の前の彼氏が、川島啓太くんと言って、啓矢くんの双子のお兄さんだからです。 え?だったらいいじゃんって? よくないです。 だって私達は別れたくて別れたわけじゃないから。 啓太くんは、、もうこの世にいないんです。 私と離れたくてついた嘘だったらいいのにっていつも思うけど、ソレはありえないお話。 思い出はたくさんある。 だけど思い出しかない。 もうこれから作る事はできないし、作ったものしかない。 大好きな啓太くん。。 思い出が強くて、今にも目の前に現れて彩美って私の名前を呼んでくれそう。 だけど、 それは叶わない夢。 「彩美が兄貴の事をひきずってるのはわかるし」 わかるし? 「オレを見ていてつらいのもわかる」 じゃあどうしてあなたは私を苦しめる事をしようとするの?! 「だけど、オレは彩美が好きなんだ!  兄貴の方がいろいろ出来てたし、格好いいさ!  だけど………兄貴の葬式で彩美見たとき、  兄貴があれだけ真剣に恋してたのが納得いった!  双子だからわかる!  …だからって傷つける真似しか出来てないけど…  オレは彩美と、これからいろいろ作って行きたい!  兄貴みたいに、オレは絶対先に死んだりしないから!」 強い言葉。安心できる言葉。 だけど思いだされるのは、あなたの言葉。 遠いところにいる、あなたの言葉。 「彩美が好きなんだ。  オレと、付き合ってください。」 そう言ってくれたあなたの言葉が凄く嬉しかった。 だって私は、あなたが好きだったから。 「彩美…」 そう言って初めてくれたキス。 すごくうれしかった。 あなたとの思い出はたった一つを除いて、すべてが幸せで嬉しいものだった。 そう、あなたが死んでしまったという事以外は。 思い出はあるのに どうして届かないんだろう? ねぇ、好きだよ。大好きだよ。 だから私のところに帰ってきて。。 啓太くん…っ あなたにそっくりな、ううん。あなたが、、ここに居るみたいだよ。。 「見てくれるものなら、兄貴を見るように俺を見てくれてかまわないから。  だから、お願いします。オレと、付き合ってください。」 どうしたらいいんだろう? ねぇ啓太くん。。 「だけど…」 「つらかったら別れてくれていいから!!」 あなたの弟は、すごく優しいよ。 ねぇ、あなたの弟と付き合うことを、あなたは望んでる? 「絶対?絶対先に死んだりしない・・・?」 「しない、だけど、彩美が早く死んじまうのも、オレは嫌だからな。」 「・・・うん。」 そう言って彩美はオレに抱きついて声をあげて泣いた。 兄貴を思って。 その事実はすごくつらいものだったけど、 オレはかまわないと思った。 実は、兄貴から聞いて知っていた。 一番初めに彩美とあったのは、兄貴じゃなくて、オレだってこと。 あの雪の舞う日に、初めてあったのは、 オレだったって事。 ただオレは、会う機会がなかった。 そして兄貴が会い、兄貴の彼女になった。 わかってる。だけど悔しかった。 だけど、 だけど、オレはその事実を一生胸にしまおう。 彩美の中にある兄貴との思い出は、 彩実のモノだから。 兄貴はすばらしい人であることは変わりないから、 だから、きれいなままで、 兄貴の思い出として、すべてをしまおう。 ただ、彩美。覚悟していてくれ。 オレは絶対に、お前をオレに夢中にさせる。 そして、 啓太じゃなくて、啓矢を愛させるから、 だから、 オレと一緒に、思い出を作って行こう。 Day...へ (プラウザバックでもOK。) 2004/3/11~2004/3/25へ