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2004/2/9
〜2004/2/23

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2004/2/9 2004/2/10 2004/2/11 2004/2/12 2004/2/13
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2004/2/9 わーん。 なんで、なんでこんな目にぃ〜。 啄弥の馬鹿! はじめまして。私は亞姫です。 私は今走っています。 何故かって言うと・・・ 5分前。 「亞姫ちゃ〜〜ん!!」 「げ」 「え?亞姫?!」 「亞姫がいるのか?!」 ちなみに私とりあえず歌手やってます。 そんなに一生懸命力はいれてないけれど (学業優先。) 人気は、いちをある。 だから困るのさ! せっかく楽しく買い物しようと思ったら啄弥がぁ〜。 啄弥。 某バンドのボーカリスト。 私の友達です。 実は幼馴染でも逢ったりするんだけど、 こいつがまた…きゃーきゃー言われようが全部聞こえないやつで、 鈍感の中の鈍感 私に話しかけた時だって後ろから走ってくるファンの子に つかまらないように走りながらだし。 ようするに、 隣に啄弥。 後ろに私のファンと啄弥のファンがいるなかで、 走っています。 あーやだやだ。 「もっもう、啄弥のせいだからね!」 「あっはっは〜。だって俺だけ走ってるの許せないジャン?」 「んなもんあんたが何もつけてないからでしょ!」 「ははは。」 もう、こうなったら トゥルルルル 「あ!もしもし!伽耶さん?すいません!啄弥のせいで  見つかりました!」 マネージャーはあわてつつも、どうすればいいかを教えてくれた。 「啄弥!そこ右!」 「え?うわっ」 曲がったとたんに家に引っ張り込まれる。 とりあえず、セーフかな。 ズドドドドって音したし。 「すいません〜。」 「大丈夫。ごめんね、ウチの啄弥が。」 マネージャーさんが謝ってくれる。 「いいえ。」 休みの日は毎日こんな感じ。 だけど、 こ〜んな疲れる日常が、 今の私の日常なのです! でも すっごい楽しいんだな。 それが誰のおかげか。 わかるのは3年後。 2004/2/10 きれいな きれいな花を咲かせましょう。 花を咲かせましょう。 「どうした?花なんか見て。」 そう私に話しかけたのは、教育実習に来ている 山崎大樹センセイ。 うちの数学を教えてるから、結構顔見知り。 「べ、つ、に、なんでもないですよ。  ただ、きれいな花がさけばいいなぁって思っていただけですから。」 そういうと意味不明っていう顔をした。 別にいいもん。 意味不明でも。 本当にそう想っただけなんだから。 きれいな花が咲けば、ここらへん全部 きれいな花で埋まるのです。 きれいな花で埋まるのなら、 すごくきれいな事でしょう。 同じ花が、サクのです。 もう春はすぐそこ。 雪は、あと何回か降るかしら。 季節 日本人にとっては馴染み深いものだけど とても大切なそんなもの。 ねぇ?そう想うでしょ? 「な〜詩織。本当になんで見てたんだ?」 おうち帰ってから聞いてくる。 誰が? 「だ〜か〜ら〜、本当に、見てただけなの。  きれいな花が咲けばいいなぁって。」 気づいたかな? 私の隣にいるのは、(もっといえば私を抱きしめてるのは) 山崎大樹。 私の愛しいダーリン。 (ゲロゲロ) コホン。 いい直して、 私の愛しい彼氏。 そうなんです。彼氏なんです。 見つかったらやばいのです。 でも気にしない。 気にするけどね。 今日みたいなことは偶然。 私がボーっとしているときに、近くにいるのはね。 てか授業以外で会ったのも初めて。 あ。あと職員室で何回か会うか。 とりあえず、 誰がなんというとも、本当に見ていただけだから、 それをいうんだけど〜 どうしたんだ?の一点張り。 心配してくれてる? ありがと。嬉しいよ。 でも、 「好きなのに、花見てちゃいけないの?  きれいな花が咲きますようにって願うのは罪?」 「んなことはないけど〜〜っ」 ま、さ、かまさかとは想うけど、  花にヤキモチなんてないよね?」 真っ赤になられると、どうしていいかわかんないんだけど。 「大ちゃん?」 「詩織!」 「ごめんごめん。」 小さい頃のあだ名はナシだったね。 でも、本当に? 「本当に、ヤキモチ?まさかね。」 「〜っ強調するな!  あーそうですよ!ヤキモチですよ!  まさかですいませんねぇ!」 「ぷっ」 笑うしかないでしょう? 面白すぎ。 「詩織〜。」 「ごめ。でも、嬉しいよ〜vv  ね、これからも、ずっとずっと  なんにでもヤキモチやいてくれるの?」 「うざくない?」 「ぜ〜んぜんv」 「じゃあ、やく。」 「あ、り、が、と!」 最高の笑顔と、最高の私をあなたにあげる。 私はあまりかわいいほうじゃないけど、 きっとあなたの前ではきれいに咲けてるって 私は信じてる。 ねぇ、どうですか? 2004/2/11 ね、私といて楽しい? 聞けないけど、いつも思ってる。 私の誕生日が近くなってきた今日この頃 いつも私の中に会った疑問がまた芽を出した。 ちなみに私、江沢磨姫(えざわ まき)。 彼氏もいるよ?同じクラスの、小沢実(おざわ まこと)くん。 付き合って結構長いんだけど、私はいまだに緊張が取れない。 実くんはうちのクラスのムードメーカー。 そう、ムードメーカー。 だけど、今私の隣にいて一緒に帰っているのも、 実くん。 わかるかなぁ? ぜんぜん話さないでしょ? だって私がこれだけ考えて一度も話しかけられてないんだもん。 そうなんです。私が持ってる疑問 "私といてたのしいのか?" っていうのは、 "いつもムードメーカーの実くんが私の隣だとほとんど話さない。" から来ているのです。 ・・。 いつもいつも話してくれない。 だから、沈黙に耐えかねた私が、何か話すんだけど、 あんまり続かない。 しかもかならず、最初ドモるし。 ・・・ しょうがない。今日も私から話しかけよう。 そういえば、明日・・・。 「ね、実くん?」 「え?」 「明日、帰り一緒に帰ろうよ。  明日は部活もないし、学校も早く終るから、  帰りどっか寄って帰らない?」 「ご、ごめん。オレ、明日行かなきゃなんないところ、あるんだ。」 ほらドモった。 むぅ〜 「そっか。」 残念。 いつも帰るのが一緒ってわけでもないんだよね。 帰る日の方が多いけど。 一緒に帰れても、帰りにどっか寄るってのはほとんど出来ない。 仕事あったり、部活あったりするから。。 残念だ・・・。 告白したのも私から。 ありがとうっていってくれたけど、 女の子は不安になるでしょ? 独占欲、強いしね。 それにまだ一回も呼んでもらってない。 ナマエも、苗字も。 だって実くんの返し方、両方必要性がなくて。 ・・・。 ま、無理ならしょうがないし 「やだ!一緒にどっか行きたい!」 なんて言って、ウザイって思われるのも嫌。 あ。そうそう。 さっきので会話終了。 またなんか考えないと・・・って・・ 家かよ! 「じゃ、また明日ね。」 「お、おう。」 学校から家までの道のりは 学校→駅で電車に乗る→降りる→歩く→家。 てなわけで私は一人でいつも降りる駅の二つ先に来ている。 ココで今はまっているビーズを選んだりするんだ、 今本当はまってるんだよね。 駅から2分くらいでデパート?につく。 って時に、見ちゃいましたよ。 え?何をって? 普通なら「実くんが他の子と一緒にあるいていて浮気?」 だけど、ちょこっとだけ違う。 誰かと待ち合わせしてる。 すぐに誰かが来た。 知ってる人。 実くんの 妹さん。 実くん。 やっぱり妹さんの前でもそんなに笑顔で 楽しくしゃべるのね。 そういえば私の前であまり笑わないね。 普通の顔。 そんなに楽しくないかな。 とりあえず二人が行ったのとは別の出口だから私も買い物する事にする。 ちょっと傷ついたけど、今日と後1日しかこれる時がないんだもん。 目的の物を買っていつもより早く家に帰る。 帰りに逢わなかったのが幸いだった。 時は来たのさ! 明後日は私の誕生日。 実くんを誘って、水族館と展望台に行くんだ! 予定、入れてたら…誕生日くらい、うん。 わがままになってやる。 そしてやっぱり実くんは話さない。 そろそろ、聞いてみようかな。 「ね、」 「え?」 「変な質問してもいい?」 「べ、べつに良いけど?」 やっぱりドモる。 て、そんなことじゃない。 「私といて、楽しい?」 「え?!」 そ、そんなに驚かなくても。 「ご、ごめんね?答えたくなかったら、いいんだよ。」 嫌な答えは返さないでね。 怖くて、私は下を向く。 「あ、ああ。  で、でも、楽しいよ。」 「本当に?」 本当かな? でも嬉しくって実くんを見る。 「あ、あー。本当。」 「よかった」 あ〜嬉しいv 楽しいって思っててくれたんだ〜。 この分じゃ、大丈夫かな? 「ね、明後日暇?」 「あ、明後日?暇だけど?」 「じゃあ、一緒に行ってほしい所があるんだ!  でも別に、予定他にあったりしたら、いいんだけど。」 「だ、大丈夫。行けるよ。  どこに行くんだ?」 「水族館と、展望台。  チケット当たって、行きたかったの!いい?」 「大丈夫。」 それから時間を決めて、私は家に帰った。 いつもよりたくさん話せたし、 あ〜いい誕生日になりそう!! そう言えば、変なこと言われたな。 明日の11:50から絶対に携帯の電源を切れって。 バースデーメール誰かから来たら見れないジャン。 でもねぇ、 実くんからそういう要求があったの初めてだから OKしました。 それどころか、明日どうせ帰るの遅いから 帰りに電源切って実くんに預けることにした。 だって持ってると見ちゃいそうだし。 見られて困るメールもないしね。 まぁなにはともあれ、 Happy Birthday! For me! 約束の時間に約束の場所に行くと めずらしく実くんがいた。 いつも私より遅いのに。 「おはよ」 「お、おはよ。」 「・・・・」 「・・・いつもドモるよね、」 「えっ」 「あ。ごめん。行こうか?」 あ〜デートなんて久しぶり。 嬉しいな。 緊張もいっぱいしてるけど!

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水族館に到着v きゃ〜かわいぃ〜。 実くんはやっぱり優しくて、 私がじーーってイルカ見てるのを 黙ってジーって見ててくれる。 (イルカを。だよ。私なわけないし。) 「ごっごめんね?」 結局かなりそこにいたから謝る。 「大丈夫。」 少しだけ微笑んでくれたのは、私の見間違い? で、次は展望台! 人は、少なめ。ま、当たり前か。 実は今日創立記念日だったりするし。 とりあえず、じーって空を見つめる。 するとめっずらしい現象が起こった。 「な、なぁ」 「ふえ!」 「…なにもそんなに驚かなくてもいいだろ?」 「だって、、」 「…あっち、行きたいと思ったんだけど?」 「あっち?いいよ〜。行こう!」 初めて? そこまでじゃない? でも、話しかけてくれた! 最高のバースデープレゼントだ!! 嬉しいな〜。 実くんが行きたがったところは本当に誰もいなくて、 実くんがソファーに座ったから私も座る。 どうしたんだろ? 「あ、あのさ、」 きゃ〜まただ! 「?うん。」 「目、閉じて欲しいんだけど。」 「目?閉じるの?」 「そう。」 「顔に手を当てるのはなし?」 「なし。」 「・・・・・・わかった。」 「あ、それで、何があっても、絶対に目を開けるなよ?」 「何があっても?」 「そう。」 「わかった」 恥ずかしゃ〜 でもしょうがない。 私が目を閉じるとガサゴソと音が聞こえて、 首の側で変な感触。 髪にも。 「動くな。」 「ご、ごめん。」 だってぇ〜明らかにコレ実くんの手でしょ? 恥ずかしいよ〜。 「んで、目を開けないまま、両手広げて?」 「こう?」 「手のひらは上。」 「こうね?」 手を広げて、目を閉じたままで、 手の上に何かが乗っかって、 指にも何か感触があっ・・・・・・・ ! その後彼は私から離れた。 顔を片手で覆っています。 私だって口押さえちゃう。 恥ずかしい。 そうです。そうです。 キスされました。 きゃ〜〜〜 しばらく付き合って来たけど ファーストキスです!! まじっすか? 「ま、実くん?」 「な、なんだよ。」 「・・・な、なんでも、、ない。」 そういえば、と思って、手のひらを見ると、 私の携帯電話が。 返してくれたわけね。ありがと。 ってことじゃないよぉ〜 恥ずかしい!! でも 嬉しいかも。 と思ってさっきとは逆の手(左手)で口を覆うと、 なにこれ? してこなかったよ。この指輪。 もしかして。 「ま、実くん?」 「な、なんだよ。」 「こ、この指輪・・・どうしたの?」 「やる。」 「え?」 「後、コレも。」 そう言ってちょっと赤い顔で私の首元に手を伸ばす。 シャラ ネックレス? 頑張って首元見ると、確かにかわいいネックレスが。 「ま、実くん?」 「ま、まだ何かあるのか?」 「う、うん。・・・・その、ありがとう。」 恥ずかしい〜〜。 でもそう言うと、実くんは 「わっ」 そうです。明らかにわかりすぎです。 抱きしめられました。 めっちゃめちゃ恥ずかしい。 「誕生日、おめでとう。」 「え?!知ってたの?」 「・・・」 「?」 「・・・・・・ま」 「ま?」 「・・・・・・・・磨姫の誕生日くらい、  知ってる。」 あ〜人生の幸ここにあり! はい。 嬉しいです。 初の名前呼び。。。 あ〜ごめん。 悪気は、ないんだよ。 でもね、 もう我慢できずに涙を流しちゃいました。 それにちょっと気づいたらしくて、 私を少し離す。 「ま、磨姫?」 顔を覆いながら話すね。 泣き顔、あんまり見られたくないから。 「ずっと…ずっとね、不安だったの。  ぜんぜん、呼んでくれないし、  私といるとき、ぜんぜん話してくれないし、  表情も、変えてくれないし、  最初必ずドモるし、  一昨日?私がどこか寄りたいって言ったのに、  妹さんと、いるんだもん。  だから、私といて、、楽しいのかなって、  ずっとね、不安で、、  でも、今、すごい、嬉しい。」 ごめんね。こんなふうにいろいろ言う子は嫌いだよね。 でもね、嬉しかったの。 言いたかったのは、そこなの。 「ご、ごめん。」 「え?」 謝るところじゃないでしょ。 びっくりして涙止まりました。 「一昨日妹といたのは、  磨姫のプレゼントを選ぶのを、手伝ってもらったからで、  最初必ず、ドモるのと、呼べなかったのと、  話さないのと、表情変えなかったのは、  その・・・・・・・・・・・・・・・  ・・・・・・・・・・・・・・・・・  ・・・・・・・・・・・・・恥ずかしかった。  からなんだ。」

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はい?」 「その、ずっと、言えなかったけど、  俺、ちゃんと、磨姫のこと、、好きだよ。」 「ぇ」 「磨姫が、告白してくれて、嬉しかったんだ。  だけど、オレ、どうしていいのか判らなくて、  ありがとうしか、言えなくて、  磨姫、隣にいるだけで、緊張、するし…  その・・・・・ごめん。」 「じゃあ、どうして今…」 「…誕生日だし、いい機会だし  そろそろ呼ばないと行けないって、思ってて、  その・・・・・・・・・・・・・・・・・・  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・  ・・・・・・・・・・・・・・・・キス、、、は  その・・・・・オレが・・・・・・キス、  したかった・・・からなんだ。  ご、ごめんな?」 「あやまらなくて、、いいのに。  その・・・・・・・・・・・・・・・キス、  嬉しかったよ。」 「そっか。」 「うん。」 「よかった。あ。そうだ。携帯。」 「携帯?」 「まだ、みてないだろ?」 「うん。」 見ろって事? 私は携帯を取り出して、見る。 あ。メール3件。

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○月△日8:00
坂本夕
はぴば〜。おめでとう!!今日は実くんとデートでしょ? いいことあるといいね! おめでとう!!

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夕は、私のベストフレンズ! ありがと〜夕!
○月△日1:00
佐藤秀樹
江沢さん、誕生日おめでとう。 今日は彼氏とデートかな?
佐藤さんは、 妻子持ちで部活でお世話になってる人。

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○月△日0:00
小沢 実

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−実くん?−
○月△日0:00
小沢 実
磨姫、誕生日、おめでとう。オレは、磨姫が好きだから、これからもずっと側にいて欲しい。愛してる。いつも、ごめん。だけどオレはいつも、磨姫の幸せを願ってる。 HappyBirthday!

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あ〜やばい。 視界がぼやけて。 「な、んか、  人生、こんなに幸せで、  いいのかって感じ。  ありがと。  本当にありがとう。」 これだけしか、 言えなくて、ごめんなさい。 私もそばに、いたいです。 「磨姫。」 今日2度目のキスは、 やっぱり震えてたけど(緊張で!) だけど、 二人とも、幸せだった。 この日を境に 私といるときでも、結構しゃべってくれるようになったし、 いる時間増えたし、 名前呼びもしてくれるし、 ドモらないし。 キ、キスも結構するように、なった。 どうかこの幸せがずっと続きますように。 そしてあのすぐあとに気づいたんだけど、 やっぱり指輪は、左手薬指にしてあって、 私の喜びは更に増したのでした。
2004/2/12 いつも いつも いつもがある。 変わらない日常が嬉しくて 変わらない日常が、悲しかった。 好きな人に、好きだと告げられずに いつもが終った。 いったいどれくらいたったら、 このいつもは、どこかへ行くんだろう? きっと、ふられたときか、うまくいったとき。 要するに、傷つきたくなければ、何も言わないで、 ただ、 ここに、 いること。 ソレが一番、大切。 でも、彼女出来たら、今の関係は、すべて終わり。 悲しいかな・・ 人の人生。 どうか、 どうかお願いです。 ずっとこのままで。 いつもがなくなった時は、 どうか良い進展で、ありますように。 どうか・・。 2004/2/13 さようなら それだけの言葉さえ、今の私の口からは出てこない。 泣くことしか出来なくて、ごめんなさい。 「深伽(みか)?」 「ごめ…なさい。」 「なんで泣いてるんだよ!深伽!」 「あの・・・ね、私…  転校、、するの。  今日で………さ…いご。  もう、逢えない…っ!」 本格的に泣き始めてしまう。 最後まで、こんな嫌な子で、ごめんなさい。 幼馴染だからこそ、 私は好きだからこそ、言えなかった。 最後にしか、 …最後…寂しすぎる。この言葉は。 「っばか!どうして、どうしてもっと早く!  言ってくれなかったんだ!」 「い、えなかったの。ごめんなさ・・・」 そしてあなたは、抱きしめてくれた。 つらそうに、言葉をつづってくれた。 「…ずっと、オレはずっと好きだった。」 「え?」 「もっと、もっと一緒に、いたかった。」 回された腕にこめられた力が強くなる。 …。ありがとう。 「私もっ好きだった!  休みの日は、絶対に、戻ってくるから!だから…」 「オレと…」 「ぇ?」 「オレと、付き合ってくれますか?」 私を離して笑顔で言ったあなたは 私にまたひとつ、光を見つけさせてくれた。 「ありがとう、ございます。」 見送りに来てくれて、 そしてまた逢う約束をした。 離れてしまっても、あなたの事が好きだから。 また、今度ねって笑顔で別れよう。 これが最後じゃ、ないんだから。 また、逢えるんだから!! 2004/2/14 さぁ今日はバレンタイン! 今年こそ!頑張るのだ! 私にもそれなりに好きな人がいる! 近所にすんでいてお兄ちゃんの友達の慧汰(けいた)くん! 慧汰くんには私と同い年の弟がいる。ちなみに由汰くんって名前。 慧汰くんはお兄ちゃんと同じ年で、最初はおにいちゃんが二人〜って思ってたけど、 やっぱり好きなんです! だから、告白するぞ〜って。 なんでハイテンションなのか? 望みがないから! 最近慧汰くんの家にはとってもきれいな女の人が出入りしてる。 確か、紗居(さおり)さんって言った。 その紗居さんが慧汰くんの彼女だと思うから(てかそうでしょ。) 諦めてる。 だけど、ひとつの恋が終るには、 ①告白する ②ふられる の、どっちかしかないんです! ふられるってわかってるから告白しない。 な〜んて考えはナイ!(マイポリシー) だ、か、ら、私は頑張るのだ。 勇気を出して。 最初に由汰君に渡す事にする。 由汰くんは私の2個先の教室。 「由汰く〜んっ」 「お〜香子(きょうこ)。おはよ。」 「はい。義理チョコ」 「…。・・・サンキュ。兄貴にも渡すのか?」 「うんっ!じゃ〜ね〜。」 さぁ決戦は放課後です! てかなんでこうなってるの? 今の状態。紗居さんと私がならんで歩いている。 時は数分前にさかのぼる。 「あ。香子ちゃん!一緒に帰ろう!」 「え?紗居先輩?どうしたんですか?」 「ちょ、ちょっとね。」 バレンタインを、慧汰くんに。ですか。 ちくしょぅ。 あれ?でもどうして私の名前… 「そう言えば、なんで私の名前知ってるんですか?」 「まず、慧汰に聞いた。」 「あ。そーですか。」 ・・・なにを話したんだ? 「あとは、澤本くんに聞いた。」 「お兄ちゃんに?」 「うん。同級生で、おんなじクラスなんだよ。」 お兄ちゃん、近くにこんな可愛い人がいたんですね。 とりあえず、私は家へ。 紗居さんは慧汰くんの家ではなく、ウチにきた。 なんでやね〜〜ん? ガチャ 「ただいま〜。」 「・・・おかえり。」 ぶっきらぼうに扱わないでくれ。 「お母さんは?」 「かいもん。って・・・柊さん?」 「こ、こんにちはっ。」 「ども。」 気のせいね。多分。 だっておにいちゃん相手に…。 「まさかね」 「そのまさか。」 私すぐ後ろから聞こえてきたこの声は・・・ 「慧汰くん?!」 「おい堯空(たかあき)!ちょっと香子借りるぞ」 「あ〜。」 唖然とする。ありえないし。 だって 「そう。あいつが用があったのは、オレじゃなくて、堯空のほう。」 「え。だって、いつも慧汰くんの家に!」 「そのとき、堯空が、お前の家にいたか?」 「…………」 記憶の糸を探る。 あ。この時もいない。 この時も。 あれ。この時も。 え。まさか。まじで? 「そうなんだよ。ところで、香子。」 「んあ?」 「オレにバレンタインデーのチョコは?」 「えっ!」 「ま・さ・か、由汰にあげといてオレにないなんて言わないよな?」 「あっあるよ。」 渡してしまえ。 「はいっ!」 どうだ。手作り。 でも実は由汰くんと一緒。 「おい」 「ん?」 「…。言っておくけど、俺は香子が好きだ。」 「ふぇ?!」 「おまえは?」 「す・・・きです。」 「じゃあ、この扱いはなんなんだよ!」 「え?」 「どうして由汰とオレのが同じ量、同じモノなんだよ!」 「えっとぉ〜。」 「・・・もちろんオレのために作ってくれるよな?」 「・・・はい。」 こうして紗居さんを送っていくというお兄ちゃんを家から出して、慧汰くんがうちへ。 「慧汰くん。」 「ん?」 「なんか、流されてない?女の子は、言葉がほしいんだよ。」 作りながら話すけど、やっぱりちょっと寂しい。 「好きだよ。香子。」 「・・・っ私も。」 そのあと、抱きしめてくれた。 後ろから(前にはボールがあるのさ。) 緊張してあんまりうまく作れなかったけど、おいしかった。 楽しいバレンタイン! あなたは誰と過ごしますか? 私は大好きな、彼氏とです! 2004/2/15 「きゃっ!」 今年最初に拭いた春一番。 その風が強すぎて思わず声をあげてしまう。 なんで春一番って言うんだろ。 いつも考えるだけで調べる事は少ない。 今回もそうして終った。 風が強い。 本当は夕方の空をじーって眺めようかな〜とも思ったけど 風が強すぎてぜんぜんダメ。 残念。。 さてと、帰るか。 そう思ったときだった。 「あはははっ!」 近いような遠いような場所で笑い声。 「何?!」 びっくりして大きな声を出すと、 「え?あっ寒咲(かんざき)じゃん。」 「新崎?!」 急に大きな声で笑ったのはクラスメート新崎眞吾。 最初にイニシャルSSじゃんって思った。 「お前こんな風の強い日に何してるんだ?」 「新崎こそ何してるの?急に笑い出して。」 「急にじゃないぞ?」 え?と思って新崎をじっと見ると、奥に3人の人がいた。3人でサッカーしてる。 「?」 「サッカー部のダチ。」 「へぇ〜サッカーしてたんだ!この風の強い日に。」 「まぁな〜。寒咲はサッカーと野球どっちが好き?」 「サッカー。最近興味あるんだよね。」 「そっか。よかった!」 「おい眞吾、なにやってんだよ。ん?」 「げ。祐市。」 「さっき寒咲って言ってたのってお前だよな?はじめまして!」 「?はじめまして。」 「幸市!」 「その子が例の子か〜。はじめまして!」 「新市!」 ・・・めずらしい。皆"市"がつく。 それと、 「例の子って?何?」 意味不明。 「何でもねぇよ!」 「何でも無いわけ無いでしょうが。ね、祐市くん。どういうこと?」 「ん〜。教えてもいいんだけど、それは眞吾が言わないといけない事なんだよ。」 「そっか。そうだよ。」 「そうだな。てわけで眞吾。」 「あ?」 「その子と一緒に散歩して来い!30分以上タタないと戻ってきちゃダメだからな!」 ・・・一方的だなぁ。 「あのなぁ、寒咲にも用事が」 「無いよ!教えてくれるんでしょう!早く行こう!」 私は新崎を引っ張って散歩に出発。 「で?」 しばらくして止まって聞く。 だって気になるんだもん。 「言わなきゃ、ダメか?」 「もちろん〜。」 「…。気になってる子がいるって。  言っただけ。」 「で?」 「いや、、それだけ。」 「??誰か好きな人いたっけ?最近そう言う話ぜんぜん聞かな」 「お前。」 「はい?!」 ちょっと待て。 話ばっかりだし、展開速すぎ! (気にしない気にしない。) ・・・。 「だから、お前だってば。」 「…」 知ってた?新崎と話したときって、いろいろね、 楽しいんだよ。 これはもしかすると、かな? でも、考えないとまずいから〜、 「ね、眞吾!」 「えっ!?」 「サッカー見てっていい?」 「風、寒いんじゃねぇの?」 「ぜんぜんっ。」 さ、しばらく散歩して、お互いの事をもうちょっとしったら、 あなたの得意なサッカーを見せてね。 おまけ。 「なー、返事は?」 「ん〜。あと1週間から2週間後。それまでにはわかるから、待っててね♪」 そのときの私、寒咲椿(つばき)の顔が 誰の前で見せる笑顔とも違うというのを知るのは、 1週間後だった。 2004/2/16 どうして?どうしてなの? 答えて! どうしてなのよぉ! 言葉にして伝えたい想いはたくさんあるけど 口からは何一つとして伝える事は、出来ない。 涙がつぎからつぎへと溢れ出して、 止める事が出来なくて どうすることも出来なくて、 逃げてしまったから。 ねぇ、反対すると思ったからずっとずっと言ってくれなかったの? ねぇ、私が信用無いから言ってもらえなかったの? ねぇ、私はもう必要なかった? ねぇ、いらないの?だから言う必要もないの? 私は、邪魔なのね。 そうと判れば話は簡単。 メールアドレスを変更しよう。 黙って変えるの、他の人に悪いかな。 私のアドレス登録したくない人は登録しないんだから。 全員に送ったほうが良いだろうって思った。 私はまず文面を考えて、アドレスを考えて、 一斉送信。 ただ、たった一人を除いて。 一斉送信する前に、私のアドレス帳から消した。 私の、彼氏。 その人の名前は藤堂伸哉(とうどう しんや)。 時をさかのぼる事数年前。 私はもう誰もいなくなった学校から人よりもかなり遅れて帰ろうとしていた。 どうしてこんなに遅いのか? 1、日直だから。 2、雑用をもらったから。 3、閉じ込められたから。 すべてが正解。 そしてすべてが不正解。 日直変わってって言われて、 コレやってよ。って言われて(雑用) やっていたら扉が閉まって 気づいたら誰もいなかった。 さて問題です。どうして出られたでしょう? 答えは、日直の仕事を押し付けられたから。 いつまでたっても日誌が来なくて先生が教室に行っても誰もいなくて、 閉じ込められていた音楽室に私を見つけて開けてくれた。 もちろん、作業に熱中して気づきませんでした。 って言って。 それが理想の答え方で。 精一杯だった。 あの後も、私は今みたいに泣いていた。 どうしてなんだろうって。 どうしてなんだろうって。 今では考えるだけばかばかしいけど。 ま、そんな泣いた顔で歩いている私を見て呼びとめたのが、伸哉くん。 私を待ってたらしいんだけど、 それは今では本当か、わからない。 とりあえず、声をかけられて、心配してくれて・・・ 「もう、大丈夫。ありがとう。」 「・・・。オレにすれば?守って、やるけど?」 「何が、オレにすればなの?」 「来てるんだろう?  書いた奴不明で全部ローマ字のラブレターなのか恐怖の手紙なのかわからないやつ。」 「・・・うん。それで?」 「だから、オレが、、守ってやるから、  どんなやつらからも守ってやるから。  付き合って、ください。」 「・・・。」 「・・・。」 「・・・。ねぇ、藤堂くん。頭冷やしてきなよ。  ついでに眼科に行ってきな?」 「は?」 「疲れてるんだよ。多分。  だから、うん。前言撤回しな・・・え?」 ふわって私を抱きしめる藤堂くん。 「ずっと、好きだったんだぞ。」 え? 「ずっとずっと好きだったんだぞ。  その間、夏とかもあったから頭から水もかぶったし、  視力落ちたから眼科も行った!これでも  これでもだめか?三鷺(みさぎ)。」 私はその後少しだけ時間をもらって、OKの返事を出した。 イジメが増したり、いろいろあったけど、 幸せだった。 なぜに私が彼から泣いて逃げたのか。 行くんだって。 海外。 どれくらい? 3年間。 彼が成績良くていけるの知ってる。 だけどね、いつから行くと思う? 明後日だよ。 明日のあと、明後日! みんな知ってて、そして私も知って ビックリして問い詰めなかったら教えてくれなかった。 私だけが知らなくて、 遊びだったんだ。やっぱり。っていうクラスの子の言葉が耳から離れなかった。 ようするに、私のこと、好きじゃ無かったって事で。 もうどうしようもなくて、 信じられなかった。 だから泣いて逃げた。 そしてアドを変えた。 あと2日間。接触がないように学校を休むことも決めた。 心配してくれて、頼んだからお母さんオッケーしてくれた。 そしてそれから私は携帯をオフった。 夜9時ごろ、家に電話が入った。 お母さんは「藤堂くんだって。」って私を呼ぶけど、 でないから。そう言った するとお母さんは何か話をしていて、 しばらくして切った。 午後11:49. ピンポーンって音が鳴る。 少し夢見ごこちだったのは私。 珍しく母が起きていてインターフォンをとったらしい。 そして私を呼ぶ。 「抄!」 「なに?」 「お友達。」 「だれ?」 「皐月ちゃん。」 「さっつー?」 皐月は私の1個下の幼馴染。 こんな時間にどうしたんだろ。 お母さんにあったかくして行きなさいって言われて、 なぜだか判らないけど厚着させられて、 もんの向こうにいるからね。って私を家から追い出す。 どうして私が出た後に ガチャって鍵がしまったの? 「さっつー?どうしたの?こんな夜・・・」 「痛いってば!手離してよ!」 「離したら逃げるだろう!」 「当たり前でしょ!離して!」 「どういうことか話せ!」 「話すことなんて何も無いわよ!」 「どうして電源オフったんだよ!  その前にはメールも送れなかったぞ!」 「関係ないでしょ!ばかっ!」 私と話しつつも時計を気にする人は嫌い。 「抄!」 「もう嫌!離し・・・」 うそ。 なんで? なんでよ! そこまでやらないと行けなかったの? そこまで私をボロボロにしたいの? 無き崩れる私。 嬉しいからじゃない。 寂しいから。 そんな私を半ば強引に立たせた伸哉。 「ごめん。嘘なんだ。」 「留学するって話。嘘なんだ。」 「え」 「オレじゃない。  行くのは東堂真也。隣のクラスの奴。」 「驚かせたかった。  今日と言う日を。  誕生日、おめでとう。」 「・・・。  それ、本当?」 「留学が嘘ってやつ?本当。」 「じゃあ、私は、伸哉の、ナンなの?」 「彼女。一生側にいてほしい人。」 「ありがと・・・・っ」 誤解で、よかった。 −ねぇ− −ん?− −あと1回そういうことやったら別れるからね。− −・・・はい。− 2004/2/17 「なんかあった?」 「え?」 オレの前に座る5つ年上で近所に住む 坂崎香澄(さかざき かすみ)さんはそう言った。 オレは今中学3年。高校入学を控えた俺に 香澄さんが勉強を教えに来てくれている。 もちろん高校入学前の受験勉強も手伝ってもらった。 塾に行けという親と、行きたくない俺。 そこで白羽の矢がたったのが香澄さんだ。 そしてオレは受験をクリアして今に至る。 もう受験終ったからたわいない話になっているけど。 「なんでそう思うんですか?」 「だって、違うもん。いつもと。」 この笑顔は反則だ。5つ上になんて見えない。 「そりゃまぁ、ありましたけど?!」 「怒るような事がね。」 「っ。」 見透かされてる事が嬉しくて悲しかった。 嬉しいってのはわかってくれてる。 悲しいってのは年下だって思うから。 そうなんだ。 ちょっとイラついている。 「わかるよ〜。大体。」 「え。」 「バレンタインでチョコを大量にもらった。  だけど、本命からもらえなかった。そうでしょ?」 「否定しないのね。」 事実だからな。 心の中でだけつけたす。 「・・・。香澄さんは?誰かにあげたんですか?」 「うん。お父さんに。」 「彼氏とか、本命とかは?」 「本命の人には、あげられないよ。」 本当に反則。 だって急に大人びた…きれいな顔するんだ。 「どうしてですか?」 「ん。あげちゃいけないの。」 「年齢が離れすぎてるとか?」 「ん。まぁ、そんなとこ。」 「妻子がいるとか。」 「違うよ〜。下だもん。私のが5つ年上。」 「へぇ。」 平然とした声が出せたかは不安だった。 「隆(ゆたか)は?」 「オレ?オレの好きな人も、5つ上。」 「そっか〜。お互い大変ね。」 そう。大変だ。 だけどオレはこのとき誓った。 20歳になったら、告白する事を。 20歳になったら成人。 それに結婚も出来るしお酒も飲める。 だから。 20歳になった。 成人式には出ないで、香澄さんを散歩に誘った。 「いいの?成人式出なくて」 「バカが出ると嫌なので、いいです。」 「そっか。」 「香澄さんはまだ5つ年下の奴が、好きですか?」 「えっ。な、何よ。急に。」 「好きですか?」 「……ん。」 撃沈決定。だけど、オレは… 「オレ、ずっとずっと、香澄さんが、好きでした。」 「…え?」 「物心ついたときには、オレの頭にはもう香澄さんしかいませんでした。  オレは、香澄さんが5つ年下の奴が好きでも  香澄さんが好きなんです。  撃沈決定で、告白するのは、おかしいですかね。  でも、15の時、決めていたんです。  20になったら告白する事。  …香澄さんも、香澄さんが好きな人に告白してください。  オレが好きになった香澄さんをフル人なんて  いませんから。  絶対…うまくいきますから。」 「…だって、私5つも年上だよ。」 「年齢なんて関係ないですよ。  大丈夫です。じゃあ。」 「ちょ!私、まだ返事。」 そうして香澄さんはオレのシャツを掴む。 「すいません。聞きたくないんで、いいです。」 「でも」 「お願いです。告白、してください。  メールでも、いいです。今、告白してください。  香澄さんの好きな人に。」 「・・・ん。」 ふられるのがわかるなら、今すぐでいい。 悲しみは先に味わおう。 先に進める糧となるから。 でも香澄さんはオレのシャツを離してくれなかったから、 手をやんわりと離させて、そこら辺に座った。 「送った。よ。」 「はい。」 20秒くらい後でオレの携帯が鳴る。 オレはすいません。と言って、あわてて携帯を手に取る。 受信ボックスにかかれた名前は香澄さんのもの。 きっとさっきの返事だろう。 一緒に送れば俺から返事はいいです。と言われる事もない。 オレは、しかたがなく、メールを開く。 —私、年上だよ。5つも年上だよ。  隆が25歳の時、私は30なんだよ?  すごく、離れてるんだよ。  私より、きれいだよ。  他の子の方が、きれいだよ。— 何が言いたいのか判らないけど、 次の文を見て、俺は言葉を失う。 —それでも良ければ、喜んで  私の本命も、隆だから。— 「え」 「す・・・きだよ。  大好き。  ずっと、好きで。  だけど離れてて…私…っ」 嬉しかった。 こんな出来事があった3年後ぐらいに、 オレは 一生一緒にいたい人と 同じ苗字になることが出来た。 ずっと前からの願いが、叶った瞬間だった。 2004/2/18 雨が降っていた。 そのとき私は ずっと泣いてた…。 ねぇ教えて? 誰が私がココにいる事。 どうか… 「南実(なみ)さん?」 「…雄茨(ゆうし)くん・・・どうしたの?」 「それは、こっちの台詞でもあるんだけど?」 「なんで、泣いてる?」 自分でも、わかってて、わかってないから言えない。 「何かあった?」 「ううん。何にも。」 「じゃあ、おいで。」 「ん。」 そう言われて私は雄茨くんの前に立つ。 私が悲しいなとか、さみしいなとか思った時、 いつも偶然に雄茨君が現れて、 私を抱きしめてくれる。 雄茨くんの、暖かい体温で。 悲しくも無いのに ただ涙が出ていたさっきとは違って 寂しくて寂しくて…それでいて嬉しい涙が さっきよりたくさん流れる。 雨でも、私の涙でも、濡らしてごめんね。 雄茨くんのシャツさん。 「オレがいる。  だから、泣くな。」 「…無理だよ。今は。  でも……雄茨くんが、私の彼氏で、よかった。」 「今更だろ?」 そうだけどねって笑った俺の彼女は、 また今日も寂しそうにしていた。 偶然だと思うこの出会いを必然にしたくて、 オレはずっと君を見てきた。 そして好きになって 撃沈覚悟で告白したら ありがとうって。そう言ってくれた。 オレの彼女から好きだとか、そう言う言葉を聞いた事は1度も無い。 だけどなぜなんだろう?不安に、ならないんだ。 とりあえず君の側にいる事が許された俺は、 君と出来るだけ長くいた。 そして今日、オレにとっては念願の、必然の出会いになったんだ。 彼女の事を考えながら、 傘もさしてないだろうから、オレもささないで。 この道を通ったら逢えそうだなって時、 君に逢えた。 泣いている君に。 「あのね…私、」 彼女が泣いているときに理由を話そうとするのは、今回が初めてで、 嬉しくて、だけど無理してほしくなかった。 「生きる意味とか、そういうの、わかんなく、なった。」 「うん。」 「理由、もともと無いけど、  無いってはっきり自覚したら、  凄く、、悲しくなったんだと、思う。」 「オレは、あるよ。  オレがココにいる理由。  生きてるわけ。」 「え?」 私にはないのに、あなたにはあるの…? 「何?」 ソレがわかれば、わたしも、わかるかもしれなくて聞く。 「オレが存在する理由があるとしたら  それは君だって、オレは信じてる。」 「わ…たし?」 「そう。」 それから彼は笑みを浮かべながら、 私に会えてよかったって。 彼氏にしてもらえて嬉しかったって、 私と偶然会えて嬉しいって。 必然だと思うって、 彼の中にある思いは必然だって信じてるって。 誰よりも私が好きだからって。 そう言ってくれた。 —どうして?  どうしてこんなにも嬉しい?— 「なんでだろ…涙とまらなくてね。」 「うん。」 どんな細かな事でも、相槌をうってくれる。 「嬉しすぎて、こんなの、初めてで、嬉しくてっ」 こらえきれずに、彼の背中に手を回す。 いつも抱きしめられたままだから、 手を回すなんて、初めてなんだ。 あ。あなたの体… こんなに…こんなにあたたかい。 「ねぇ」 —こんなに話すのは…初めてだね。— 「私の事」 —聞くのが怖いけど— 「本当に、」 —前に進みたい。— 「本当に…」 —ひとりじゃなくて、— 「好き?」 —あなたと歩きたい。— 「もちろん。」 即答に近い感じのその言葉は、 私の心を暖める。 私はやっと、 信じられた。 そして私はやっと、 言いたかった言葉を 言えるんです。 あなたに、癒されたから。 「好きだよっ大好き。。」 更に強く抱きしめてくれた手は、 私を愛してくれている証。 ありがとう。 一緒に、歩いてください。ね? 2004/2/19 「ねーねーねーねーねーねーねぇってば!!」 「…あ?」 むぅ。 いつもこんな返事だよ。信じられない。 クラスメートに優しくしようって条例は無いけど、 思いやりが大切だよ! いつも1回言ったくらいじゃぜ〜んぜん反応しないんだもん。 ったく。 「特に用はない!」 「は?!」 「だって、いっつもいっつも返事してくらないじゃんっ!」 「そうなのか?」 「自覚あるくせにそう言う事いうな〜!」 本気で起こってしまうのさ! だって本当に、さみしいんだよ?! 確かに中もソトも私は元気だよ! でも! でも寂しいもん! こんな逆ギレ毎日経験してたら疲れちゃうよ〜。 「なんであんなやつがいいんだよ。」 「しょうがないじゃん!好きなものは!」 「…。」 「柾谷(まさや)の告白を断ったのは、申し訳ないけど、  だけど、私は越屋が好きなんだもん!」 「…なんか、めちゃめちゃ悔しい。。」 そう言ったのは、私に告白してくれた 柾谷 陽(まさや あきら)くん。 告白してくれたんだけど、断ったら 越屋(えつや)のこと好きなんだろう?!って 越屋 真(えつや まこと)。 大好きな、大好きな人です。 「あ゛」 「?どしたの?柾谷。」 その場を立ち去ろうとした柾谷が停止。 なんかあるのか? 「神童」 「ん〜?」 あ。私、神童 絵梨(しんどう えり) 「オレは、何も」 「だから何!」 「オレは何も悪くないぞ〜〜〜〜〜〜」 そう言ってどっかに行った。 陽はオレを見て去って行った。帰り際に神童に オレは悪くない。そう言い残して。 当たり前だ。気づかない内に神童はオレに告白してくれた。 俺としてはありがたいが、その事に気づいたら神童は堂思うだろう? 「よっ」 とりあえず出ていく俺。 「あ〜っ越屋〜♪」 上機嫌でオレに駆け寄ってくる神童。 「あ?」 「嬉しいなっはじめて話しかけてくれたね!」 笑顔で笑うな。心臓に悪い。 「にしても〜、」 「ん?」 「こんなところに何か用だった?」 ちょっとまて。もしかしてコイツってめちゃめちゃ鈍い? 「いつからいたのか聞かないのか?」 「?あ。そういえばいつから?でもどうせついさっきで」 「お前が陽に告白されたときから。」 しゃくだから被って言って見た。 「へぇ。」 「それだけか?」 「うん。だって聞いてすぐどっかに行っ」 「行ってない。ずっとそれからあそこにいた。」 え・え・・・。え?! え?私確か… 言ったよね? 回想しなきゃっ↑ だけど、私は越屋が好きなんだもん! きゃ〜〜〜〜こんなことを言う口はこれかぁ! 頬を引っ張る私を呆れ顔で見るのは越屋くん。 「聞いてたよ。  嬉しかった。付き合おうか。」 「はい?!」 「ん?」 「え?だって嫌いなんじゃないの?」 「あいにくオレは好きな奴に優しく接するなんて出来ない。」 「…わぁ〜。」 嬉しそうに笑うのは、今からオレの彼女の絵梨。 天然ボケだって今まで気づかなかったけど… だけど、好きだからまぁいいか。 2004/2/20 「っ・・・っ」 長い長い道。 果てが見えない。そんな道。 さっきから息を切らしながらずっと走っている。 誰もいない。 襲ってくるのは 果ての無い道 永遠に走り続けるんじゃないかって不安。 孤独 絶望 苦しみ 悲しみ 静寂 あれ? でも、待って。 誰かがいた… 私の事を、愛してくれている人が。 誰かがいた 私のそばにずっといてくれるって約束した人が。 誰かがいた。 一緒に歩いてくれるって行った人が。 立ち止まって 大きく息を吸う。 「っ助けてよ!  一人にしないでよ!  隣で話して!  隣で笑って!  お願い!  『暁彦(あきひこ)くん!』」 「ぉぃ!」 遠くで、誰かの声が聞こえる。 「ぉい!」 やっぱり聞こえる。この声は… 「おいっ!」 この人は… 「翠(みどり)!」 「あ・・・きひこくん・・・?」 私が目を開けると、そこには暁彦くんがいる。 「っ」 安心して、嬉しくて。 抱きついてしまった。 いつもはひっぺがされるけど、なぜか今日は優しく抱きしめてくれる。 「っばか!  お前いなくなったら俺、どうしていいかわかんないだろ!」 「どういうこと?」 思い当たるふしはない。 「お前、昨日交通事故にあった。  オレ、呼んでもらってココに来て、  手術は五分五分の成功率って・・・  目を覚ましたら大丈夫だけどって・・・」 ようするに私は生死の境をさまよっていたわけだ。 にしても私の…彼氏は偉大だ。 呼び戻してくれた。 私に負担になると行けないから、お医者さんが私を見て もう大丈夫だと笑顔で言って出て言った後、 私はまたベッドに横になる。 「夢…見てた。」 「夢?」 「うん。果ての無い道を…ずっとずっと走ってるの。  だけどぜんぜん先が見えなくて…。  孤独  絶望  不安  静寂  苦しみ  悲しみ  そういうネガティブな感情が私を囲んでた。  でもね、思いだしたんだよ」 「何?」 「誰かがいた。って  愛してくれる人が、一緒にいてくれる人が。  一緒に歩いてくれる人がいたなって。  そして、一人にしないでって。  いろいろ叫んだの。」 だからね、あなたは私の中で、たった一人。 たったひとり たったひとりの…大切な…大切な、 愛する人なんだよ。 2004/2/21 よく逢う。 だけど、名前すら知らない。 それが、あなたでした。 −あ− そう思う先にはあの人がいる。 名前は知らない。 知らなくても、よく逢う。 これが運命?とよく思うけど、実際のところはどうなんだろう? 廊下でよく逢う。 外とかでも。 だけど、名前も何もしらないんだ。 どうして逢うんだろうっていう疑問はずっと持っているけど、 逢って、会釈して、それでおしまい。 それ以後は何もやらないし、言葉も交わさない。 ただ、逢うだけ。 性格には逢っても話はしない。 ただ、見つけてる。 一度。 たった一度だけ、話をした事があった。 偶然になれてない頃、私は会釈をして、彼の横を通り抜けようとした。 だけど、止まった 彼の「あの」って声で。 「はい?」 「あの・・・最近、偶然に、よく逢いますね。」 「そうですね。何組なんですか?」 「3組です。君は?」 「私?私は・・・」 そこでチャイムが鳴る。 もう、入らないと行けない。 「ココ。9組です。じゃぁ。」 こうして私達は別れた。 それ以来話すこともしない。 でも、私は判っていた。 これが コレが。 必然的な気持ちであることに。 ねぇ、今度、会いに行きます。 私は急に彼と話をしようと思った。 そして3組の教室へ向かう。 やけにひっそりとしていた。 体育。 こえしか思い浮かばなかった。 また今度でいいや。そう思って私は自分のクラスへ戻る。 いつもよく逢う君。 なぁ、オレの中に、必然的な気持ちがアルコト。 君は知ってる? オレは、 君が好きなんだ。 あるときオレは君と話がしたかった。 9組の教室をのぞいても、君はいなかった。 オレはオレで用事があったから、君に逢うのを諦めた。 会いたいって、思った時にどうして…逢えない。。 会いたいって…思うと、逢えない。 普通なら、会いたいって思わなけりゃいいと思うかもしれないけど、 オレはもう会いたいって思わないと生きていけない。 君に、会いたい。 そして次の年。 俺達は完璧な偶然のおかげで、 同じクラスとなった。 「はじめまして。岬さん。」 「はじめま…あ。君・・・」 「オレ、上島武史。よろしくな。  岬、真由さん。」 2004/2/22 お願いが、あります。 たった1つ。私は、それを望んでいます。 どうか約束して? 私が起きた時、あなたが私の目の前にいる事。 それだけでいい。 浮気しても、よくないけど、いい。 朝帰りでも、よくないけど、いい。 ただ・・・それだけは守って? その願いをオレに告げたのは、俺の奥さん。 オレの奥さんは7年位前に同じクラスだった人。 4年位前偶然に再会し、結婚してください。 そう頼まれたときにオレに結婚承諾の条件として 彼女はそれだけをオレに約束させた。 もちろん承諾した。 だって・・・好きだから。 結婚したのは2年前。それから1度もその約束を破った事はない。 彼女は本当に怒らなかった。 遅くなっても。飲みに付き合っても。 今日はオレの奥さん。沙希の誕生日。 大きな花束を手に、オレはいつもより早く家に帰った。 「ただいま。」 「おかえりなさ〜い。」 「はい。誕生日おめでとう。沙希。」 「あ、ありがとう。」 そうして天使のごとく微笑む沙希。 でもその目が寂しそうなのは、どうしてなんだ? 「ありがとう。本当に。  ありがとう。」 「いいって。てか花しか無くてごめん。  オレやっぱ好みってわからなくて。」 「違うの。」 あぁもう耐え切れない。 私は目から涙をこぼした。 2年前に約束して、それを了承してくれた、私の旦那さん。 剛の優しさが、うれしくて。 「どっどうしたんだ?」 「ありがとっ。いろいろ・・・ありがとう」 「え?」 沙希は話し始める。 「私…朝起きたとき、誰もいないと、不安なの。  誰もいなかったら、起きれないの。」 「?」 「怖いの。ずっとずっと前に夢を見た。  自分しかいない。そんな夢」 誰もいない。 おはようってリビング行ったらお父さんもお母さんもいなくて、 そして周りに誰もいない。 「でも、それは夢じゃなかったっ」 「え?」 事実だった。 曲げられない。 変わらない事実。 永遠に頭の中から離れない事実。 「剛に出会う…1年前…それは…っ本当に起きたっ」 「え・・・」 「朝起きたら、誰も、誰もいなくなってた!  今までおはようって言ってくれた人が、  いなくなってた!  私だけ置いて…私だけ置いて、皆…みんなっいなくなってた!!」 私だけを置いて、 小さな妹も、母も、父も、犬も。 皆いなくなってた。 置手紙がたった一つ。 あなたは養子です。 でも美咲(妹の名前)は、私達の娘です。 同じように愛情を注ぐ事に、自信がありません。 虐待してしまうかもしれない。 そんな不安さえありました。 ○○へ行って下さい。アパートを借りてあります。 今日中に荷物をまとめてください。午後5時に引越しやさんが荷物を取りに来ます。 今日から一人で暮らしてください。 十分に生活していけるだけの仕送りをします。 すみません。 「こわいの…ひとりに・・・一人にしないでっ!お願い!」 ぎゅって音がしそうな でも、暖かい。 「一人にしないでくれ。それはオレの台詞でもあるんだぞ?」 「え?」 「沙希におぼれすぎて、一人じゃ、生きていけない。  オレは。」 だから、どっかに言ってって言われたって、 どこにもいってやらないからな。 ささやかれた言葉は、 私の心を暖めた。 もう大丈夫。 私にはあなたがいるから。 永遠に、側にいてくれるから。 愛しています。 私の、愛しい、旦那さん。 2004/2/23 (かなり適当・・・。。。) たった一度だけでいい。 私の願いを伝える勇気を、私にください。 「え。本当?」 「うん。」 友達は・私がとった行動に驚く。 それは、当たり前だって、私も判っている。 もし、もし万が一これがうまくいったら・・・ 私はとてつもなくハッピーなんだ。 懸賞に、たった1通応募して、その結果がもう少しで判る。 もし、うまくいったら・・・ もし、あたったら・・ 長年の片思いにピリオドを打つの。 そして、告白する。 実際そんな事をやったのは初めて。 あたるかなんて、わからない。 テレカだし。 つい最近まで忘れてたんだ。 だけど、思いだした。 なんでだろね。 応募したことをまた忘れた今日この頃。 うちに郵便物が届きました。 「何コレ?」 「さぁ?」 母さんの受け答えが、かなり寂しかった。 ガサガサって封を開ける。 当選おめでとうございます?! ・・・あっこのテレカは・・・ 「わぁ〜見て見てお母さん!テレカあたった!!」 「え・・・」 「少年誌に載ってたの、応募したら当たった!!すごくない?!」 「すごいねぇ。」 あ。 うん。大丈夫。 いける。 大丈夫。。 「荘司くん!ずっと好きでした!!」 勇気を、ありがとう。 テレカさん。 「…あたったんだ。」 「え?」 彼のつぶやく言葉の意味が、私にはわかりましぇん。 「テレカ。」 「えっなんで知ってるの?!」 「いや・・・真咲に聞いた。」 「・・・真咲に??」 真咲ってのは、冒頭で私の決意に驚いていた子。 真咲って名前呼び。 ついでに、話していたっていう事を含めると・・・ あぁ、そうだったんだ。 「真咲と…付き合ってるんだ。知らなかった。  ごめんねっ!」 そう言って走り去る。 「んなわけないだろうが!!」 後ろからおっかけられた。 怒らないでよ。。 「なっなんでよぉ。」 「・・・真咲って、、従兄妹なんだけど?」 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・は?」 ようするに、真咲は、荘司くんの従兄妹? え? 「さっきの、返事・・・  ごめん。」 グサッ 「遅れて、ごめん。」 え? 「オレも、好きだよ。美羽(みわ)のこと。」 もうだめです。幻覚が聞こえました。。 「幻覚じゃない。本当の事。  だから、真咲に頼んだんだ。取り持ってくれって。  そしたら、テレカあたったら良い事あるから、  運に身をまかせろって、言われた。」 「告白してくれるなんて、思って無くて、  びっくりしたけど・・・  うれしかった。」 あぁ、世界中のみなさん。 どうしましょう? 私の人生、こんなにツイてて、いいのかしら? Day...へ (プラウザバックでもOK。) 2004/2/24~2004/3/10へ