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Day...

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2004/1/26
〜2004/2/9

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2004/1/25

それは、ある冬の日。
雪の舞う、そんな冬の日の出来事だった。。

「寒。」
そう言って出てきたのは、葵(まもる)。
雪はとても寒いけど、葵は雪の記憶がない。
葵の記憶には無いけども、雪が最後に降ったのは葵が3歳のときだ。
それ以来、この地で雪が降るのは16年ぶり。
だから・・なのだろうか?
今日の雪には、神秘的な美しさみたいなものがある。

葵がいつも一生懸命雪の記憶を思いだそうとすると、
かならずその近辺数年間の記憶がよみがえるが
それには必ず[ぼや]がかかっている。

大切な何かが封印されている。そんな気がする。


「ふ〜。」

さすがに寒いが、なぜか葵はそこから動きたくなかった。
「あれ?」

葵はそれを見たとき、どうして動きたくなかったのか、わかる気がした。

それは
そこにいたのは
人だった。

とてもきれいな、、女の人。
運命だと思ってしまったのが、恥ずかしい。

その人は、オレと同じ位の年で、
髪はセミロング
傘もささずに、そこにいた。

その人が回りに与えるもの。それは
純粋

そう。その人は本当に純粋だった。
目も、容貌も。

葵が見ている事も気づかずに、その人はじっと雪を見ていた。

彼氏・・・いるんだろうな、
そう思っていた。

すると、しばらくたつと、22,3才くらいの男の人が彼女に声をかけて、
その人は去った。

きっと今のが彼氏だろう。
そう思って、葵も帰った。


だけど、消えない。
消えないんだ。
その人への想いが
気持ちが、
すべてが


消えない。


それから葵は毎日そこへ通った。
1日もかかさずに。
台風でも。
なんでも、
どんなに忙しくても、、
必ずそこへ行った。




—1年後—

もう、、1年か・・。
1年たっても、何年たっても、もう一度あの人に会いたかった。
そんな気持ちで毎日通った。。


そんな思い出を抱えながらそこにたっていた・・・
「もし・・」
「はい?」
人の声がして振り返ると、そこには知らない老婆がいた。

「一生のお願いが、あるのですが」
「?はぁ。」

するとその老婆はとんでもないことを言った。
「私についてきてもらえませんか?」

もしついて行って、何かあったらどうしよう・・・。
そんな思いは会ったけど、
この老婆が言う一生のお願いであるから、
聞く事にした。

もうどうせ、オレの両親はいないし。
オレに何かあっても、心配する人はいない。

と。思って。

葵の両親は葵が中学生の時に他界した。
通り魔殺人で。。




その老婆が案内したのは古い館だった。
葵はそこへ入っていく。
老婆もどんどん進んでいく。

そして
一番奥に
オレは
望みの人を
見つける


あのときの人だ。
あの時の人がいる。

「ぁ・・・・・・・っ!」

葵を見ると、その人は泣きだす。
「え゛」

どうしてかわからないので、オロオロしてしまう。
ただでさぇ、女の人の泣き顔は苦手だ。

なんでかは、わからないけど。。


老婆はニヤリと笑って?どこかへ行ってしまう。
部屋には泣いている少女と葵だけ。

おいおいおいおいおいおい。。。。

とりあえず、どうしていいかわからず、彼女の隣にでも腰を降ろす。

そして、彼女の背中をぽんぽんと優しくたたいた。

「ゆっくりでいいですから。。
 泣きやんで、もらえますか?
 女の子の泣き顔って、苦手なんです。」

「っ!!」


女の人は、葵に寄りかかって泣く。
葵はいいのかな?と思いつつも、彼女を抱きしめて
頭をなでたり、背中をさすったりした。





2004/1/26
(2004/1/25の後編)


一通り泣き終わったようだが、
まだ涙は消えていない。
苦手だ。
女の子の涙は・・・


?
今一瞬小さい頃の思い出がよぎる。
いったいなんなんだろう。

というかこの人はだれだ?

そう思いつつも、葵はそこにいた。
彼女を抱きしめながら



「ごめ・・・なさい。」
「オレのコトは気にしなくてよいです。
 ただ、泣きやんでください。」

「どうして、泣き顔、苦手なんですか?」
そう言って彼女はその美しい顔で、
強い瞳で
涙をながしながら、そう言う。

「わかりません。ただ、苦手なんです。
 女の子は笑ったほうがかわいいですよ。
 あなたの場合、笑わなくてもきれいです。
 泣いていても。
 でも、笑った顔の方が、美しい気がします。」

そう言って自分なりに笑うと、彼女もにっこりと笑い
もう大丈夫ですと言った。


「行きなりお連れした上に、
 泣いてしまってごめんなさい。」
「いいえ。説明してくださいますか?」

「はい。」
そう言ってにっこりと笑う彼女は本当に美しかった。

「まず、私の家の者を紹介します。」
そう言うと、先ほどの老婆と1年前の22,3歳の男の人が来た。

「私の兄と、お手伝いの、志野さんです。」
「お兄さん?!!」

びっくりした。彼氏かと思ったのに・・・。

こうして彼女は二人をまた部屋から出して
話を始める。
「私の名前は・・まぁ後ほど。
 おいくつですか?」

「19です。」
「私は18ですが、今年度、19ですよね?」
「あ。はい。」
「じゃあ同じ年ですね。タメ口で、よろしいかしら?」
「ぜんぜん大丈夫です。」

葵がそう言うと、彼女は笑顔になる。
この人の笑顔は、心が奪われる。

「私ね、1年前の雪の日、あなたを見たの。」
「え?」

自分だけじゃなかったんだ。そう思った。

「見ていたわ。そしてね、あなたの目に、どうしても止まりたかった。
 あなたの記憶の中に、残しておきたかった。」

「そうして私は、あなたの前で、雪を見ていたら、
 お兄ちゃんに風邪引くからって、とめられた。」

そうだろうなって冷静に聞いてしまった自分に
葵はびっくりした。

「はっきり言っちゃうね。
 私は、あなたが、葵さんが、好きなの。」





え



「えっ?!」
「loveの方で。大スキなの!」
そういうと彼女は、葵を見て今までで一番きれいに笑う。



オレもだっつの。

「オレも。好き。」
「本当に?!」
「もち。」


そう言うと、彼女はまたにっこりと笑う。
少し、恥ずかしそうにしながら。。


「私の家ね厳しくて、
 私を本気で愛してくれる人とじゃなきゃ、付き合っちゃいけないの。
 だから、試したっていい方、ひどいよね。」

「別に、大丈夫だけど・・・」

「ありがと。
 だから、見に行ったの。志野さんが。
 志野さんが適当な日に見に行くの。
 見に行った日に毎回そこにいれば、
 1年間、そこにいれば、成立するの。」

「じゃあ、成立?」
「うんっ!」



「母さんも、父さんも、みいんな死んじゃった。
 まだ19なのにね。
 志野さんも、来年出ていってしまうの。
 私が20になるまでの、約束だから。
 だから、心のスキマをうめるひとが、必要だった。」

「オレも。
 親父もお袋も、いない。」


「おんなじ?だね。」
「嫌な、同じだけど、微妙に、嬉しい。」
「うん。ところで、葵くん?」

「そう言えば、どうしてオレの名前。」



やっぱり忘れちゃってたね。

思いだして。

あなたの忘れている記憶。



彼女にそう言われ葵はずっと前の記憶に思いをめぐらせる。



「雪だ。すごいよ。鈴ちゃん。」
「ほんとだね。葵くん。」
「って、なんで泣いてるの?鈴ちゃん?」
「鈴ね、遠く行かなきゃいけないの。
 もう、葵くんと逢えない。」
泣き出す鈴ちゃんにオレは確かに言ったんだ。
「泣かないで。僕ずっとここにいるから。
 待ってるから。」
「・・・うんっ!!」



「まさか、鈴ちゃん?!」
「そうだよ〜。竜宮珠々蘭(りゅうぐうすずらん)
 それが私の本名だよ!」
「オレの本名は・・・




 柊葵。珠々蘭を、愛する者。」





2004/1/27


小さい頃の記憶。
それは私のトラウマ・・・


「ちょっと瑞(みず)!」
「?」
瑞を呼びとめたのは親友の香枝。

「建彦たちが!」
「な、、なに?」

建彦たちは、私と香枝とあと見知らぬもう一人の人の幼馴染。
ばらされては困る秘密を握られている。

「瑞のキス事件!藤堂先輩に言っちゃった!」



げ。


藤堂靖隆(とうどう やすたか)先輩は、脈あり?の
瑞の好きな人。

キス事件。
小さい頃、誰か知らない人。当時仲の良い人に、
ファーストキスを奪われた。
次の日にはもう、そこから、いなくなった。


言ってほしくなかったのに・・・

そして私は建彦に怒りを覚えながら日をすごした。

校門のところでは、靖隆先輩が待ってる。
でも、逢いたくなかった。

「よっ!」
「・・。」
いつもどおりで、でも、聞いた事は確か。


「聞いたんですか?」
「・・・・・・・・・・・ん。建彦から聞いた。」



・・・
最悪。

「嫌ですよね。私なんて・・・
 嫌・ですよね。」

そう言って泣き出すのは私。
「私、先輩好きなのに、、っ
 先輩は、嫌ですよね」

そう言って泣いてると、
私の顔を少し上に向かせて、
私に軽いキスを送ってくれる。

軽いキスを何度もした後、長く、深いキスが瑞を襲う。


「ど・・してっ?」

すると先輩は言ってくれた。

「小さい頃のキスがどうしたって言うんだ。
 オレは、言うけど、瑞が好きだし、
 キスもしたいと思うし、触れたいとも、思う。
 だから、気にしない。」
「っ・・ありがとうございます。
 私も、、好きです。」
「それに、君にキスしたのは、オレだし?」









「はい?!」


先輩曰く、
かわいい子がいて、そのコを自分のものにしたいと思ってキスしたけど、
家に帰ってから、引っ越すことを知って、
そんで、、名前だけメモった。らしい。

そこには小さな子供の字で


香春瑞(かわら みず)


という私の名前が、
書き込まれていました。
とさ。







2004/1/28


「あ。いらっしゃ〜いv」
そう言って私が家に入れた人。
幼馴染の況汰(きょうた)。

私は、好きなんだけどね。況汰はどうなんだろ?

況汰に今日遊びにいっていいか?って聞かれて、
いいよってこたえて、今に至るんだけど、
私は何をしているかって言うと

「かわいぃ〜〜きゃ〜vv」


と、数日前に買ったハムスターを見ている。
手にも載せて遊んでみたり?


夢中になりすぎて、気づかなかったこと。
後ろに黒いオーラ。


「なぁ羽琉(はる)」
「な〜に?」
「手ぇ洗ってこい。」

後ろ振り向くと、怒りまくった況汰の姿。
「はい。」

ハムをゲージに戻して、階下に降りて手を洗って、
ついでに飲み物用意して、部屋に戻る。

「羽琉。」
「はい。」
「こっちこい。」
「・・・はい。」

おとなしく況汰に近づく。
ちなみに況汰は座ってて、
こっちこいだったから、私も座って、両手両足使って、
況汰のところに行く。
途中で

「わっ!」
急に引っ張られて、況汰の腕の中。
「きょっ況汰?!」

「むかつく。なんでオレ来てんのに、
 ハムスターにかまってるわけ?」
「かまってほしいの?」
「ちげぇよ!てかてめぇ彼氏いなかったよな?」
「うん。いないけど?」


「むかつく。お前が悪いって事で!」
一瞬後、背中にあたる床の感触。
身体に感じるかすかな重みと、
両手にあたる況汰の手の感触。(手を抑えられて)
その次に、上にある況汰の顔を見て
最後に唇に当たる感触。
何がってのは、言わなくても平気だよね?

「んん!」
抵抗しても、況汰はそのまま。
ちくしょ〜!ばかやろ〜〜〜!!


「っ!」
やっと離れた時には、すでに息あらいし。

「どっどういうつもりよ!あんた!」
「じゃあ普通、どんなやつとキスしたい?」
「好きな人!!」
「ぴんぽーん。」

そういうと軽くキスをして、
私を起こして、抱きしめて、
告白。してくれた。。


OK?
もちろんしたよ。
だって、大スキだもん!!




2004/1/29


「どうした?」
私の顔を見て言うのは、友達の星蒔(せいじ)。
さて、どうしたんだと思う?

「あのねぇ、明日、私にとってのカケが始まるの!
 でも、明日限定。」

「明日限定?」
「そ!星蒔も、かけの対象に入ってるよ。」
「オレも?ナンだろう・・・・。」

しばらく考えて、わからないだろうに、
まだ考えて、、
そして考えてたことを打ち明けたのは昼だったのに、もう夕方になっちゃった。


「夏!」
「ん?」
「これ、やる。」
そう言ってくれたのはネックレス。
安くなさそう。

「どうしたの?」
「やる。じゃあ、オレ。帰るから。」

そういって帰って行った。




そして、
「10
 9
 8
 7
 6
 5
 4
 3
 2
 1
 0!」

「はっぴぃばーすでー!For me!!」

そうなのです。
1月30日は、私の誕生日!
おめでとう!私!

って思った瞬間。
メール用の着信音がなりだす。
送信者は、星蒔。
メールをあけようとすると、
今度は電話がなった。
もちろん今回も、星蒔。

「もしもし〜。」
「英語と日本語どっちがいい?」
「は?何が?!」
「いいから!」
「・・・日本語。」

日本人だし。って思って、安直に決めた。
すると、

「誕生日おめでとう。夏。」

「・・・・!知って・・たの?」
「んー。まぁな。さっきあげたのは、
 プレゼントってことで。
 今日か。なんか帰りにおごってやるよ。」
「わぁ〜ありがとう!!!」

そう言って私はウキウキv

そんな私に星蒔は、
「オレ、夏のコト、好きだから。じゃな!」
って、言って、きってしまった。

ゆ〜っくり考えると、すっごいこと、言われた・・
でも、嬉しいな。
だって、ずっとずっと内緒にしてきたけど、
私だって、おんなじ気持ちなんだもん。

メールを開くと、そこにはHappy Birthday!の文字。
私が日本語選ぶって、わかってたみたいだね。

そして私はメールを打つんだ。

私も、好きだよ。
ありがと!

って。




2004/1/30
my birthday


今日も終る。一日が。
毎日おんなじことの繰り返しで、
毎日毎日、おんなじで。
変化がなくて。
でも変化がないのは、
自分のせいで・・・。

「ため息ばっかりついて。。どうした?」
「・・・なんでも、ないよ。多分ね。」
「?」

ふと、思った。
だから、聞いた。
「ねぇ、どうして人は、長生きしたい人と、
 早く死にたい人の2タイプに別れるの?
 それに、どうして2タイプいるのに
 この世界ってさ、  長生きしたい。させたいっていう
 生きる事に重点がおかれてるの?」

わかったって、どうしようもない。
どうしようもないけど、、
でも、
わかりたいんだよっ!


「わかんねぇ。


 でもさ」

—でも?—

「でも、大切な人が側にいると、ずっと側にいてほしいだろ?」
「うん。」

私の場合は、他の誰でもない、あなた。

「だから、その人じゃ無くて、
 その周りの人が、生きていてほしいって、
 願っているから・・・
 だから、、その、周りの人の、
 願いが尊重されてるんだと、思うんだけど〜〜。
 っ。わからん!!」


・・・。そっか。
「私は」
「え?」
「私は、誰かに、必要と・・・されてる・・・かな?」

目頭が熱くなってきちゃいましたよ。。

「されてるよ。」

言い切れない。
「言い切れないよ。」

「言い切れるよ。」
「どうして?どうして言いきれるの?
 わかんな・・・・」

—え—

抱きしめてくれて
そして、あなたは言った。
「オレが、お前を必要と、してるんだよ。」

って。。


私は
必要性のある
人でした。。
その事実が
すごくうれしいです。






2004/1/31

「ね〜ね〜。」
「ん?」
「もしさ、もし、私がいなくなったらどうする?」

もし私が、ココからいなくなったら?
そしてもう二度と、あなたの前に現れなかったら?
それどころか、この世から、いなくなったとしたら?

あなたはどうしますか?

「ん〜〜。
 お前は、いなくならない。」
「え゛。ち、違くて、私がもし」
「考えたくない。」

—え?—

「お前がいない世界なんて、オレはいらない。」


・・いらない?

「いらない。お前がいなくなったら、
 オレは生きる意味がない。
 オレにとっては、お前が生きる理由だからな。」

人がどうしてここに生きているのか?
その理由をあなたは
私がいるから。ってそう答えてくれるの?
私がいるから、あなたが生きているって、、
そう思っても、良いですか?


「ホントに?」
「ホントに。」
「本当に?」
「本当に。」
「絶対に?」
「絶対に。」
「嘘つかない?」
「嘘つかない。」
「インディアン?」
「日本人。って、、ったく。
 オレはお前が好きだ。
 ・・・つこういわなきゃわからないのかよ?」



今、何げに、凄いコト言った。。ね。
別に付き合ってないのに。
告白?マジで?

「今の、本当?」
「本当だ。絶対に?とか聞くなよ。
 言うのは一回でいい。」



「で?」
そう言うあなたに、
わたしはにっこりと笑うしかない。
だって、
嬉しいんだもん。



「嬉しい。」


「まじで?」
「うんっ!
 私も、あなたがいるから、生きてるんだよ。
 私、ずっとずっと、大好きだったもん。」


「ありがとな。」
「私も!ありがとう!!」







2004/2/1


いつか、
いつか、あなたに会いたい。


私は小さい時に、とってもとっても好きな人がいた。
その人は少ししかそこにいなくて、すぐいなくなっちゃった。
引越し先も、住所も、、なんにもしらない。

名前すら・・・。

面影だけは記憶してたけど、そろそろ消えそう。。

会いたい。会いたい。会いたい。。

名前も知らない。
だけど、会いたいの!!



そんなある時、私の学校に転校生がきた。
1コ上・高校3年生の。

廊下に出て友達とおしゃべりしながら次の教室へ。

なんだろう?向こうの方が、、騒がしい。

「すっごい格好いいよ〜〜。」
「ホント!格好いい!」
「でも、転校ばっかりなんだって。」
「同じ学年だったらもっと見れるのに〜〜。」

そんな声が飛び交う。
どうやら私達の進行方向に、例の転校生がいるらしい。

「転校生がいるみたいだね。向こうの方に。」
「うん。でも、なんでだろうね、
 昨日転校してきたばっかりで、こっちくるんだよ?
 ここらへんは、2年の教室しかないのに。
 しかも受験シーズンにもかかわらず転校ばっかり。」
そう言ったのは、私の友達の麻耶ちゃん。

「ほんとだね。」

「誰か探してるって!」


「探してるってさ。」
「そう言えば、栢(かや)も会いたい人いなかったっけ?」
「うん。いるよ。でも、名前も知らないから、、
 会いたいけど、無理だよ。」

そして私達は人ごみを発見。
「凄い人だかり・・。」
良く見ると、たしかに一つ一つ教室をじっくりのぞいて、
そして探しているみたいだ。
誰かを・・・。

転校を繰り返すのも、そのためなんだろうか?


「っ?!」

似ている。
面影が・・・。
でも、
ありえないや。。

「どうしたの?栢。」
「面影、似てる。だけど、多分違う。行こう?」
「ん。」

私達は人ごみを横目に、進む。
その途中で目があった。。




時は進んで放課後。
「ふぅ〜。」
麻耶は彼氏とデートvと言って先に帰ってしまった。
私は?というと、一人で日直。
ペアの男子はというと、


「頼む九龍(きゅうりゅう)!彼女の誕生日でデートなんだ!
 頼む!!次、一緒に日直になったら、オレ全部やるし!!」
「鹿島君と組むことなんてないっしょ。
 別にいいよ。いそいでないから。
 泣かせたら怒るよ〜。
 今度、いろいろ聞かせてね!」
「い、いろいろ?!」
「嫌ならいいよ。残ってってくれて。」


「あんまり突っ込んで聞くなよ!サンキュ!」



走って帰って行ったよ。
別にいそがないんだけど〜〜。
ん〜〜。
まぁ、いいや。

もうほとんど人が残っていないのは、私の動作がゆっくりしすぎているから?


ひ〜と〜が〜い〜な〜い〜〜〜。

寂し〜く一人で帰路に着こうとすると、校舎の入り口のところに、誰かがいる。

「?」


え・・・
あれ、例の転校生じゃん。ここは2年の入り口だぞ。。


「!っ君!」
「??はい?」

私?
「君、名前・・・名前は?」
「はぁ?!」

名前?
なんで?なんで??!


「転校そうそうくどくなよ〜赤南(せきな)。」
私とその人がハッとして見ると
そこには3年のクラスの担任をしている坂下先生がいた。

「坂下先生?!」
「赤南はオレのクラスなんだ。
 赤南、こいつはオレの部活に所属している九龍栢だ。」

「きゅ・・うりゅう・・かや??」


何もそんなにおどろかなくたっていいだろう?
初対面のくせして。

私は少々怒り気味で歩き出す。
「ちょ!待ってくれ!」

赤南先輩は、私を追ってくる。
そして
腕をつかむなぁ!!

「なんですか?」
「オレの話を聞いてくれ!ていうか、メモ帳貸してくれ。」


もうどうにでもなれって勢いで、私はメモ帳とペンをさしだした。

その人は受け取って、メモ帳に字を書く。
何かをみながら。
その何かを見せればいいんじゃないかって思う私は、、正論?

「君の名前、これでいいんだろ?」
そう言って、メモ帳を返してくれた。

見ると

九龍 栢

って私の名前。


「どうして?私の名前、珍しいのに・・・音聞いただけで・・・。」


「あ。ペン、ありがとう。」
「あ。はい。」

私はペンに手を伸ばして受け取る。
ペンを取った瞬間、その人は私の手首を掴み、
引っ張る。

「わっ?!」



「やっと、逢えた。」




はい?

「オレ、ずっと、栢のこと、探してた。
 でも転校しすぎて、どこに栢がいたのか判らなくなった。
 だから、転校繰り返した。。
 やっと、、逢えた。」


「誰?」

「おもいださないか?栢。」
「うん。」





「オレの名は・・・」


その名前にわたしは聞き覚えがあった。
そして、この人も。
涙があふれてとまらない

私が逢いたかった。その人だったんだから。


「オレの名は・・・赤南琢己(たくみ)。」

そのあとで
告白してくれて
私に彼氏ができた。




2004/2/2

グロくなっちゃったので、URL請求制にします。
メールもしくはBBSへお願いします。
間違った知識入りです





2004/2/3



「あれ?」
オレは不自然に置いてあるビデオテープを見つける。

そこで気づけばよかったのか、きづかなくてよかったのか、
オレには今だにわかっていない。

ビデオを再生すると、まだ3歳くらいのオレがうつっている。
うちの親もちゃんと親ばかやっていたのかと思ったら嬉しくなった。

このとき3歳だとしたら20年前のビデオと言う事になる。

カチャ
「なにやってるの?」
「ビデオ見てる。」
入ってきたのは俺の母さん。

しばらく幸せな映像が続いて
母はかわいいvvと言って見ている。

そして、母の目が輝いた。

「あら♪これはお隣の瑞季ちゃんじゃないvv」
見ると俺のとなりには、隣の家にすむ
方想い中の瑞季がいた。

そういえば、
「このあとどうなるか、知ってるんだよな?」
「え♪」
・・・い、嫌な予感がする。




しばらくしてからオレはとんでもないことを言った
「僕と結婚してくれる?」


はぁ?!

「うん!!」

まじでv

「じゃあ誓いのキスをしよう?」


≪はぁ?!!≫

「なぁ母さん、しないよな?」
「え♪」

す、するのかよぉ〜。





あーあ。
ませガキが!
キスなんてしてんじゃねぇよ。

「さてと、弥(わたる)外行ってらっしゃい。散歩よ散歩。」

と、おれを外に出した。
これはLET'Sじゃなくて、MUSTだ。と思いながら。


そして嫌な予感的中。瑞季がいる。

「よ、よぉ」
「う、うん。どうしたの?」
「散歩して来いって、」
「私も。」

そしてやっぱり必然的に、一緒に歩く。

あんまりこういうところでいいたくないんだけどな。
そう思って俺はタクシーを拾った。

お金は持って来てたし。

そしてオレは、適当なところで降ろしてもらった。
「急にどうしたの?」


「僕と、結婚してくれる?」


「え?」

「見たんだろ?ビデオ。」
「う、うん。」

「外に出て、俺らがあったあと、
 後ろからつけてくる母さん達の前では言いたくなかった。」


「うん」
「で、返事。」


「うん!!」
「え?いいのか?ガキの頃の約束だぜ?」
「ばか。ずっと、スキだったんだから。」


「サンキュ。」 
「ね、、誓いの、キスしなきゃ?かなぁ?」
「かもな。」

そうして俺らはどちらからともなく歩み寄り、、


口付けを交わした。
約束の
誓いの。








2004/2/4

どうなるの?
この先…。

私が捨てられてから20日ぐらいがたった。
文字通り、捨てられてから。


小さい頃、私の家は超がつくほど貧しかった。
そして父と母は私を売った。
毎日が惨めで、

生きていく理由さえ、どこにもない。
今すぐに死にたいと毎日思ってきた。

そしてつい最近、私が売られたところに警察が入った。
私と同じように売られた女の子の両親が警察に言ったらしい。


私の父と母は?
何か言ってくれた?

そんなこと、知りたくもない。



そして私は人質として連れて行かれた。
警察を巻いた後、私を獣の出そうなココに置いて行った。
必要性がなくなったためと、
私の障害のせい。

たって歩くことなんてめったになかったから、
私の足は人並みの機能を行えなかった。
だから逃げるときに、私は大変重荷になった。

だけど、そんな私を人質としているから、
下手に銃を乱射したりして、私に何かあったら問題になる。
もちろん、私がどこの誰かなんて、誰も知らないけど



てなことはどうでも良いとして、私は
まともに歩けないのだ。

20日間は生き延びた。
だけど、
もうそろそろ限界。
どうせ毎日死にたいと思っていたくらいだから
狼さんの役にたって死ねるから、まぁいいか。なんて思って見たりして。

なんでこんなことを言うのでしょう?
答え:周りを狼さんに囲まれているから。



でも不思議と狼さん達は私を見つめるだけで、噛みつこうとはしない。
なんでだろう?


そうしてそのうちの1匹が、私に近づく。
そして私の頬をなめる。

「あははっくすぐったいよぉ〜。」

思わず笑みがこぼれてしまう。
すると周りの狼がいっせいに私に向かってきて、
私に擦り寄ったりしてくる。

「あははっあったかいっ。
 わっちょっとぉ〜
 あははっ!!」

嬉しいのは、なんでだろう?
どうして?ねぇ。


「誰か、いるのか?」
ふと声がした。声の方を向くと、男の人が一人いる。

「?」
「あ!こら!おまえたち!
 すいません。噛まれてませんか?」

狼にという意味だと思うが、私は大丈夫。
「私?ぜんぜん大丈夫です。
 じゃれてきて、かわいいですねv」

「キミは?」
「名前?」
「そう。」
「わかりません。」

その人は愕然とした顔をする。
「あ。記憶喪失とかじゃないです。
 小さい頃、売られて。そして今まで生きてきました。
 名前をもらっていたとしても、覚えていません。」

「じゃあ、1ヶ月前やっていたあそこに。」
「はいvでも、捨てられました。
 私、まともに歩けなくて。」

「これからどうするんですか?」
「何もしません。
 ここで飢えるなりなんなりして死にますv」

笑顔でいう私。
世の中はこういうものだと、ずっと思ってきたから。
もう、、
生きていてもしょうがないと思っていた。


「じゃあ、文句ないですね。
 行くぞ〜。」

狼さん達は私を器用に持ち上げて(30匹前後いる。)
どこかへ連れて行く。

本当器用・・・。



「よいしょ。」

私はひとつのベッドのうえに寝かされる。
「?」
その人は不思議がっていた。
私を見て。

震える、私を見て。

「?どうかしましたか?」
「お、ろして!!!おろしてっ!!」

その人は私を急いで降ろしてくれた。

落ち着いてから、自分がやった失態に気づく。
「あ。。ごめんなさい。。
 その、毎日、、惨めな思いをしてきたから、
 ベッド、怖いの。」

意味を理解したらしいその人は狼さん達を部屋に入れて、
私の周りに座らせた。
背もたれにもなる。

「えっと、あなたは??」
「僕も名前はありません。ただ、そこの狼。
 一番、偉い奴。
 そいつの名前が氷魚(ひお)って言います。」

氷魚。その名前が、頭に残る。

「っ?」
すると、氷魚は私にキスをした。

狼にキスされて、真っ赤になる。
とりあえず、唇だけは守っていたから、
ファーストキス。
狼かよ!


「?あれ?薄くないですか?」
私がそう言うと、今まで優しくしてくれた男の人が薄くなって、消えてしまった。


どうして?

ドロン。
本当にそんな音と共に、氷魚から煙が出た。
周りの狼さん達からも。

「え?え?え」


しばらくすると、氷魚が格好いい男の人になった。

「棗(なつめ)!大丈夫か!!」

「棗?」
私は意味不明。
すると、まず氷魚は説明してくれる。

氷魚の説明によると、
①私の名前は棗。
②私を売ったのは本当の両親ではない。
③氷魚は狼にさせられていた。
④そのときに出来た能力で、自分達を守る人間を20体つくり、
 この周りに配置した。
⑤狼から元の姿に戻ると、その20体の人間が消えるので、
さっきの人が薄くなって消えた。
⑥美女と野獣の野獣みたいなものだと言っていた。


「な、なんとか、わかったけど、」
「まあ、美女と野獣を考えてくれればいい。
 人間の女とキス出来ればよかったんだけどな。
 アレと違って愛はいらないけど、」
「そっか、普通の人なら怖いもんね。」

「そ、てなわけで、棗、守れなくてごめん。
 オレが守れなかったから、、」
特殊っぽい
名前からして。
そうなのかな?
「…。特殊なの?私達。」
「ん。」
「そっかぁ。でも、氷魚。
 ありがとね。記憶、ないけど、ありがとう。
 ココにいていい?いくところ、なくて。」
「もちろん。」


こうして
飲み込めない事情
思い出せない記憶
アニメの世界みたいな出来事をかかえたまま、
私はこの氷魚と暮らして行く事を決めた。

そして私は、なぜか判っていた。
私が氷魚を愛する事。
そして、氷魚も私を愛してくれること。


そして
氷魚を愛した時、
私はこの世にあることを
嬉しく思うのだろう。

人生、まだまだ、
捨てたものじゃないね。







2004/2/5

知っていますか?
幼かった頃、僕は幼心に君が好きだったことを。
でも当時は気づきませんでした。
ずっと側にいすぎて、どうしていいか判らなかったのです。
どうしていいかよくわからない感情を幼い僕は整理する事が出来ませんでした。
だから、何も言わずに、僕は毎日を過ごしていました。

覚えていますか?
君が他の女の子と同じように、クラスの人気ものに恋心を抱いていた事を。
あのとき実は僕は君がまだ好きでした。
自覚はあっても、関係を壊したくない
ずっとそう思っていました。
だから、何も言いませんでした。
でも僕は嫉妬していました。

知っていますか?
僕が数年前、他の奴らと同じように、クラスのマドンナ的な女の子に恋をしていたことを。
でも当時の僕もうすうす感づいてはいましたが、
あれは恋ではなく、ただの、、あこがれみたいなものでした。
流行の波に乗った。
そういうように受け取っていただければ幸いです。

そして今、僕は、
他の誰でもない君が好きです。
愛しています。
親同士が知りあいで、
生まれたときから君は隣のいえにすんでいました。
どんなに学年があがっても、君と僕はずっとこのままでした。

変わったのは、僕の気持ちだけでした。
僕は今、君が好きです。
そして幼かった頃の気持ちは恋だと、今ならはっきりわかります。
君を僕だけのものにしたいと思っています。
だけど、ソレは叶わないのだと思います。
だけどやっぱり僕は、君が大好きです。



知っていますか?
幼い頃に、私があなたが好きだった事を。
気づいていましたが、私はそれをあなたに言う事は出来ませんでした。
関係を壊したくないのです。
ずっとずっと一緒にいたかったのです。
その事が怖くて言えないでいました。

覚えていますか?
私が他の女の子と同じように、クラスの人気ものに恋をした時の事を。
あなたには関係を壊したくなくて、好きだと告げられなかったのに、
このときはすらすらとあなたに告げる事が出来ました。
そして私はやっぱりこの人の事を好きではなかったのです。
私が持っていた感情は憧れとか、そう言うものが一番近かったのです。

知っていますか?
あなたが他の男の子達と同じように
クラスのアイドル的存在に恋をしていたとき、
私はあなたが好きでした。
私は願っていました。
私がクラスの人気者を好きになったように、
あなたも本気でその子の事を好きじゃありませんように。
ずっと願っていました。

その願いは叶えられ、みんながその子にかまわなくなった頃、
あなたもその子がやっぱり好きじゃなかったんだ。
そう告げてくれましたね。
私はそれがとても嬉しかったです。
私にもまだチャンスがあるということだから。


そして今、やっぱり私は、あなたが好きなんです。
他の誰でもない、あなただけが好きなんです。
あなた以外、好きになる事はないでしょう。
ふられたら、一生恋はしないでしょう。
それくらい、大好きです。

でも、あなたと築いてきた今までの関係が
少し壊れる事となりました。
少し壊れるくらいならすべて壊してしまえ。
そう思ってしまった私はどうでしょうか?
でも良い事なのかもしれません。

うまく行けば、新しい関係が築けるのですから。

わたしは勇気を出して言います。

「あなたが好きです。」



驚きました。
まさか君から告白してくれるとは思ってもいなかったのです。
僕はもちろんお礼を言いました。
嬉しかったのです。
すごく、嬉しかったのです。
これからはいつ地球が滅亡してもかまいません。
なんの問題もありません。

君は僕が言った事の意味が理解出来なかったみたいですが、
僕も男です。
はっきり言いました。
すると彼女はとても嬉しそうに
でも少し悲しみを含んできれいに笑ってくれました。

そしてやっぱり僕のカンは当たりました。
彼女は引っ越してしまうそうです。
でも僕の予感ではそう遠くないところだと思いました。それを告げると彼女はとてもびっくりしていました。
誰からも聞いていないけど、カンでわかったんだ。
そう言うと彼女はやっぱりビックリしていました。
そして案の定、彼女が引っ越すところはココから10分のところだったのです。

僕と彼女は生まれたときから隣にいました。
でも今それが崩れてしまいます。
でも僕達は知っていました。
今までに比べてとても大きな距離が開いてしまいます。
だけど僕達には何の不安もありませんでした。
距離は確かに離れてしまいますが、
心の距離はとてもとても近くなったのですから。
愛し合う二人には時間も距離もなんの問題もないのです。
ただ同じ空の下で
ただ相手を思う事が出来たなら、
それは人生の幸せなのです。

だから僕達も何の不安もないまま、別れる事になりました。

だけどやはり寂しくて、彼女を僕の自転車の後ろに乗せて
彼女の新しい家まで送り届けました。
そして約束しました。

どんなに遠回りになっても、
同じところに通っている間は、
僕がかならず迎えに行く事を。

そして永遠に
お互いに愛する事を。

しばらくたった日の夜、
僕達はおおきな満月の下で
誓いました。
永遠にお互いを愛する事を。
愛する事をこめた
キスを、しました。



あなたを、愛しています。






2004/2/6


私は葉っぱ。
私は風に吹かれる木の葉。
風の向くまま、
私は宙を舞う。

美しく。そして寂しく。

何があっても耐える。
踏まれても、破かれても
むしられても
傷つけられても

何しても
何も言わずに
ただ風のむくまま、
わたしはヒラヒラと舞う。



だけど移動したくない
そう思ったときがあった。
一度だけ。たった一度だけ。


誰よりも好きなあなたに
抱きしめられたときだった。

だけどあなたとうまく行くのは、
風のむくままじゃない。
彼の周りにはたくさんの人がいる。
木の葉の
葉っぱの私には
あなたを思うことなんて出来ないのです。
あなたを思っては、いけないのです。


誰よりも愛しているあなたに
思いを告げることなく
走り出した私を、あなたは責めますか?


でもしょうがないのです。
私は葉っぱ。

自分の思う通りに舞うことは出来ないのです。

ごめんなさい。





だけど、私は葉っぱから動物になれそうです。
人にもなれそうです。

こんな私をすべて知っていて
あなたは私に告白してくれた。
その事を私はすべて聞いたのです。
追いかけて私の腕をつかんだあなたから
すべて聞いたのです。


なによりも、嬉しかったです。
こんなことがあるのかと、
とても驚愕しました。

でも、、
あなたの事が大好きな
この気持ちは
葉っぱでも、強いのです。

どうかお手伝いをしてください。
どうか助けてください。
私が葉っぱから完全に人になれるように。




あなたの事を愛しているたった一人の
私という人のお願いです。







2004/2/7

どうか、気づいて。
私だと…

ずっとずっと前。
あなたがまだ小さかった頃、近所に女の子がいた事を、
覚えていますか?
ずっとずっと前。
近所に住んでいた女の子のナマエを、あなたは覚えていますか?

私は覚えている。
まだ小さかった頃、近所にいた男の子のコト。

すごく、すごく…なぜかわからないけど、すごく不安だった時、
その子が泣いていた私に声をかけてくれた。
その事が、嬉しかった。

大好きでした。
恋愛感情じゃ、ないと思うけど。
すごく嬉しかった事を覚えている。

「オッス!義(よし)!」

ドキッ
彼の名前を聞いただけで、ドキッとしてしまう。
そう。私の好きな人の名前は、義。よしくんって呼んでた。

「うわ。ビックリした。
 靖也(せいや)かよ。」

義君と一番仲が良いのが靖也くん。
そして、靖也くんは…

「あ。恋奈(れな)!今日も担任休みだって。」
「わかりました〜。」

わたしと同じ。学級委員。彼が長。私が副。

ちなみに私、いわゆる真面目さん。
そのせいで友達少ない。
眼鏡かけてて不細工だし。


気づかないの当たり前か〜。
あの頃は私も若かった。。

−いくつだよ!−
−・・・。−

ま、まぁとりあえず、私の事なんて気づくわけないか〜。



でもそれは間違いだったんだよねぇ。

「恋奈が好きです。」
「え。っと・・・私、やっぱり2個上の人は、
 その、、恋愛対象として、見れないので・・ごめんなさい。」

そう言って逃げる私。
しばらく前から気づいていたけど、
好きなタイプじゃないし、恋愛対象じゃないから
ちょっとひどいけど、年齢言い訳に断る。

でも、実は2個上でも、大丈夫な人は大丈夫v


「うぉ。以外。」
ドキッ?!
「え…ょ。佐々木くん?!」
義くんと言いそうになるがあわてて苗字に直した。

「はじめて告白の場面見たけど、
 それがお前とは。。。」

「どうもごめんなさい。」

私は嫌味をこめてそう言って、教室へ向かう。
あわてて追いかけてきている好きな人は、無視して。

蛇口の前で止まり、眼鏡を外し顔を洗う。
あ〜。外暑い。
そう。なにげに今夏。
(季節ずれすぎ。)

「ご、ごめんな。オレ」
顔をタオルで拭きながら顔を上げる。

「別に気にしてません。」
「あれ?」
「?」
まじまじと見ないで下さい。恥ずかしい。

「お前眼鏡ないと印象変わるな。」
「そ、そうですか?」
自覚あるけど(おい)
「あー。しかも、何か…」

何が言いたいのか。期待はあるけど、
あ・り・え・な・い!!

私は眼鏡をかけて教室へ帰る。
「お、おい。」

追ってくる人は気にしない♪

そして私は教室の自分の席で次の時限の用意をする。
「なぁ〜もう1回とって?」
「なんで取らなきゃいけないんですか?」

「なにやってるんだ?」
「靖也。」
「星くん。」

すると義くんが事情を簡単に説明。
「そういやぁあんまり見ないな。
 一度見て見たい。」
「ちょ!」
「ほらほら。」
「むーー。」
こ、ここは観念するしかないか・・・


「わかりました。」


眼鏡を取って、タオルで顔を軽く拭く。
跡が残ってたら嫌だし
「これで、よいですね?」

私が取ると、二人の顔が一気にぼやける。
「おぉ。違ぇなぁ。」
「だろ?」
「あの…見世物じゃないのですが。」
「気にしない。」
「もうかけますよ。」

さっさかかけると、義くんが唖然としている。
「?」
「お前、名前なんだっけ?」
「馬鹿かお前は。
 クラスメートの顔くらい覚えろ。
 前田恋奈さんだろ。」
「れな…
 あっ!お前やっぱり小さい頃側にすんでいた
 れなだろ?」

「さ、どうだろね。」

そういうとチャイムがなる。
その音を聞きながら、

私は今、思いだしてくれた事に
幸せを感じた。








2004/2/8


どうして?
一番あなたを信じていたのに・・・。

私はあなたを愛していた。
あなたもそうだと、思っていた。
だけど
違った。


ささいなことで疑問を持ち始めて消えなくなった頃、
私はあなたに聞いて見た。

「ね、あなたじゃないよね。」
「何が?」
「私の・・・両親を殺した人・・・。」
「どうしてオレだと?」

「両親に荷物が届いた事があったの。
 その荷物を届けた人があなたに似ていた。
 両親の殺されかた、誰にも言っていないのに、
 ニュースでも言ってない。だけどあなたは知ってた
 それに」

ダンッ
壁に押し付けられる。
「もういい。
 あの事件は思いだしたくないんだ。」

「じゃあやっぱり…あなたが?」
「そうさ。
 知られたからにはもう・・」
「どうして?」
「お前の親父はオレの親父にひどいことを、した。
 お前も含めた、お前の家族すべてがにくいんだよ!」


私は涙を流す。
そして前々から、考えていたことを実行にうつす。

「コレ。」
「え?」
肌身離さず持ち歩いていたの。
「遺書。
 遺産は全部あなたにって書いてある。」
「?」
「それと、ごめんね。」

それだけ言って私はあなたにキスをする。
私があなたを求めて長い口付けをすると、あなたも・・・
あなたもそれに返してくれる。
嘘だと判っていて、涙が出た。

彼が私を離したとき、
私は持っていた小さな薬箱からあるものを取り出して
口に含む。
「っ!」
「ぇ。。。おい!!」

私は血を吐く。
そんな私を抱きしめてくれるあなた。
「嬉しいな・・・・・・心配、嘘でも、ありがとう。
 今だから言える。。。
 
 好きよ。大好き。
 愛してる。」

そして私は目を閉じて…
彼はそんな私を抱きしめてごめん・とただ一言つぶやきました。







ぱちぱちぱちぱちぱちぱち

「わぁ〜うまくいったね!」
「本当!沙希ちゃんも桐有くんもすごいわ!」

そう・実は今の、大学の劇だったの。

「ね、そとでない?」
私はそう言って彼氏でも、今の劇の相手役でもある
桐有満(みつる)くんを外に誘った。

そこは誰も来ない裏の森。

「よく劇なんて出る気になったね。涙まで流して・・・」
「お前こそ泣いてるジャン。」



「ね、どうしてあの時、そのままにしておかなかったの?」
「しょうがねぇだろ。殺意とかそんなのなしに、お前
 好きになっちまったんだから。」

実は、さっきのお話。実際の事件を元にしたものです。
そして実はさっきのは
私達の3年位前?の本当にあったこと。

でも違うのは、
私が毒を飲んで気を失った後、彼は救急車に電話して
その車内でごめんって言ったらしい。

ちなみに彼は私を殺そうとはしていたけど、
私の両親も憎んでいたけど、殺したのはまた別の人。


起きてから、告白してもらって、彼氏彼女になった。
「ね、キス、しようか?」
「普通そういうこといわないだろ、」
「したくないなら、いいけどさ。」
「そんなことはないけど。」
「じゃあいいじゃん。」
「よくない。」

「・・・。もういいよ。」
いいもん。いじけてやる、


すると彼は私をひとつの大きな木に押し付ける
「きゃ・んん?」

深く、甘く、そんなキス。
力抜ける〜。
「わっ」
へなへなと座りこむ私の肩に手をかけて

なぜに空が見える?
「理性抑えるの大変だから渋っていたんだけど。」
「はっ早く言ってよ〜。」
「やだね。いただきます。」
「たっタイム!」
「タイム?」
「う、うん!」
「わかった。じゃあお前の家で、帰ったらすぐな。
 今日は徹夜で。」


「え・・」


でも
でも
でも、あなたと過ごしていられる今が
すごく幸せです。


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