26th key
クコハ?!クコハ?!!モドッテナインデスカ?
枸子・・・モドッテナイ?
枸子が・・・戻ってない?
「戻ってない?と、言いますと?」
「今朝4人で出ましたよね?その後、今までです!」
「?戻っていらっしゃいませんが。」
「戻ってないんだ…どうしよ・・・」
「ど…ういう、ことですか?」
「枻杜君…枸子は、今朝、あなたがその子とどこかに言った後、
“ホテルに戻る”って言っていたの。そして、あの子は私にカメラを渡して
“戻った”はずなのよ。」
「それが、戻ってないって事は、誘拐か、それとも一人でどこかに…って枻杜!」
駆け出す。
あまり考える前に、オレは走って行った。
そして100〜300mはなれているところまで走る。
そしてホテルにまた向かいながら、誘拐しやすそうな場所を特定。
そこを調べて、
枸子を、
必死に探す。
オレのせいだ。
自分の犯した罪の重さに、枻杜は押しつぶされまいと、
おしつぶされているくらいなら探さないと。
そう思って探していた。
雨がポツポツと降り出して、ホテルを出てから15分で、土砂降りになった。
「ん…」
頭、痛い。
ここは、、どこ?
ホテルじゃ、ない。
ピチャン
水がはねる音…
ザザァ
波の、音。
ザァザァ
雨の、音?
「ん…」
「やっと起きたか。」
「ひっ!」
私はあわてて飛び起きて、声のした方を見る。
年齢10代後半から20代前半。
おそらく私は、この人にさらわれた。。
なんでやねん!
「オレの名前は回賀雄彦(かいが たけひこ)」
「?」
それがどうした?
本気でそう思った。
「オレは、キミをホテルで見たんだ。
そして、キミが好きになった。」
そんな事言われても困る。
どうして?
どうしても。
「だから、付き合うんだ。」
え?自己中心?
「悪いけど、私、あなたとは付き合えないわ。」
「どうしてだ?」
「どうしてもよ。あなたの事、スキじゃない。
それに、誘拐なんてあんまりよ。」
今すぐ、帰りたい。
たとえ日常がなくても。
「そう言う事を言うわけか。」
「え?」
その人をパッと見ただけで・怒っているのがわかった。
やばい。
そう思っても、もう遅い。
壁に押し付けられ、両手を掴まれる。
「キミはオレを好きになる。
絶対だ。」
やだ。
怖い。
怖いっ!
「きゃあああああ!!」
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