「どうなってるんだ!もう和美達は英国を離れ大西洋の上じゃないか!!」
悟はπ英国支部で憤っていた。
「なぜマザーは言う通りに動いてくれないんだ!ドクター長瀬、どおいうことだ?お前ならわかるだろう?もうマザーは我々の思うようにうごいてくれるように、制御できるようになったはずだろう?」
円柱形の大きな水槽に、たくさんの管に繋がれた和美とそっくりな人間が目を閉じ裸で入っている。その回りには科学の最先端を思わす機器が並んでいる。その機器に目を向けながらドクター長瀬は広い額に大量の汗をかきながら答える。
「私よりあなたの方がもうマザーについて詳しいはずだ・・・悟」
「ドクター、お前がマザーの制御を邪魔したんじゃないだろうな?」
「私にそんな権限はない。マザーは残念ながらあなたが思っている程コントロール出来るレベルまできていない」
悟は水槽の中のマザーを睨みつける。
「おい、お前には意思はない、自分でも分かっているだろう?チッ、クソッ!笑ってる様にみえるぜ。ドクター、引き続きマザーの研究を頼む」
悟はマザーの部屋を出、アックスに連絡を取るべく事務室へ向かった。
「アックス、出番だ。おい!聞こえているのか?」
「あぁ・・・ちゃんと聞こえているさ。朝から少しばかりスコッチが入ってるけどな。ウヒッ。その調子じゃドジったようだな」
「そんな時だけ勘が働くな。これからアメリカに飛んでもらいたい。ユタ州だ。そこに例の3人がいる。それとまだ和美は殺すな、今回は生け捕りだ。ジミーはもちろんどうするか分かっているな?」
「分かっているよ。ジミーとは決着をつけなければ」
プチッ、プープー
そおいうなり電話は切れ、アックスは動き始めた。
電話の後、悟るは考えている。
「マザーがまだ和美以外の人間をコントロール出来ないということは、和美にはまだ利用価値がありそうだな」
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