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第一話 ことの始まり


2001年8月8日 関西国際空港国際線出発ロビー  PM5:00


なんともえらいことになってしまった。


ダラス経由で向かうため、
周りはほとんど日本人。

テロ以前だったため、結構な賑わいであった。

親子連れ。 カップル。 サークルとおぼしきグループ。

そんななかに、見るからに怪しい学生が2人

窓の外の旅客機の発着をみながら、にわか興奮している、疲れ気味の猫背な男
(↑わたしです↑)
みるからに、メタルヲタクですよといわんばかりの風貌をして、
しきりに貧乏ゆすりをするか、何か食べてるか、という男
(↑つれです↑ 後で紹介)

われわれ、ういてる?

そんなことはどうでもいい。
とにかく、今から向かうのは、伝説の地(?) メキシコ、、、





わがゼミでは、
毎年、指導教員の研究に同行するために
メキシコに行く学生がいる。

今年は2人

あまり大勢だと、教授が面倒見切れん!!!というので
毎年、少人数である。

そして、同行といっても、
現地までは自分で手配して自分で行く。

なぜ自分がメキシコに行くことになったのか、、、
あまり覚えていないが、
一緒にいくことになるつれが、

『いく?』

と聞いてきたので、

『いく』

と、半ば勢いで決めたような気もする。

そういえば、このゼミに入ろうと決めたのも、
こいつにそそのかされたからである。

自分の主体性のなさにあきれるが、
そのために損もするが、得することもある。

今回の旅行はどっちに転ぶのか、、、





PM5:35 46番ゲート

アメリカンエアライン158便の、精悍な銀色の機体が、
われわれを出迎えてくれる。

期待と不安を胸に秘めながら、
タラップを渡る。

いつもながら、この瞬間は感慨深いものである。

とりあえずダラスまでは、ぐっすりと眠ろう。




そんな旅の始まりだった。