今日、本屋にて見つけた本はコニー・ウィリス「航 路」(villagebooks 上下)。こちらは去年だか、一昨年くらいに話題になった作品の文庫おちしたものである。で、買ったのかどうかといえば、買ってない。なぜなら、ハードカバーの上下巻が家にあるため。そして予想通りに、“読んでない”。なんか、積読本になっているハードカバーの本が文庫になってしまうと悲しいものがある。今までの経験でいえば、文庫オチしたのでハードカバーがあるにもかかわらず、読むきっかけを得るために文庫でまた買って、それを読んだということもある。とはいえ、今回の「航路」はさすがに文庫にまで手を出さなかったが・・・・・・。とりあえず2005年のうちを目標に、来年中には読みたいと思う。そうしなければ、「犬は勘定に入れません」までもが文庫化してしまう可能性が・・・・・・。
話は変るのだが、今日漫画本で「そんな奴はいねえ!! Vol.10」駒井悠(ワイドKCアフタヌーン)を購入。ふと帯を見ると、なんとこんなところにまでも京極夏彦氏の推薦文が!! で、書いてあったのは「京極夏彦氏、憂慮!!」。
さすがは東京。こちらの地域ではまだ出ていないだろう本までもばっちり買うことができた。また、各ランキングの落ち葉拾いもかねて色々と購入。
「フレンチ警部と漂う死体」 F・W・クロフツ(論創海外ミステリ4)
「ハリウッドで二度吊せ!」 リチャード・S・プラザー(論創海外ミステリ5)
「決別の弔鐘」 ジョン・ウェルカム(論創海外ミステリ8)
「アジアの岸辺」 トマス・ディッシュ(国書刊行会:未来の文学)
「地下墓地」 ピーター・ラヴゼイ(ハヤカワ文庫)
「春期限定いちごタルト事件」 米澤穂信(創元推理文庫)
「透明惑星危機一髪/時のロストワールド キャプテン・フューチャー全集4」
エドモンド・ハミルトン(創元SF文庫)
「蜘蛛の微笑」 ティエリー・ジョンケ(ハヤカワ文庫)
「イデアの洞窟」 ホセ・カルロス・モサ(文藝春秋)
論創ミステリが本当に出てた。毎月3冊というのはきついだろうから、延び延びになるのではと思っていたのだが3冊きちんと出ていた。ちょうど来年はクロフツの積読をこなしていこうと思っていたところだったので“フレンチ警部シリーズ”の刊行はもってこいである。1月にもまた続刊が出るようなので、なるべく早めに手を付けていきたいところ。
国書刊行会、未来の文学のシリーズからは第3回配本「アジアの岸辺」。これはトマス・ディッシュの短編ベストセレクションとのこと。表紙もなかなかかっこよい。
「地下墓地」はラブゼイのダイヤモンド警視シリーズの文庫化。このシリーズも積読となっているので、そろそろ読んでいかなければ。
今年「さよなら妖精」にてミステリー界でも有名になった米澤氏が創元推理文庫に登場。タイトルからしてなかなか面白そう。簡単に読めそうなので、今年中に読んでしまうか。
キャプテン・フューチャー全集はこれが第4巻。もう4巻か。まだ1巻だけしか読んでない・・・・・・これも積読シリーズの仲間入りだな。
そして最後の2冊「蜘蛛の微笑」と「イデアの洞窟」はランキングにて興味を持ったので買ってみた本。さて、どんなものやら。どちらも結構、色物っぽいようなのだが。
2004年12月16日 年に一度の週刊文春
年に一度だけ週刊文春を買う時期がある。そう、ランキングの元祖ともいうべき、ミステリーベスト10が掲載されるときだ。
というわけで買ってみたのだが、このランキングがなかなか楽しませてくれるものであった。何が楽しいかって一位の作品の意外さである。おぁ、これが一位なのかと思わず感心してしまった。さすがに「生首」の3連覇を阻止するためというわけではないのだろうが、私はこの作品を読んでいないこともあって俄然興味がわいてきた。これは買ってみるべきかもしれない。
また、第9位に入っている作品がこれまた俗っぽそうで、ますますこのランキングが面白いと感じられた。案外、「このミス」よりもこちらのほうが意外性があるのでは? と感じられてしまう。近年、ランキングのメジャーとマイナーの地位が入れ替わったのではと考えさせられてしまったりする。
ただし、海外編についてはあまり代わり映えがないかなと。だいたいどのランキングを視ても入っているものは一緒のようである。とはいえ、最近のランキング常連の顔が微妙に入れ替わっている傾向にあるともとれる結果であった。
というわけで、年末のランキング攻勢も終わったことであるし、そろそろ本屋に行って2004年の落ち葉拾いを始めようと思う。少なくとも面白いものは逃さないようにしなければ。
2004年12月15日 A・B・コックスとスタージョン
本日の購入本
「プリーストリー氏の問題」 A・B・コックス(晶文社ミステリ)
「模像殺人事件」 佐々木俊介(創元クライム・クラブ)
「時間のかかる彫刻」 シオドア・スタージョン(創元SF文庫)
「事件を追いかけろ サプライズの花束編」 日本推理作家協会編(カッパ・ノベルス)
A・B・コックスとは誰? その正体はアントニイ・バークリーである。このコックス名義では主にユーモア小説を書いていたようだ。バークリー・ファンで知らなかった方はお見逃しなく。
佐々木俊介という作家を覚えている人はいるだろうか? 憶えているかといっても第六回鮎川哲也賞佳作を受賞し、創元推理文庫から出版されている「繭の夏」しか、まだ発表していない。というわけで今作は2冊目の著書となる。これからどう本格ミステリに食い込んでくるのか、お手並み拝見といきたいところである。
「スタージョンは健在なり」という作品を改題復刻したものがこの「時間のかかる彫刻」。タイトルとしては断然こちらのほうが良いだろう。2005年もスタージョン・ブームは衰えないのであろうか。次は河出書房からの出版かな?
カッパ・ノベルス創刊45周年記念のアンソロジー集も第3作品になった。とはいえ、積読としてたまっていく一方なのだが・・・・・・これって、何冊出るの!?
2004年12月14日 本日は講談社文庫を
本日の購入本
「ヴァンパイヤー戦争6 南アフリカの女王」 笠井潔(講談社文庫)
本日は講談社文庫をとか書きながら、購入したのはこれ一冊。他にも芦辺氏の「怪人対命探偵」、舞城氏の「煙か土か食い物」(←舞城氏、初文庫!)などが出ていたが既に持っているのでスルー。
あと今月、恩田氏の「黒と茶の幻想」も講談社文庫から出るはずだと思っていたが、こちらはどうやら延びたのかな?
あぁ、あと「本格ミステリ01」が分冊となって出ていたのも付け加えておく。今月は前半だけで、後半は来月予定らしい。
2004年12月13日 またこんなの買っちゃったし
なんか世間に(出版社に?)踊らされているかのごとく、こんなのを買ってしまった。
「このライトノベルがすごい! 2005」 (宝島社)
もうライトノベルなんてほとんど読んでいないのだけど・・・・・・。ついつい、最近の「ファウスト」関連の書籍とか、ライトノベル系の作品が話題になっていたりしているので、気になって結局買ってしまった。
当然のごとくランキングなども載っているのだが、知らない作品ばかりでなかなか興味深い。少しこの中からピックアップして買ってみようかなと考えたり。
でもライトノベルって、はまると一日に3、4冊立て続けに読んでしまって、続きをまた買いに行ったりとお金がかかってしょうがない。しかも古本屋に売るときには真っ先に候補にあがってしまうし・・・・・・。とかいいつつも、いつも濃いめの本ばかり読んでいると少しはこういった軽めの本も読みたくなってしまう。たまにはいいかな・・・・・・なんて言いつつ2005年がライトノベルの年にならないように気をつけよう。
余談だが、「ライトノベルがすごい!」という本、先月末か今月の初めくらいに出ていたのではないかと思う。それを私が初めて目にしたのは今日。まさかと思って確認してみると・・・・・・すでに重版がかかっていた。おそるべしライトノベル。
2004年12月11日 このミス2005海外編
8日の続きで、今度は海外編について。
海外編はチェックしていないものも結構あったにもかかわらず、なんとなく無難な結果という気もする。さほど奇抜なモノは入っていなかったと思える結果であった。とはいえ、トレヴェニアンの「ワイオミングの惨劇」が高く評価されていたり、ストレートなミステリーとは言いがたいクリストファー・プリーストの「奇術師」がランキングに入っていたのも意外なところ。
あと、目新しいところとしては今年話題になったダン・ブラウンの「ダ・ヴィンチ・コード」。これはさまざまなところで好意的な評価を得ているので、文庫にでもなったらダン・ブラウンの著をまとめて読んでみようかなと思う。また、最近ランキングの常連となっているリチャード・ノース・パタースンの存在も気になるところ。この人の本はまだ読んだことがないのだが、新潮社にて何冊か文庫が出ているのでそちらから始めてみようかなと考えている。「犬は勘定に入れません」なんて買ってあるのに読んでない。それどころか「航路」でさえまだなのだから、早めに読まないと。
さらには、このミスの海外部門で本当に注目すべきなのは11位から20位までのちょっとマイナーそうな部分ではなかろうか。こちらは知らない作家も結構いるので、熟読しつつ、年末に購入するかどうかよく考えてみようと思う。
といったところで、そろそろ自分のランキングのほうも大詰めに差し掛かっているところ。こう後期待。
2004年12月10日 年末だというのに話題作が・・・
本日の購入本
「山田風太郎忍法帖短篇全集9 忍法聖千姫」 (ちくま文庫)
「さまよう刃」 東野圭吾(朝日新聞社)
山田風太郎忍法帖もようやく9巻目。全12巻ゆえに来年の3月でようやく終了か。これで積読も一区切り・・・・・・
年末も押し迫り、ランキングの結果が出ている中、そんなことを尻目にまだまだ注目の新刊はで続けている。東野氏の今年2作目の新刊は「さまよう刃」。娘を殺された父親が復讐に相手を殺害し、マスコミがそれを取り上げて賛否両論が問われるという内容の小説になっているそうだ。これまた興味深そうな内容だ・・・・・・でも今年中に読めるかは微妙なところか。
2004年12月09日 芦辺氏新刊
本日の購入本
「切断都市」 芦辺拓(実業之日本社)
「江戸川乱歩全集20 堀越捜査一課長殿」(光文社文庫)
今年最後の本格ミステリの新刊か? 今年中に読むべきか、来年に持ち越しになるか微妙なところ。今作はいつものシリーズではなく、準キャリアの警部が活躍する新社会派本格推理だとか。
乱歩全集の20巻は「堀越捜査一課長殿」「妖人ゴング」「魔法人形」「サーカスの怪人」「まほうやしき」「赤いカブトムシ」の6作品を収録。
いやはや、毎月分厚い本がたまっていくシリーズだな、こりゃ。来年は読むぞー・・・・・・たぶん。
2004年12月08日 このミス2005の中味から
昨日「このミス2005」を買ったのだが、ランキングを見るとジャンルが限定された「2005本格ミステリ・ベスト10」よりも幅広くランクインしていて、抑えていなかった本が何冊か上位に入っていた。
読んでないのは「THE WRONG GOODBYE」矢作俊彦(角川書店)、「銀輪の覇者」斉藤純(早川書房)、「犯人に告ぐ」雫井脩介。これらは書店では何度か見た本なのだが、その時は購入する気にはならなかった。それでもランキングに入っているとなると興味が出てきたので、何冊かは読んでみたいなと思っている。文庫落ちを待つのもいいかもしれない。
ところで話は変わって、この「このミス」ランキングの1位はあの作品なのだが正直言ってこの結果はどうだろうと思わずにはいられない。かなり支持された作品のようであるが、私にとっては期待はずれという感が多々あった。そしてこの投票の結果を見て、その本を買った一般の人たちから全面的に支持されるとはとうてい思いがたいのだが。
とはいえ、よくよく考えてみれば「このミス」のランキングは文藝春秋のミステリランキングに対抗して作られたものであって、当初は一般路線から外れたところを狙っていたような側面もあったような気がする。そう考えればこういう結果でもかまわないという事になるのだろうか。でも「本格ミステリ・ベスト10」とも一位がだぶってしまうというのはどうだろう。
あと、ひとつ意外に思ったのが乾くるみ氏の「イニシエーション・ラブ」の順位について。これを見ると「このミス」のランキングよりも「本格ミステリ・ベスト10」でのランキングのほうが上に来ているのである。どちらかといえば「イニシエーション・ラブ」は本格ミステリという分類の中でよりも「このミス」でのほうが好まれる作風だと思っていたのでこの結果は予想外であった。
結局のところ、今年は“結構良い作品”が多く出ていたということになるのだろう。
海外編についてはまた日を改めて。
2004年12月07日 このミス2005
本日の購入本
「このミステリーがすごい!2005年版」 (宝島社)
「生贄を抱く夜」 西澤保彦(講談社ノベルス)
おお、このミスがもう売っていた! 8日発売だと聞いていたのでまだ先かと思っていたのだが本屋に行ったら入手することができたのでラッキー! 内容については日を改めて詳しく。一位は結局あれですか、そうですか。
チョーモンイン・シリーズ久々。西澤氏の新刊登場。このシリーズは2年ぶりの登場だ。でも待ち遠しい本というよりは、ストーリーを追っていくだけしか楽しみがないような気がしてきたのだが・・・・・・そのストーリーも久々なので登場人物ですら憶えてなかったり・・・・・・。
他にもいろいろ売っていたのだが、持っていたり買う気がなかったりでスルー。
「セント・ニコラスの、ダイヤモンドの靴」島田荘司(講談社ノベルス)<←原書房版での発売からもう2年>
「熊の場所」 舞城王太郎(講談社ノベルス)<←表紙がかわいい>
「柔らかな頬(上・下)」 桐野夏生(文春文庫)<←まだ文庫落ちしてなかったのか! しかも文春文庫?>
「レイクサイド<新装版>」 東野圭吾(実業之日本社)<←映画化御礼、にしたって文庫でいいじゃん>
「クレイジーへヴン」 垣根涼介(実業之日本社)<←いつものシリーズではないのでスルー>
2004年12月04日 恒例本格ミステリベスト10
タイトル通り、今日の購入本は、
「2005本格ミステリ・ベスト10」 (原書房)
で、ベスト10の結果はというと、うーん、予想通りといえば、予想通り。それなりの重鎮がトップに集まってきたかという結果であった。これには異論反論あるのだが、これも一つの結果に過ぎないということで止めておきたいと思う。
ベスト10入りした著者でフレッシュなところを見てみると、乾くるみ氏と大山誠一郎氏の2者というところか。乾氏の今年の躍進はすごいと認めざるをえないであろう。また、大山氏も年の後半に出したにもかかわらずランキング入りするのは快挙といってよいだろう。来年ますます期待したくなる2者である。
また、海外のベスト10はというと、こちらもだいたい予想通りというところなのだが、一つノーマークだったのが7位に入っていた「イデアの洞窟」ホセ・カルロス・ソモサ(文藝春秋)。これはなんとなく本屋で見たことがあるような、ないような・・・・・・今度本屋で探してみよう。
とまぁ、感想はあれこれあるのだが、日本のランキングは何か残念な結果であったように思えてならない。選んだ人は良い本だからこそ選んだのだろうけれども、はたから見れば久々に本を出した重鎮を上位に挙げただけというようにもとれなくもない。数多くの本格推理小説が出ていたがゆえに、もう少し面白い結果になればと思ったのだが・・・・・・逆に言えば、それらを払拭するような面白さを持った本がなかったともいえるのかもしれない。
また、海外本格についても同様のことがいえる。こちらもこれと言って注目すべき作品が少なかったようにも感じられる。まぁ、“本格”と銘打ってしまえば、そうならざるを得ないのだが・・・・・・しばらくは、アルテの時代が続くのであろう。
2004年12月03日 ケネディ久々
「売り込み」 ダグラス・ケネディ(新潮文庫)
「エラリー・クイーン Perfect Guide」 斎藤匡稔(ぶんか社)
久々にダグラス・ケネディの本を発見。日本では2年ぶりとなる新刊だ。ケネディといえば「ビッグ・ピクチャー」が日本で有名になりヒットした作家であるが、その後の作品は佳作ながらも地味な作品ととらえられ、最近はあまり注目されていない作家かもしれない。この本で巻き返しなるか? 読むのが楽しみである。
今度は「エラリー・クイーン」のガイドブックか。最近こういった本が多いな・・・・・・と思いつつ買ってしまう。さすがにクイーンの本は買わないわけにはいかないでしょう。と、こういう人間がいるから出版社も調子に乗ってどんどん本を出すのだろうが・・・・・・。
この本を機に来年はクイーンの本のコンプリートを目指すかなって、去年も言ってたかな??
2004年12月02日 今月の目玉は?
今月出版予定の本でめぼしいものをあげてみると、
「生贄を抱く夜」 西澤保彦(講談社ノベルス)
「クレイジーへヴン」 垣根涼介(実業之日本社)
「プリーストリー氏の問題」 A・B・コックス(晶文社)
「アジアの岸辺」 トマス・ディッシュ(国書刊行会:未来の文学)
「失われし書庫」 ジョン・ダニング(ハヤカワ文庫)
といったところである。年末ともなると、さすがにめぼしいものは少ないようである。これを機に積読をどんどんこなしていかなくては。とはいえ、12月出版の本の中からも、西澤氏の新刊、晶文社ミステリ、ジョン・ダニングの古本屋シリーズあたりは今年中に読んでしまいたい。
そういえば、そろそろ「このミス」などの年末のランキング本も出るだろうから、そちらにも注目しておきたいところ。
2004年12月01日 不夜城完結
本日の購入本は、
「長恨歌 不夜城完結編」 馳星周(角川書店)
1996年、衝撃のデビューを飾ってから8年、ついに“不夜城”が第3作目にして完結編を迎える。最近は馳氏の本は文庫落ちしてから購入しているのだが、これだけはかわずにいられまい。そして今年中に読まずして年を越すことはできない。劉健一の運命や如何に!?