一言、二言

過去の一言、二言
 2004年8月31日   レオナルドに気をつけろ
 本日の購入本
 「相棒に気をつけろ」 逢坂剛(新潮文庫)
 「レオナルドの沈黙」 飛鳥部勝則(創元クライム・クラブ)
 「ゴールデン・サマー」 ダニエル・ネイサン(東京創元社)

 先週買い落としていた本、新潮社より文庫化された「相棒に気をつけろ」。これはそれなりに評価されていた作品だったと思う。文庫化されたら買おうと思っていたので購入。逢坂氏の本にしてはやや軽めではないかという印象。気楽に楽しめそうな本である。

 去年は「ラミア虐殺」という問題作を放ってくれた飛鳥部氏であるが、今年はどうやらストレートな本格ものにて読者に挑戦するようである。この作品はシリーズ探偵となるらしい人物が活躍する作品のようだ。舞台はなんと降霊会! これは期待できそうな本である。案外今年の大穴だったり。

 そしてまったく買うつもりがなく、軽く流していた作品だったのだが、よくよくみれば大変な本であったのがこの「ゴールデン・サマー」。著者名がダニエル・ネイサンとなっていたのでわからなかったが、これはエラリー・クイーンの片割れのフレデリック・ダネイの本名。本書は幼くして亡くなる運命にあった息子のためにささげた少年小説だそうだ。その他詳細については解説に詳しく書かれているので参照されたし。
 何はともあれ、クイーンファンであるならば手に取らずにはいられない作品である。夏休みももう終わりであるがこれを読んで暑い夏を思いかえしながら秋を迎えたいものである。

 2004年8月30日   監獄島 上巻
「監獄島 上巻」を読了。いや、久々に本格推理小説といえる作品を読んでいるような気がする。途中ではあるが、これは本当に面白い。上巻だけで520ページあるが、土日をかけて2日とちょっとで読んでしまった。この調子ならば下巻も今週中に読めるかもしれない。

 ふと思うのだが、こういう閉鎖された空間の中での緊迫したミステリーを読むたびに、自分もその中の登場人物になってみたいと考えてしまう。そしてその登場人物になることができたら颯爽と事件を解決・・・・・・ということはなく、3番目ぐらいに目を覆いたくなるような惨殺死体で発見されるとか、探偵の目を欺くためにストーリーに関係なく勝手に自殺するとか・・・・・・どっちにしても生きて帰れそうもないのでミステリーの登場人物になるのはやめようと思う。

 ミステリーは読んでいるだけが一番。

 2004年8月28日   シミタツ
 本日の購入本
 「裂けて海峡」 志水辰夫(新潮文庫)

 先月だったか、先々月だったか志水氏の名作「飢えて狼」が新潮文庫から出版され、続いて本書が出版された。新潮文庫では志水氏の名作フェアでもやるのだろうか。とりあえず、これを機に買ってみることにする。志水氏の作品は何作かは読んでいるのだが、さすがに全体像も網羅するまでにはいたってない。これを機にシミタツ流ハードボイルドを味わうべく、一通り読み通してみるのもいいかもしれない。一度読んだ「行きずりの街」も再読してみるか。
 しかし最近シミタツなどとカタカナで書いてしまうとサンバを踊りそうな雰囲気が出そうで怖い。
 シミターツ、サーンバ〜


 鯨氏の新刊「まんだら探偵・空海 いろは歌に暗号」が祥伝社ノベルスから出ていたがこちらはスルー。

 2004年8月27日   ほたるぅー(邦衛風に叫ぶ)
 本日の購入本は、ついに出たあの本!
 「螢」 麻耶雄嵩(幻冬舎)

 とうとう本当に麻耶氏の新刊が発売された。長編は「木製の王子」以来の4年ぶり。しかも今年は短編集として新刊「名探偵 木更津悠也」が出ているから1年に2冊の新刊という事になる。信じられない所業である(←失礼な話だ)。いや、これは待ちに待った1冊といってよいであろう。読むのが楽しみというよりは、絶対に読まなければならない本といってよいだろう。必ず早めに読まなければ。
 今、読んでいる「ミステリ・オペラ」がどうやら今日中に読み終わりそうなので、これを読んだ後「監獄島」を読んでから「螢」にはいろうかと考えている。
 しかし、今年は待ちに待った本が目白押しに出版される(出てみなければわからないものもあるが)。なんという年なのであろう。これは猛暑に関係しているのだろうか。暑い夏にはミステリーの新刊が立て続けに出る法則があるとか・・・・・・

 2004年8月26日   QOLってなんの略?
 本日の購入本
 「Q.O.L」 小路幸也(集英社)
 「うまい犯罪、しゃれた殺人」 ヘンリイ・スレッサー(ハヤカワ文庫)
 「グアルディア」 仁木稔(ハヤカワSFシリーズJコレクション)

 小路氏の三作目は集英社から発売。内容はよくわからないのだが、3人の男女の青春ロードノベルとのこと。2作目の「高く遠く空へ歌ううた」は私の好みの本ではなかったので、本書も買うかどうか迷ったのだが、もう少しこの著者の本を追ってみようと思う。とりあえず、メフィスト賞作家だし。

 ヘンリイ・スレッサーの本といえば「怪盗ルビィ・マーチンスン」を読んだくらいだろうか。本書「うまい犯罪、しゃれた殺人」は気軽に読めそうな短編ということで買ってみた。

 そしてハヤカワSFコレクションの今月の新刊は「グルディア」という作品。これがこの著者のデビュー作との事。表紙だけ見るとライトノベルス系なのだが、その本の分厚さは並ではない(値段もけっこう高かった)。裏表紙に書いてある内容を見てみたのだが、そのあらすじがやたらと難解に見える。こんなにとっつきにくくて大丈夫なのか? でも読むのはかえって楽しみになってきた。
 ちなみにハヤカワSFコレクションは現在3冊が積読。


 今日の目的は麻耶雄嵩氏の「螢」だったのだが、残念ながら手に入らず。ネットで調べてみると、地域によっては入手した人もいるようで、どうやら出ているのは確かなようである。たぶん、こちらの地域では明日ごろにでるのであろう。明日も本屋へ足を運ぶとしよう。

 2004年8月25日   出ましたフューチャー
 今日の購入本
 「キャプテン・フューチャー全集(1)恐怖の宇宙帝王/暗黒星大接近!」エドモンド・ハミルトン(創元SF文庫)

 キャプテン・フューチャーというと、ずいぶん昔にアニメでやっていたことがなかっただろうか。タイトルだけ記憶にある。それがとうとう文庫化され、全作品を読むことができるというのだから、これほどの贅沢はない。
 内容にパッと目を通してみると、冒険家のキャプテン・フューチャーが鋼鉄ロボット、合成人間、生きている脳の三人の仲間と冒険を繰り広げるとのこと。これを聞いただけでも読むのが楽しみになってきた。これは早めに読んでいかなければ。
 しかし、このシリーズが出る前に“レンズマン・シリーズ”を全部読みたかったのだが1冊残してしまった。そちらを読んでからになるかな。といっても、“キャプテン・フューチャー・シリーズ”のほうは毎月出版されるようなので、どんどん読んでいかなければたまっていく一方である。これまた忙しくなったということで。

 2004年8月23日   分厚い本が多すぎる!
 先週、メフィスト賞受賞作の上中下3部作「冷たい校舎の時は止まる」辻村深月(講談社ノベルス)、そして第一回このミス大賞作家の「君の名残を」浅倉卓弥(宝島社)を読了した。ようやくこれで先週末に購入した「監獄島」加賀美雅之(カッパ・ノベルス)が読めるかと思いきや、現在「ミステリ・オペラ」山田正紀(早川書房)読んでいる最中。これは先週から読み始め、ようやく半分近くまできたところ。少なくとも、「ミステリ・オペラ」を読み終わってから「監獄島」は手にしたい。今週中に着手することができるだろうか?

 急がなくてもゆっくりと読めばいいのかもしれないが、来月に「暗黒館」を控えていると考えると、そうそうゆっくりもしていられない。さらには京極氏の新刊も手付かずとなっている状態ではあせらずにはいられない。

 そしてその状況に追い討ちをかけるかのように今週に麻耶雄嵩氏の新作「螢」が幻冬舎から発売されるとの事。一時のその発売情報も疑っていたのだが、幻冬舎のHPの新刊情報に載っているのだから(書影はなし)間違いなさそうである。そしてそうこうしているうちに法月氏の「生首に聞いてみろ」までもが・・・・・・あぁ、大作が多すぎる。出てくれるのは本当に嬉しいのだが。今年度は読みこぼさないようにする事が大変そうだ。今から年末へのラストスパートをきらなければ。

 2004年8月20日   ついに出た! 監獄島
 本日はカッパ・ノベルスの新刊を購入。
 「方舟は冬の国へ」 西澤保彦(カッパ・ノベルス)
 「監獄島 上下」 加賀美雅之(カッパ・ノベルス)

 西澤氏の新刊はシリーズものではない長編。失業したサラリーマンが盗聴器と監視カメラのある家で家族をよそおってすごすという変った趣向のもの。楽しみな一冊。

 西澤氏の新作は300ページを超えるもので、そこそこの厚さであるはずだのだが、それを薄く感じさせる超作が並んでいた。それが「監獄島」。上下巻と分冊にもかかわらず、どちらも500ページを超える大作。これは本格推理小説において久々の大長編ではないだろうか。しかも、名作の予感を感じさせる本となっている。何が何でも早めに読まなければ。来月には「暗黒館」上下巻が出ることであるし。

 2004年8月19日   ボディー&ソウル(SPEEDではない)
 本日の購入本
 「ボディ・アンド・ソウル」 古川日出男(双葉社)

 これで購入した古川氏の本は3冊目。そのうち読んだ本は・・・・・・・まだ0冊。なんで買ってるんだろう?? こうして積読は極められてゆく。

 今のところ「ミステリ・オペラ」の進み具合順調。

 2004年8月18日   盆 ラスト
 今日、クリスティー文庫の新刊が出ていた。ということで、巷も盆の期間は終わりつつあるようで盆企画の積読読了計画も終わりにしようと思う。

 現状までの進み具合はどうかというと
 「死時計」 ジョン・ディクスン・カー 読了
 「お喋り鳥の呪縛」 北川歩 読了
 「恐怖の研究」 エラリー・クイーン 読了
 「20世紀SF③」 中村融/山岸真編 読了
 「氷川瓏集」 日下三蔵編 P.35
 「ミステリ・オペラ」 山田正紀 P.108

 と、6冊中4冊を読了。「ミステリ・オペラ」はようやく乗ってきたところである。また、「氷川瓏集」はとりかかるのが遅かったようだが、これからも少しずつ読んでいこうと思う。今日からは「ミステリ・オペラ」を読みつつ、また他の本も読んでいきたいと思う。「ミステリ・オペラ」については感想にUPされたら読み終えたと理解してもらいたい。

 それと、今日“6000Hit”達成。

 2004年8月17日   盆 その6
 よし、「闘竜戴天5 シャダー・ロゴス崩壊」 ロバート・ジョーダン(ハヤカワ文庫)読了。
 この“時の車輪シリーズ”も本書をもって第9部の完結となる。現在、本編のほうは第10部まで完成しているようで、予定では第12部で完結という事になるらしい。というわけでこのシリーズもあとちょっとだ。と、読んでいつつも登場人物が多すぎるし、地名も頭に入らず細部に至ってはちっとも理解していない。絶対に最後まで読んだら、また一から読んでやろうと思っている。今度はレポート用紙にメモでもとりながら。

 と、横道に入り込みつつも積読本の進み具合はどうかというと
 「死時計」 ジョン・ディクスン・カー 読了
 「お喋り鳥の呪縛」 北川歩 読了
 「恐怖の研究」 エラリー・クイーン 読了
 「20世紀SF③」 中村融/山岸真編 P.360
 「氷川瓏集」 日下三蔵編 P.25
 「ミステリ・オペラ」 山田正紀 P.38

 という具合。「20世紀SF」は明日中に読み終えることができるだろう。あとはまだしばらくかかりそう。とはいいつつも、盆もいつまでも続くわけでもないので、この企画(というほどのものではないが)は明日ぐらいで終わりにしようと思う。

 2004年8月16日   盆 その5
 いやー、なんとか読み終わった「キマイラの新しい城」。結局2日で読んでしまった。積読本を読むはずなのに、他の本を読んでいてはノルマがクリアできないと思いきや、今日は結構読み進むことができた。

 その肝心の積読本の進み具合はどうかというと
 「死時計」 ジョン・ディクスン・カー 読了
 「お喋り鳥の呪縛」 北川歩 読了
 「恐怖の研究」 エラリー・クイーン 読了
 「20世紀SF③」 中村融/山岸真編 P.208
 「氷川瓏集」 日下三蔵編 P.19
 「ミステリ・オペラ」 山田正紀 

 なんとクイーンのほうを先に読んでしまった。といってもこちらは200ページちょっとしかないので、あっという間に読めるような本なのであるが。
 というわけで、これで心置きなく「ミステリ・オペラ」に入ることができる。今週を目処と考えれば残りの三冊くらいはなんとか読み終えることができるのではないだろうか。といいつつも、目の前にある他の本に目移りしてしまいそうで怖いのだが。

 2004年8月15日   盆 その4
 積読本の進み具合はというと
 「死時計」 ジョン・ディクスン・カー 読了
 「お喋り鳥の呪縛」 北川歩 読了
 「20世紀SF③」 中村融/山岸真編 P.168
 「恐怖の研究」 エラリー・クイーン 
 「ミステリ・オペラ」 山田正紀 
 「氷川瓏集」 日下三蔵編 

 こんな具合に「お喋り鳥」は読み終えることができた。しかし、思ったよりも読了量が伸びなかった。というのも、オリンピックに釘付けになっていて読書どころではなかったのだ。なにしろ柔道初日、男女両方とも金メダルということで、ずっと見入ってしまった。これは日本ががんばればがんばるほど、読書が・・・・・・悪いことではないのだが・・・・・・とにかくオリンピックが気になる!!

 とはいえ、今週中に読み終えるためにはもう少し読まなければ、といいつつ手に取っている本は「キマイラの新しい城」だったりする。

 2004年8月14日   盆 その3
 本日の購入本
 「小酒井不木 探偵小説選 論創ミステリ叢書8」 (論創社)

いや、今まで変えなかった本がやっと手に入った。偶然本屋で見つけたのでGet! しかも初版。読んでいないとはいえ、このシリーズは集めているので買えたことはすなおに嬉しい。正直なところ、東京まで行くかどうか迷っていたところだった。これで涼しかったならば、迷わずに東京まで出ていたところである。

 続いて、例の積読本のほうなのだが・・・・・・昨日の夜はすぐに寝てしまって読書が進まなかった。
 そんなわけでいまのところ
 「死時計」 ジョン・ディクスン・カー 読了
 「20世紀SF③」 中村融/山岸真編 P.140
 「お喋り鳥の呪縛」 北川歩 P.274
 「恐怖の研究」 エラリー・クイーン 
 「ミステリ・オペラ」 山田正紀 
 「氷川瓏集」 日下三蔵編 

 いや、なんとか「お喋り鳥」は今日中に読めるのではないだろうか。しかも、今夜から明日にかけて涼しくなる。これは絶好の読書日和になるだろう。明日は雨が降ればどこにも出かけないだろうから、一日いっぱい読書かな。

 2004年8月13日   盆 その2
 読書が順調に進んでいる。昨日の夜から今日にかけて、2冊の本を読了。読んだ本は、
 「豹頭王の行方 グイン96」栗本薫、「チャーリー退場」アレックス・アトキンスン
 予定していた積読本ではない・・・・・・。大丈夫か。

 そんなわけでいまのところ
 「死時計」 ジョン・ディクスン・カー 読了
 「20世紀SF③」 中村融/山岸真編 P.98
 「お喋り鳥の呪縛」 北川歩 P.106
 「恐怖の研究」 エラリー・クイーン 
 「ミステリ・オペラ」 山田正紀 
 「氷川瓏集」 日下三蔵編 

 できれば、明日中に「お喋り鳥」を読み終えたいところである。とかいいつつ、本棚にある「キマイラの新しい城」が気になってしょうがない。さて、明日の更新までに何処まで進むのか。

 2004年8月12日   盆?
 今年は日にちの中途半端さゆえか、いつからいつまでが盆なのかよくわからない。よって、なんとなく今が盆のような気もするのだが、自分が休みなのかそうでないのかもわからないような微妙な日々が続いている。
 そして出版業界も微妙に盆のようで、今月前半の新刊は昨日買ったものくらいで打ち止めで、次に新刊が出るのは1週間後くらいとなるだろう。予定しているものでは、19日予定のカッパ・ノベルスといったところか。

 そんなわけで、新刊がなければここに書くこともなくなってしまうのだが、ここは毎年、休みの期間恒例の積読切り崩しでもやりたいと思う。今週から来週くらいにかけて読もうと思っている今回の積読本はこちら。
 「死時計」 ジョン・ディクスン・カー
 「恐怖の研究」 エラリー・クイーン
 「20世紀SF③」 中村融/山岸真編
 「お喋り鳥の呪縛」 北川歩
 「ミステリ・オペラ」 山田正紀
 「氷川瓏集」 日下三蔵編

といったところを読もうと思っている。このうちの「死時計」はすでに昨日読了し、残すところあと5冊。そして今現在は、「お喋り鳥の呪縛」に入り始め、「20世紀SF③」は最初の短編を読み終えたところである。
 一見順調に見えるのだが、実際には読了は難しい。なぜならば、この他にも並行して読んでいる本があるからだ。実はこの他に3冊ばかし、同時進行している。妙な読み方をしていると思われるかもしれないが、私のスタイルは並列式ゆえにこれが普通なのである。よって、全部読めるかは微妙なところだが、積読を切り崩すためにも何とかノルマクリアをしたいところである。ポイントとなるのは間違いなく「ミステリ・オペラ」であろう。

 2004年8月11日   ファウスト感想UP
 ようやく「ファウスト Vol.3」の感想をUP。ちょっと遅かったかも。

 本日の購入本
 「山田風太郎忍法帖短編全集5 姦の忍法帖」 (ちくま文庫)
 「名探偵は最終局に謎を解く」 戸松淳矩(創元推理文庫)
 「模倣の殺意」 中町信(創元推理文庫)
 「暗い広場の上で」 ヒュー・ウォルポール(ハヤカワミステリ)

 忍法帖全集5巻が発売。忍法帖の短編集。全10巻のうちの第5巻。・・・・・・書くことがない。・・・・・・読んでないから。

 シリーズ第3巻、幻の作品がとうとう文庫化に! これで戸松氏が以前に書いていた作品3冊が復刊されたことになる。この作品の後17年の時を経て「剣と薔薇の夏」が今年出版されたというわけである。そんな記念碑的作品。

 中町信という作家の名前は本屋で見かけたことは何度もある。しかし今まで手にとって読んだのは1冊だけのような気がする。その作品のことはもはや憶えていない。そんななか、創元推理文庫から処女作である「模倣の殺意」が出版された。これは中町信という作家を知る良い機会であろう。読むのが楽しみである。

 ヒュー・ウォルポールという作家をご存知であろうか。サスペンス・スリラーが描かれた有名な短編「銀の仮面」を書いた作家である。その作家の長編がここに披露されることとあいなった。短編しか読んだことのない作家なので、こちらも楽しみな一冊。これを機にウォルポールの作品が続々と訳されるかもしれない。

 2004年8月10日   いろいろ出てはいるのだが
 おっ、第50回江戸川乱歩賞受賞作「カタコンベ」を発見。確か最年少受賞者とかで少し話題になったような・・・・・・でもスルーでいいや。評判がよかったら買うことにしよう。文庫落ちを待っててもいいかな。
 本日は光文社文庫と講談社文庫の発売日。いろいろと出てはいたのだが、購入したのはこれだけ。
 「ロボットの時代」 アイザック・アシモフ(ハヤカワ文庫)
 「コーヒー党奇談」 阿刀田高(講談社文庫)
 「江戸川乱歩全集 第2巻 パノラマ島奇譚」 (光文社文庫)

 アシモフの本は昨日購入した「われはロボット」と対の本。昨日買い落としていたので本日購入。

 阿刀田氏の本はあまり読んでいないのだが、この前創元推理文庫から出た「Aサイズ殺人事件」が面白かったので買ってみた。短編集という事でおてごろに読めそうだ。

 江戸川乱歩全集はとうとう「パノラマ島奇譚」が出た。これは読み返してみたかった本である。他には「闇に蠢く」「湖畔亭事件」「空気男」「一寸法師」が掲載されている。なかなか豪華な内容なのでは!


 それと、来月の講談社文庫と光文社文庫の新刊をいくつか紹介。
 講談社文庫からは、 建築探偵シリーズ「美貌の帳」篠田真由美。「ヴァンパイヤー戦争3」笠井潔。「倒錯の帰結」折原一。「百鬼夜行 陰」京極夏彦。「江戸川乱歩賞全集17」
 光文社文庫からは、「火の神の熱い夏」柄刀一(書き下ろし)。「嘘 猫」浅暮三文(書き下ろし)。「アイルランドの薔薇」石持浅海。「江戸川乱歩全集 第19巻 十字路」。

 2004年8月9日   本日はハヤカワ文庫から
 本日の購入本
 「冷たい校舎の時は止まる 下」 辻村深月(講談社ノベルス)
 「復活の地 Ⅱ」 小川一水(ハヤカワ文庫)
 「われはロボット」 アイザック・アシモフ(ハヤカワ文庫)

 3ヶ月にわたっての刊行となった「冷たい校舎」もこれで完結。先週買い逃していたので、本日購入。これで心置きなく読むことができる。というわけで、本日から上巻に取り掛かり始めた。ゆっくりと読んでいこうと思う。

 早くも「復活の地」の第2巻が刊行された。本書は全三巻の予定。といいつつも、全然取り掛かる予定さえも見えない。買っているだけー。とはいえ、今年中には読みたいなぁ。

 そして名作「われはロボット」が映画化されるにあたり、決定版として刊行された。実はこの名作を読んでいなかったりする。「鋼鉄都市」とかは読んでいるのだが。アシモフもコンプリートしたいなぁとなどと考えてみる。いや、考えただけである。


 その他、買わなかったけど出版されてた新刊
 「好き好き大好き超愛してる。」舞城王太郎(講談社)
 「とくまでやる」清涼院流水(徳間デュアル文庫)

 明日は光文社文庫あたりが出ているかな。

 2004年8月6日   殊能氏新作
 本日の購入本
 「キマイラの新しい城」 殊能将之(講談社ノベルス)
 「出口のない海」 横山秀夫(講談社)
 「病葉流れて」 白川道(幻冬舎文庫)
 「デイブレイク」 香納諒一(幻冬社文庫)

 ついに殊能氏の新作が出た。講談社ノベルスからはしばらくぶりではないだろうか。本を出すたびに、いろいろな驚きを感じさせてくれる殊能氏の作品ゆえに、かける期待はどうしても大きくなってしまう。今回はどんな事件を見せてくれるやら。750年前の事件を石動が解くそうなのだが・・・・・・

 またまた登場、横山氏の新作。今回の作品は戦時中の特攻兵器を題材にしたものらしい。これも期待大。

 ようやく文庫化されたのは白川氏の作品「病葉流れて」。6年前に小学館から出た本が、幻冬舎から文庫化された。単行本で出たときは読み逃していたので、待ちに待った一冊である。ちなみに、本書は今年、続編が出版されている。

 そして、これも文庫化を待っていた香納氏の作品「デイブレイク」。これは幻冬舎から出た本にしては文庫化が遅かった本である。去年文庫化された「幻の女」同様、読みたかった作品なので、これもじっくりと読んでみたい。


 2004年8月4日   昨日の訂正と短編ベスト
 昨日購入した本で日向まさみち氏の本を「本格推理」と書いてしまったが、「本格推理委員会」の間違い。さりげなく訂正をいれる。


 そしてミステリ系HP<政宗九の視点>で、2004インターネットで選ぶ本格ミステリ短編ベストがUPされた。
 私も投票したのだが、今回の結果はなかなか面白い。ざっと投票者のコメントを読むといろいろな考え方や感想があるものだと感心させられる。

 ここで投票の結果、上位にあげられた2作品に注目してみる。「イエローロード」と「Y駅発深夜バス」。私はこの2つの作品「本格ミステリ04」で読む前にすでに読んでいた。再読により、大きく評価が変ったのがこの2冊である。「Y駅」のほうは再読により評価が落ちてしまった。それに比べて「イエロー」のほうは評価がかなりあがった。「Y駅」のほうはわかり易さの面で荒が見えたことが原因で、「イエロー」のほうは再読したことにより細部をよく見渡すことができたという結果である。
 そんな具合に本格ミステリというのは再読すれば、また結果が変るものも多々あると思う。今回、いろいろな結果や各短編のそれぞれの見方などを参考にし、もう一回「本格ミステリ04」を読めば面白いかもしれないと考える。それならば、せっかくだから「01」から読み直そうかななどと、まったく実現的ではないことなども考えてみたり。
 何はともあれ、本当に良い企画であると思う。もし来年もあるならば、「05」にてぜひとも参加し続けたいものである。


 2004年8月3日   文春文庫 他いろいろ
 本日の購入本
 「蜻蛉始末」 北森鴻(文春文庫)
 「ザ・スタンド V」 スティーブン・キング(文春文庫)
 「本格推理委員会」 日向まさみち(産業編集センター)
 「現代殺人百科」 コリン・ウィルソン(青土社)

 単行本で落としていた北森氏の文庫化作品「蜻蛉始末」。幕末を描いたミステリーのようである。これは楽しみだ。

 文庫版「ザ・スタンド」も5冊をもって、ようやく最終巻。ためにためてしまったこの本であるがいつかは読みたいと思っている。今年中には・・・・・・無理かな。それよりも「IT」を先にどうにかするべきか。

「本格推理委員会」なんているタイトルを付けられたからには、挑戦にのらないわけにはいくまい。なんでも“第1回ボイルドエッグズ新人賞受賞作だそうだ。・・・・・・よくわからない。とにもかくにも青春ミステリーらしい。

 コリン・ウィルソンの「現代殺人百科」。まぁ、これは資料として購入。特に海外の作品などを読んでいると、現実の事件などと比較される場合がよくあるので。これを買うとき、店員に変な目で見られないかなぁ、などといらない心配をしてしまった。


 2004年8月2日   ホーガン(ハルクではない)
 本日の購入本は
 「揺籃の星」 ジェイムズ・P・ホーガン(創元SF文庫 上下)

 こんなの買ってみた。ホーガンの作品といえば「星を継ぐもの」くらいしか読んだことがないのだが・・・・・・。ただ、帯に三部作の開幕とか書いてあったので乗せられて買ってしまった。積読決定。SF本はたまってるからなぁ。


 本屋をぶらりと見てみたところ、8月最初の新刊は鯨統一郎氏の「喜劇ひく悲奇劇」(ハルキノベルス)。回文ミステリーらしい。とはいえ、これはスルー。

 そういえば、7月中に発売するはずだった舞城氏の新作が8月にずれこむようである。もし直木賞とっていたなら7月中に出たことであろう。