一言、二言
2004年6月30日 月末
今日は新潮文庫が出ているのを確認してきたくらい。宮部みゆき氏の「理由」が文庫化されていた。これはハードカバーで読んでいるのだが、もうとっくに内容は忘れてしまっている。思い切って文庫も買っちゃおうかなと思ったのだが、宮部氏の積読もたまっていることなので、あきらめることに。・・・いつになったら読むんだろう「模倣犯」。てな具合。
あとまだ6月予定の本で買ってない本が何冊かある。そのひとつは浅暮三文氏の「ラストホープ」(創元推理文庫)。これは地域によってはもう発売しているところもあるのだが、一日遅れの地域ではまだである。こういう月の末日に出るという形態は止めてもらいたい。なんとなく、その月に仕事を残したような気がして、なんか嫌なのである。その月の本はその月のうちに買うというのがエチケットであろう。
あとは、「小酒井不木探偵小説選」(論創ミステリ叢書8回配本)くらいのところか。明日には買えるといいな。
2004年6月28日 オペラ
世界初! 究極最大のロボット・アンソロジー!
「ロボット・オペラ」 瀬名秀明 編著(光文社)
ついに購入! 美本とはいいがたいが、まぁ許容範囲となんとかいえそうな本を見つけることができた。
もう、本当に辞書か百科事典かといいたくなるようなボリュームと本の大きさ。そしてアンソロジーとしてとりあげられた作家も豪華絢爛。外国人作家だけでなく、半分近くも日本人作家が収録されているというものこの本の特徴ではないだろうか。まだ、目次を眺めただけなのだが、瀬名氏による集大成の一つといってよいくらいの仕事ではないだろうか。瀬名氏といえば、いまだに「パラサイト・イヴ」が代表的といえるだろうが、本書により「ロボット書籍編纂家」という事で高名になるのではないだろうか。
いや、もうこの作品は買っただけで満足! とはいわずに読んでみようかな。でもちょっと読みづらそうだ。本、でかすぎ。
2004年6月26日 今週の残り
今週予定していた本を全てゲット!
「消えた山高帽子」 翔田寛(東京創元社ミステリ・フロンティア)
「シン・マシン」 坂本康宏(ハヤカワSFシリーズ Jコレクション)
「パズラー」 西澤保彦(集英社)
「本格ミステリこれがベストだ! 2004」 探偵小説研究会(創元推理文庫)
ミステリ・フロンティアもとうとう、第7回配本。ずいぶん順調に出版されている。今回の著者の翔田氏は2000年に第22回小説推理新人賞を受賞してデビューした作家のようだ。若手かと思いきや、1958年生まれと、それなりにいってるようだ(余計な情報でごめん)。本書は連作短編のようである。
ちなみにミステリ・フロンティア次回配本は「太陽と戦慄」鳥飼否宇だそうだ。
「シン・マシン」はハヤカワの新SFシリーズJコレクションからの新刊。著者の坂本氏は2001年「歩兵型先頭車両ダブルオー」にて第3回日本SF新人賞に佳作入選しデビュー。若手かと思いきや、1968年生まれと微妙(今回は年齢にこだわっています)。どんな内容かは読んでのお楽しみ。
そして西澤氏の新作「パズラー」。新作といっても、過去に書かれた短編を集めたもの。出る前は論理にこだわった“パズラー”というシリーズなのかと思っていたので、ちょっと残念。まぁ、それでも期待をはずすようなことはあるまい。ちなみに西澤氏は1960年生まれ。
そして今頃出たぞ、「本格ミステリこれがベストだ! 2004」。6月に去年の“これがベストだ”っていわれてもね。とも思うのだが、本書はランキング本というよりも評論として読むのが正しいのであろう。ミステリ・マニアであれば買うべきだ。黄色と黒のカラーが阪神っぽい。
2004年6月25日 ナ・バ・テア
本日の購入本、
「ナ・バ・テア」 森博嗣(中央公論新社)
「観光旅行」 デイヴィッド・イーリイ(ハヤカワ文庫)
あの「スカイ・クロラ」の続編がついに登場。その名も「ナ・バ・テア」。どういう意味かはわからん。とにもかくにも、久々の森氏期待の本。森氏も色々と本は出しているものの、最近はこれという作品がないような気がする。それを打開するべく出版された、秘密兵器が本書だ(たぶん)! オレンジの本なので目立つこと請け合い。
新刊紹介でデイビッド・イーリイという名前を見つけた。なんか聞いたことがあるなと思いきや、去年晶文社ミステリから出ていた「ヨット・クラブ」を書いたあの作家か。いや、「ヨット・クラブ」はなかなか良い短編作品集であったと記憶している。そして今回出版された「観光旅行」は長編という事で、これは読んでみる価値があるだろうと思い購入。
この本、新刊かと思ったら1969年10月にハヤカワ・ノヴェルズから出版されていたとのこと。・・・復刊作品だったのか。幻の長編といわれたこの作品、どのような味わいを示してくれるのか。
2004年6月24日 中公文庫から1冊
今日の購入本、
「スタバトマーテル」 近藤史恵(中公文庫)
近藤氏の本は、文庫で購入しているものが多い。これもその1冊。そもそも近藤氏の本を購入するきっかけとなったのは創元推理文庫から出た「凍える島」だったと思う。というと、1999年になる。そこから本を集めだし、初期の本が現在そろいつつある。最近では本格ミステリ・マスターズの「二人道成寺」を単行本で買って読んだといったところか。あ、あと整体士シリーズを2冊古本屋で購入して1冊は読み終えた。そんなところか。
今回購入した「スタバトマーテル」は恋愛小説とミステリーが華麗に融合と帯に書いてある。あんまり好みの作品のように思えないのだが、たまにはこういうのもいいだろう。感想はそのうち。なるべく今年中。たぶん・・・
あと、中公文庫から京極夏彦氏の「嗤う伊右衛門」が発売されていた。これは最初は中央公論新社から単行本で出版された。私は当時、これを購入したのだが、もうすでに1997年のことである。文庫になるのに長くかかったなぁ。といっても、ノベルズで出たり、角川文庫で出たりしているから、決して放置されていたわけではない。それでも、ようやくかという感慨をなんとなく抱いてしまう。
2004年6月22日 あるのは買わないものばかり
昨日に引き続き、「ロボット・オペラ」を探しに行くも・・・・・・ない。本屋であれこれ、新刊を見つけはするものの買う予定のないものばかりだった。
<買わなかったもの その1>
「熾 火」 東直己(角川春樹事務所 単行本)。先月出る予定が延びて、今月登場。私立探偵・畝原シリーズ。文庫になったら・・・わからない。そのとき決めよう。
<買わなかったもの その2>
「クレタ、神々の山へ」 真保裕一(岩波書店 単行本)。これは紀行エッセイ。最近は真保氏の本は文庫で買っているからスルー。しかも小説じゃないし。“紀行エッセイ”じゃなくて、“奇行エッセイ”だったら買うんだけど。
<買わなかったもの その3>
「ネオ少年探偵 妖奇城の秘密」 芦辺拓(学研エンタティーン倶楽部)。 “学研エンタティーン倶楽部”って何? 学研M文庫とかなら見たことあるんだけど・・・と思いながら探してみたら、児童書だった。講談社青い鳥文庫よりも児童書色が強い。よって購入を控える。幅広く活躍してるなぁー。
と、そんなとこで「ロボット・オペラ」だけが見つからず。これは東京まで出張るしかないか。昨日の本屋であの状態が悪い本を誰かが買ってくれれば、新しいのが入荷するかもしれないのにな、などと考えたり・・・・・・いや、自分で買って、さらに新しい本も買えば・・・・・・いかん、いかん、暑さのせいで変なことを考え始めている。いや、待てよ。東京までの往復の電車賃を考えれば・・・・・・いや、いかん、いかん。
2004年6月21日 残念ながら・・・
今日は目的を持って、本屋に行ったものの買いたい本が買えなかった。
その買いたかった本とは「ロボット・オペラ」。この本がでるらしいということは知っていたのだが、内容まではわからなかったので当初は興味がわかなかった。しかし先週、カッパ・ノベルスを買ったときに本の中に今月の新刊というチラシが入っていて、そこに詳細が書いてあった。内容は瀬名秀明氏が編集し、解説記事までをも載せた、究極最大のロボット・アンソロジーということである。それを見て、がぜん買いたくなってしまった。ただ値段は税込みで4,935円とかなりわりだか。それでも勢いで買ってしまえと本屋へ直行!
なんと1件目の本屋で見つけたのだが・・・本の状態がすこぶる悪い。私的には、こんなもん売り物になるのかい、と言いたくなる様な状態だった。中味を読めればいいじゃないか、という考え方もあるのだろうが、これほどの豪華本であるからこそ美本を手に入れたくなるのは当然ではないだろうか。というわけで、泣く泣く本屋を後にする。それにしても百科事典なみの大きさであった。
そしてその後も何件か本屋をまわったのだが・・・・・・ない! 他の本屋にはなかった。そうすると1件目の本が悔やまれてならない。全部の本屋にないよりも悔しい、という状態であった。明日以降も探してまわることにしよう。・・・時間が経つと欲しくなくなる可能性大。
2004年6月19日 Kappa-One Season3
本日の購入本
「眼球蒐集家」 船越百恵(カッパ・ノベルス)
「蒼穹の槍」 陰山琢磨(カッパ・ノベルス)
「壺 空」 平谷美樹(カッパ・ノベルス)
「誰でもない男の裁判」 A・H・Z・カー(晶文社ミステリ)
最初の2冊が登竜門Kappa-Oneの3期目の作品となる。「眼球蒐集家」はミステリーとなるのだろうか。内容を読んだ限りでは、どこかで聞いたことのあるような内容だ。さて、実際のところはどんなもんだか。それに対して「蒼穹の槍」のほうはエンターテイメント小説と銘打たれている。ミステリーには程遠いようだが、何か期待させそうな作品品。今年もKappa-Oneは熱い・・・・・・といいたいのだが、もう少しミステリ色が強いほうが好みなのだが。
カッパ・ノベルスからのもう1冊は、平谷氏の伝奇ホラー作品。平谷氏の作品というと早川SFシリーズの「ノルンの永い夢」を読んだだけ。本書は表紙の雰囲気でなんとなく購入してしまった。まぁ、早めに読んでみたいと思っている。
晶文社ミステリからの最新刊は「誰でもない男の裁判」。A・H・Z・カーという作家のことはしらないのだが、なんとなく期待大。今年の台風の目となるか。短編8編を収録。
2004年6月17日 クリスティー文庫
今日は、クリスティー文庫が出ていたので、とりあえず数冊買ってきた。なんだかんだいいながらも、クリスティー文庫・・・全部買ってるし。先月の配本までで60冊。今月また6冊。来月は10冊。やれやれ。いや、本当に積読本たまったな。
その他、書店にて確認したのは、「ICO」宮部みゆき(講談社)、「パンドラ・アイランド」大沢在昌(徳間書店)が発売されていた。とりあえず、この2冊はスルー。宮部氏の最近の本は文庫落ちしてからでもいいかなと思うようになってきた。大沢氏のほうは買いたかったのだが(カバージャケットが気に入った)、大沢氏の積読本がてぐすね引いて待ち構えているので、今回はあきらめる。でも、次に本屋に行ったときに勢いで買っちゃったり・・・・・・
2004年6月16日 近頃のミステリー商戦
最近はミステリ本にもアニメ絵が増えてきたな、というのが実直な感想。ミステリにアニメ絵が取り入れられたのか、それともミステリがライト・ノベルズ化しているのかどうかは微妙なところ。
この現象を背景として、講談社ノベルスを例にとって考えてみる。講談社ノベルスといえば、メフィスト賞受賞作品がここ何年かの象徴となっているが、近頃はどうであろう。一時の勢いをなくしているかのようにも感じられる。
というのも、ここ最近では、以前の森氏や西澤氏のような勢いがあって、大量生産できる作家を見ることができない。そもそもメフィスト賞が今まで続いてきたのも、西澤氏、京極氏、第1回受賞者の森氏の勢いにうまく乗ってきたからともいえよう。しかしその後、これら作家に追従するような新人が出てこないために、その勢いも尻つぼみになりつつある。特にミステリ色が薄れつつある第20回以降ぐらいから、その兆候が見えつつあった。
そうした中、一人異彩を放つ新人がメフィスト賞受賞者の中から現れた。西尾維新氏である。とはいいつつも、西尾氏はミステリ色の強い作家ではない。どちらかといえば、広義のエンターテイメント作家、もしくはライト・ノベルズよりの作家と言ったほうがよいであろう。そして世の中は、それに追従するように、内容の良し悪しに関わらずエンターテイメント路線を狙った“軽ミステリ”へと流れ始める。
こうした路線はごく一部であり、ミステリ自体の流れとは別物であると最近まで思っていた。しかし、その考えを凌駕するかのような出来事が起こった。それは今月、講談社ノベルスから発売された奈須きのこ氏の「空の境界」のすさまじいばかりの売れ行きである。元々、同人誌によって人気を得た本、というバックボーンがあったにせよ、本屋において売り切れが出るほど売れた本というのは、ここ最近では珍しいのではないだろうか。それを考えると、こうしたライト・ノベルス系の本というものがこれから台頭してくるのではないだろうか・・・・・・商業戦略として。
それに輪をかけるのが7月にVol.3が出る雑誌「ファウスト」であろう。こちらは年3回の刊行が正式に決まったようである。これによって、講談社ノベルスは売れない低質なミステリに力を注ぐよりは、より人気のでそうなライト・ノベルス系へとシフトチェンジしつつあるように考えられる。今月文庫かされた笠井潔氏の「ヴァンパイヤー戦争」の表紙に奈須氏のイラストを取り入れたあたりも、一つの商業的戦略であろう。
これは新本格系ミステリの先行きが危ぶまれる出来事といってもいいであろう。早く、強力なミステリ系の新人に登場してもらわねば。
2004年6月15日 講談社いろいろ
昨日、原書房のミステリー・リーグのHPが更新されないと書いて、今日見に行ったら更新されていた。ちょっと遅かったかな。残念! ちなみに次回のミステリー・リーグの新刊はまだ未定のようである。笠井氏の新刊はどこいっちゃんたんだか。
本日の購入本
「空の境界 上下」 奈須きのこ(講談社ノベルス)
「ヴァンパイヤー戦争1 吸血神ヴァーオゥの復活」 笠井潔(講談社文庫)
「ヴァンパイヤー戦争2 月のマジックミラー」 笠井潔(講談社文庫)
「99%の誘拐」 岡島二人(講談社文庫)
どこへ行っても売り切れだった「空の境界」がやっと手に入った。すでに売り切れていた本屋に今日置いてあったので再入荷ということかな? とはいうものの初版で手に入れることができたので満足。ちなみにこの本、“そらのきょうかい”じゃなく“からのきょうかい”だそうな。2001年12月に同人で出た本のノベルズ化。
そして今日は講談社文庫発売の日。購入した本の1つ目は「ヴァンパイヤー戦争」。こちらは笠井氏の復刊本。私が笠井氏に興味を持ち始めたとき、分厚い本で5,000円くらいの値段で、どこかの出版社から全集みたいのが出ていたが手が出せなかった。よって、ようやく手に入れることができた本といえよう。カバーイラストは奈須きのこ氏。
岡島二人氏の代表作がようやく講談社文庫で登場。この本は徳間文庫で持っているので、すでに読んでいるのだが、岡島氏の本をすべて講談社文庫でそろえようと思っているので購入。16年前に書かれたとは思えないハイテクノロジー誘拐劇。これはお薦め。
他には講談社文庫から「カレイドスコープ島」霧舎巧、「悪魔のラビリンス」二階堂黎人が出ていたが、これはノベルスでもっているのでスルー。以上、そんなところ。
2004年6月14日 本日の一冊
今日購入した本はこれ!
「四日間の不思議」 A・A・ミルン(原書房)
原書房の復活したヴィンテージ・ミステリー・シリーズ第2弾は「赤い館の秘密」もしくは「くまのプーさん」でお馴染みのミルンの長編ミステリ。どんなものなのかは読んでみなければわからないが、早めに買わないとまた幻の本と化してしまう確立70%(←適当)。
それはそうと、この本が出るという情報は、とあるHPによって知ることができた。しかし、なんとも言いがたいのは原書房のHPにミステリー・リーグやヴィンテージ・ミステリーのためのコーナーがあるのに、そちらが全然更新されていないというのはどういうことだろう。今だに更新されてないようだが、本が出てからの更新ではせっかくのコーナーも、もったいないのでは。商売っ気ないなぁ。
とにもかくにも、次のヴィンテージ・ミステリ・シリーズは2004年秋の予定だそうだ。刊行予定の作品は「海のオベリスト」C・デイリー・キング、とのこと。
国書刊行会の本で「空のオベリスト」を読んでいるので、これはとても楽しみだ。それならば付け加えて、どこかの出版社で「鉄路のオベリスト」を復刊してくれないだろうか。
2004年6月12日 今日も予定外にいろいろと
今日は創元社の復刊本が出てたので、そちらを購入。その他もろもろ。
「名探偵群像」 シオドー・マシスン(創元推理文庫)
「象牙の塔の殺人」 アイザック・アシモフ(創元推理文庫)
「重力への挑戦」 ハル・クレメント(創元SF文庫)
「ルパンの告白」 モーリス・ルブラン(新潮文庫)
「君の名残を」 浅倉卓弥(宝島社)
復刊フェア1冊目。「名探偵群像」。これは短編集である。それぞれの短編が「名探偵アレクサンダー大王」「名探偵レオナルド・ダ・ヴィンチ」実在の人物を扱ったミステリーとなっているようである。これはなかなか面白そう。興味深い短編集である。
余談であるが、表紙を見たときに、鼻をほじっているように見えたのだが・・・どうでもいい話だね。
復刊フェア2冊目。「象牙の塔の殺人」。SF作家として有名なアシモフ氏は「黒後家蜘蛛の会」「ユニオン倶楽部綺談」など数々のミステリ短編を書いている。また、SF作品であっても「鋼鉄都市」など、ミステリを意識した作品なども存在する。そういったなかで、まだ読んでいなかったアシモフ氏の長編推理小説! これは期待して読みたい。
復刊フェア3冊目。「重力への挑戦」。これはSF作品。よくわからないけどなんとなく買ってみた。たぶん積読になるだろう。いつか読むだろう。・・・たぶん。
この他にも「カシノ殺人事件」ヴァン・ダインなども出ているので、買い逃した作品があれば、この機会にどうぞ。
「ルパンの告白」は短編集である。最近立て続けに「八点鐘」「バーネット探偵社」とルパンものの短編を読んでいるので、これも改定された機会に購入することにした。たしかに字は大きくなっているのだが、訳は変ってないような・・・。でもやっぱりルパンは面白い。
そして今日の目玉は「君の名残を」。浅倉卓弥という作家を皆さんは知っているだろうか。第1回のこのミス大賞受賞者といえば思い出す人が多いのではないだろうか。その著者がはなった第2弾がこの作品である。2段組で約580ページという力作にしあがっている。パッと見たところではミステリーというよりも物語という感じであるが、読んでみて損はないであろう。これはなるべく早めに読んでおきたいと思う。
2004年6月11日 昨日の残りを
今日出た文庫と、昨日買い忘れた本を購入。
「名探偵は千秋楽に謎を解く」 戸松淳矩(創元推理文庫)
「山田風太郎 忍法帖短篇全集3 忍法破倭兵伏」 (ちくま文庫)
「復活の地 Ⅰ」 小川一水(ハヤカワ文庫)
「雨月荘殺人事件」 和久峻三(双葉文庫)
「エトロフ発緊急電」 佐々木譲(双葉文庫)
「夢野久作 迷宮の住人」 鶴見俊輔(双葉文庫)
戸松淳矩氏という作家をご存知であろうか。私は全然知らなかった。最近、創元社で新刊が出ていたので、新進の作家なのかと思っていたら、今回文庫になったこの「名探偵は千秋楽に謎を解く」という作品は、なんと1979年に朝日ソノラマ文庫から刊行されていた本だというのだ。
では、その間ずっと本を書き続けていたのかというと、そういうわけでもなく、詳しい日付はわからないが、しばらくの間沈黙していて、そして2004年に「剣と薔薇の夏」で復活したとのことである。これは、「剣と薔薇の夏」も買っといたほうがいいのかな・・・。
山田氏の忍法帖は3作目。短編なのだから読んでもいいんだけどなぁ・・・やっぱり積読でいいや。
小川一水氏といえば、去年話題になった「第六大陸」。こちらは買ったのだけれど読んでいない。ようするに小川氏の本はまだ一冊も読んでない。では、なぜ買ったのかというと、“Ⅰ”ってついているから、とりあえず買っておいたほうが無難かなぁ・・・なんて・・・
双葉文庫からの3冊は、日本推理作家協会賞受賞作全集の作品(61、62、63)。これは出るのを知らなくて、本屋で手にとって見て、初めて気がついた。この全集はそろえているので、落とさずに買っておかなければ。ちなみに、既読の作品は全て読んでいる(評論は除いて)。「エトロフ発緊急電」(←おもいろいのでお薦め)なんて新潮文庫で持っているのだけど、買ってしまう。やっぱり、全集は最初から最後までそろえるべきである。
私は和久峻三氏の作品はほとんど読んでいないと思うのだが、この「雨月荘殺人事件」は変った構成になっている本でとても面白そうだ。なにしろ、小説というよりも文章がファイル形式になっているという変った本である。これはぜひとも読まなければ。まぁ、受賞作だけあって面白いことは間違いないのだけれども。
2004年6月10日 今日は文庫がぞろぞろと
今日は各社の文庫がそれぞれ発売になっていた。光文社文庫、文春文庫、双葉文庫、ハヤカワ文庫といったところ。その中で購入したものは、
「江戸川乱歩全集第8巻 目羅博士の不思議な犯罪」 (光文社文庫)
「ザ・スタンドⅢ」 スティーブン・キング(文春文庫)
「蹴りたい田中」 田中啓文(ハヤカワ文庫)
あぁ、江戸川乱歩全集がたまっていく。全然読んでいないのに、毎月たまっていく。月に1冊というペースも難しく、だんだんだんだんたまっていく。まぁ、いつかは読むだろう。来月はいよいよ第1巻、短編が満載となっている巻だ。それまでに1冊くらいは読んでおこうかな・・・たぶん。
これもいつ読むんだかシリーズ。「ザ・スタンドⅢ」。しかし、これって文庫版だと何冊になるんだろう? とこの本の裏を見てみると、帯のところに「大作の折り返し点」と・・・全5巻ですか? それとも6巻ですか?? 積読は果てしなく続く。
第130回茶川賞受賞作「蹴りたい田中」(注:読み間違いに注意)。と書かなくても、わかりきったことか。私は著者の本は「銀河帝国の弘法も筆の誤り」(ハヤカワ文庫)で経験済みなので、どのようなものなのかはだいたい予想がつく。本書ではどれくらい、くだらないことをやってくれるのか楽しみである。と言っても、他にこういうことやる人っていないよな。ちなみに本書は短編集であることを付け加えておく。
2004年6月8日 今日はちゃんと
あっ、昨日、日付間違えてた。訂正訂正。
と、いった些細なことは置いておいて本日の購入本はこれ!
「松本恵子探偵小説選」 論創ミステリ叢書7(論創社)
「本格ミステリ04」 本格ミステリ作家クラブ編(講談社ノベルス)
「冷たい校舎の時は止まる 上」 辻村深月(講談社ノベルス)
まずは、買っているけど読んでいないシリーズ。今回は松本恵子氏の特集だ! 翻訳家らしい。よく知らない。
そして待ちに待った講談社ノベルスのラインナップ。
今や毎年恒例となった1年に1度の楽しみ「本格ミステリ04」。これは読むのが楽しみなんだけど・・・執筆陣を見ると、新進の作家が多いような・・・。新しい人達の作品が読めるのはうれしいが、“本格ミステリ作家”の代表ともいうべき人たちの参加が少ないのが気になるところ。ミステリ作家クラブに属している人って、結構大勢いると思うのだが。
そして待ってました、メフィスト賞第31回受賞作がついに出た。「冷たい校舎の時は止まる」。しかも上巻。これは6月、7月、8月と3月に分けての刊行とのこと。どのような内容になっているのか楽しみだ。さっそく読んでみようと思ったが、忘れると困るので、下巻が出る直前くらいに読んだほうがいいかもしれない。
あと、余談であるが辻村氏はメフィスト賞受賞者で3人目の女性作家である。それから辻村氏の“辻”の字はシンニョウの上の点が2つあるようなのだが、探すことができなかったので便宜的に“辻”にさせてもらうことにした。
それともうひとつ。本当は今日、講談社ノベルスからの新刊で奈須きのこ氏の「空の境界 上下」も買う予定であった。最初に行った本屋でなかったので、他の本屋にも行ってみたのだが、どうやら売り切れのようであった。すごい! 人気あるんだなぁと感心してしまった。上下巻で結構な値段するのだが。そういえば、限定版のほうはすぐに予約がいっぱいになったようである。あなどりがたし、奈須きのこ(なんか、やらしい名前だよな・・・・・・)
2004年6月7日 おぅ、なんてこった
今日こそ講談社ノベルスが出る日だ。月曜は月曜なりの予定、日程があるのだが、それを曲げてでも買いに行かねばならない。というわけで、一路本屋へ行ってみたものの・・・・・・ない! な、ない! 本当にない!! 明日だったか(←注:都会に住んでいる人は購入できているはず)。
なんてこった。この月曜日を楽しみにしてたのに。今日の朝のニュースでは運勢が絶好調のはずだったのに・・・・・・。
ここでひとつ。もしまかり間違って、このHPを見てしまい、今日本屋へ行ったものの講談社ノベルスがなかったという、私と同様に地方に住んでいる方がいましたら「ごめんなさい」。本当に申し訳ありません。といっても、こんなことくらいでは許してくれるはずもないでしょう。そこで、わたくし、自ら戒めのためのアイテムを買ってまいりました。それがずばりこれです。
「リアル鬼ごっこ」 山田悠介(幻冬舎文庫)
これでどうか一つ、ご勘弁を。あっ、いえ、確かに山田氏の新刊の「パズル」も売っていたんですが、そちらは急に購入するのにはなんとも・・・・・・。へたれた人間ですいません。
2004年6月5日 今月初の新刊だ!
今月初の新刊だ! って、結局講談社ノベルスは売ってなかった・・・・・・。講談社のHPでは6/5発売となっていたので、都会では出ていたのだろう。“都会”では!! おかしいな、自分が住んでるところって、それほど田舎ではないと思うんだけど・・・・・・。というわけで、講談社ノベルスは月曜まで持ち越し。
それで、今日買った新刊はというと
「深い失速」 戸川昌子(新風社文庫)
本書は1967年に出版された本が復刊されたものである。とはいっても本書までの間に4回復刊されているのだから名作といえるのだろう。それでも前回復刊されたのが、1982年の徳間文庫というのだから、20年以上前のはなしだ。手に入れることができなかった人はこの機会にどうぞ。
と薦めながらも、私自身それほど戸川氏の作品を読んでいるというわけではない。最近では扶桑社の昭和ミステリ秘宝から「火の接吻」という作品が出ていたが、これはかなり面白かった。ゆえに、本書も期待できるものではないだろうか。読むのが楽しみである。
しかし、新風社の本って買うの初めてかも・・・・・・
2004年6月4日 花 金
金曜といえば、花金(←漢字はこれでいいのか?)だ。1週間の疲れを癒すべく、本屋へと足を運び、1週間の垢を落とすべく、大量に本を買い込む。それこそが、男の“花金”だ! のはずが、どうだろう・・・・・・。なんと、今週はまだ新刊を買っていない! というか出ていない!! そんなんでいいのか“花金”!?
こうなれば、明日の講談社ノベルスにかけるしかないだろう。都会では発売しているが、田舎においては来週の月曜日の発売だなんて話は認められない!
というわけで、自分自身の花金を取り戻すべく、今読んでいる本、「闘竜戴天2 時の車輪シリーズ」ロバート・ジョーダン(ハヤカワ文庫FT)、「幻獣遁走曲」倉知淳(創元推理文庫)、「バベルの薫り」野阿梓(早川書房)、「まだ遠い光 家族狩り第五部」天童荒太(新潮文庫)の4冊に加えて、「硝子のハンマー」貴志祐介(角川書店)にも手をつけることにする。これでこそ“Grand U-gnol流 花金”だ。さぁ、今晩も怒涛の平行読みが始まる。
2004年6月3日 いまさらながら・・・・・・
昨日、貫井徳郎氏の「さよならの代わりに」を読了した。この本や、先月読んだ乾くるみ氏の「イニシエーション・ラブ」を読むと、ついミステリの定義について考えたくなってしまう。そう思い、歌野氏の「葉桜」とからめて文章を書こうと思ったのだが、長くなったので「Mystery Note」のページに入れてみた。
いまさらながら「葉桜」について考えてみる
我ながら、つたない文章かつ、話がまとまっていないことを痛感してしまうような内容なのだが、今、出しておかないと永遠のお蔵入りになってしまいそうなので、これを気にUPしてみた。まぁ、読んでいるだけの立場でしかないんだけど、色々と考えてしまうよなぁー。本格ミステリについては。
といった、愚痴めいた発言をしつつ、今日はこれまで。
2004年6月2日 昨日の補足
昨日、まだカッパ・ノベルスの新刊予定が出ないと書いていたら、その後にネット上で見つけてしまった。といわけで、遅ればせながら今月のカッパ・ノベルスの予定を。といっても、今月はミステリー色の強いものは出ないようだ。実際、どのような内容かはわからないのだが、注目作は2作。
「眼球蒐集家」船越百恵、「蒼穹の槍」陰山琢磨
の2作であるが、どちらの著者も知る人はほとんどいないであろう。それもそのはず、これは今年の“KAPPA-ONE 登竜門”による作品であるからだ。というわけで、これらがミステリーなのか、ホラーなのか、伝奇なのかは出てからじゃなければわからない。というわけで、出てからのお楽しみという事で。
すんごい、本格推理小説だったらどうしよう! とか考えつつ。
2004年6月1日 さて、今月の獲物は?
さすがに月の初めという事で新刊はまだ出ていない。先月分は予定通りの購入を完了したので、6月に目を向けていきたいと思う。
今週は終末の土曜にならないと購入したい新刊は出ていなさそうである。今週末の狙いは、まずは講談社ノベルス。「本格ミステリ04」と第31回メフィスト賞受賞作「冷たい校舎の時は止まる(上)」を購入しようと思っている。あと、奈須きのこ氏の「空の境界」も気になるので、現物を見てから考えようと思う。
そして新風舎文庫とかやらから、戸川昌子氏の「深い失速」というのが出るそうだ。これも興味あり。果たして本屋で探せるかどうか(マイナーそうじゃないか?)。
その他来週以降の予定は、講談社文庫や光文社文庫はいつもどおりとして、ハヤカワ文庫の田中啓文氏の「蹴りたい田中」がバカバカしそうで興味をそそられる。また西澤氏の新刊「パズラー」は面白そうな予感がする。そして浅暮氏の創元推理文庫からの「ラストホープ」なんていうのもよさそうではないだろうか。
しかし、まだ今月のカッパ・ノベルスの新刊予定は出てこないのだろうか。最近は良質の本格推理小説を立て続けに出しているので気になるところ。加賀美氏の「監獄島」はまだ?