女王の百年密室
サエバ・ミチルはウォーク・アロン(ロボット)のロイディと共に旅を続けおり、密林で遭難しかけたとき、老人マイカ・ジュクに出会い近くにある街の存在を教わる。
ミチルがたどり着いたその村は、文明から隔絶された高い塀に囲まれた人口数百の街であった。マイカ・ジュクに教えられたとおり、門番に「神に導かれ、女王に会いに来た」と答え、この街の女王に会うことに。
女王は50歳を超えるという年齢よりもずっと若く見える魅力的な女性であった。女王予言により、ミチルの存在を知っていたといい会う前に名前を言い当てていた。女王を含め、住民たちは友好的でミチルに好きなだけいていいという。さらに外から来たのはミチルで二人目で、もう一人も日本人でマノ・キョーヤというものであると・・・・・・
ミチルはマノ・キョーヤの名前を知っていた。
そして、この平和な村で女王の息子である第一王子が殺される。女王の部屋で二人でいるところを王子は殺されていた。そのとき女王はうたた寝をしており、犯人をみていなかったという。また女王の部屋へ入る入り口に立っていたものたちも何も見ていないと。つまり王子は密室で殺されていたことに!
ミチルが驚く間もなく、王子の死体は地下の安置所へと運ばれていく。ここで人々は永遠の時を刻むことに。この村では死という概念がない。死亡した状態、もしくは望むものは、この安置所へと運ばれ冷凍保存されるのだ。未来の技術力にすべてをたくして。
しかしミチルは知っている。現状では冷凍保存は副作用などによるために行われていないことを。そしてこの施設自体が電源などの問題により長くはもたないことを。しかしこの村の人々は死の存在を否定し眠りへとついてゆく。
こうした考えにより村の人々は殺人などというものを気にしない。それを取り締まる法や役人もいない。さらに彼らが人を殺す動機もないのであった。ミチルは真実を知ろうと独自に調査するが答えは何も見つからなかった。
そして彼はマノ・キョーヤに会いに行く。
ミチルが旅に出た理由はマノ・キョーヤに復讐するためであった。ミチルは過去に無差別殺人鬼であったマノ・キョーヤに目の前で恋人を殺され、ミチル自身も片目を失っていた。ミチルはマノ・キョーヤを殺すためにロイディと共に旅にでたのであった。
この村にすっかり落ち着いていたマノ・キョーヤ。彼は自分が殺人鬼であることを一部の人は知っていながらも彼を受け入れてくれるこの街で根をおろしていた。そのときミチルは彼を殺すことはできなかった。
そしてある日、ミチルは光る仮面をかぶり、奇妙な衣装を着けた人物を見る。その者をミチルは追うが逃げられてしまう。リボンだけを残して。彼の存在を聞いても誰も答えてはくれない。まるで見てはいけないかのように。
目にすれば失い、口にすれば果てる
女王が眠りにつく日がやって来た。女王を含め王族は定期的に眠りにつくという。これが彼女の年齢の割に若くみえる理由であった。その日を祝う宴会中にミチルとロイディは光る仮面をかぶる人物に襲われる。そしてその人物を追っていくとカイ・ルシナ医師が・・・・・・。彼が光る仮面をかぶる者の正体だったのか?
その後ミチルは皆が集まっている謁見室に行き、真実を問いただす。しかし誰も答えようとせず、ミチルは何者かに襲われるはめに・・・・・・
気づくとミチルはマノ・キョーヤによって囚われていた。ミチルはマノ・キョーヤに殺される寸前になんとか機転を利かせ身の自由を取り戻し、銃の性能によって彼を殺害することに成功する。
ミチルは眠りにつかんとする女王の元へと向かう。そしえ女王から彼らの神を紹介される。
ミチルは神によりこの村の存在理由、マノ・キョーヤとミチル自身のこと、そして第一王子の殺害のことについて知らされる。
そしてミチルは・・・・・・
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