ブラウン神父の知恵
The Wisdom of Father Brown 1914
「グラス氏の失踪」 (The Absence of Mr. Glass)
身元不明のトッドハンター青年。その婚約者から彼の確かな身元を探り出してほしいということで、青年と家に行ってみると・・・・・・そこではトッドハンター青年が! 最近、彼の家に謎のグラス氏なる人物が出入りしていたという噂があった。部屋の状況をみてブラウン神父が出した答えとは!?
「泥棒天国」 (The Paradise of Thieves)
とある富豪の一家が危険だという忠告に耳をかさず、盗賊が現れるという峠へと旅を進めることに。そして一行の馬車による旅の途中、彼らの前に盗賊団が現れ、そして・・・・・・
「ヒルシュ博士の決闘」 (The Duel of Dr. Hirsch)
ヒルシュ博士に対してスパイの容疑をかける士官のデュボスク。民衆の前で声高に訴えるヂュボスク。そして彼に対し、決闘によって身の潔白を明かすことを決意し、それを民衆に述べるヒルシュ博士。しかし、この出来事には驚くべき裏側が!?
「通路の人影」 (The Man in the Passage)
一人の人気女優が殺害された。そのとき犯人と思われる者の姿を目撃したものがいた! しかも三人も!! しかし、三人がみた人影というのはそれぞれが異なる様相を示していたのである。そのとき、目撃者の一人であるブラウン神父が通路で見たものの姿にこころあたりがあると??
「器械のあやまち」 (The Mistake of the Machine)
ブラウン神父は刑務所の副所長に呼ばれ、自慢話を聞かされる。副所長は脱獄囚の正体を暴き、見事自らの手で捕まえたというのだ。心理測定器(嘘発見器)により、正体を確かめたところ、機械は反応し、副所長は捕まえた男が脱獄囚であることを確信した。この話を聞いたブラウン神父はたちどころに真相を暴き、それ以来そのような機会を一切信じなくなったという。
「シーザーの頭」 (The Head of Cesar)
酒場でブラウン神父は付け鼻の男から身を隠す女と出くわす。彼女の話を聞いてみると、兄が所有する高価な貨幣を盗んで、それを恋人にあげてしまったというのだ。それ以来、奇怪な付け鼻の男に執拗に付け回され、脅迫されているという。奇妙な脅迫劇の行き着く先はいったい・・・・・・
「紫の鬘」 (The Purple Wig)
一人の新聞記者が編集長あてに記事のネタを送る。その内容はエクスムアのエアー家にまつわる呪いについて。エアー家では遺伝により代々奇怪な耳を持つことになるという。新聞記者がそのネタについて調べているとき、おりしも当のエクスムア卿と出会い、一族にまつわる話を聞くことができた。エクスムア卿は紫色の奇妙な鬘を付けて、自分の耳を隠しているという。その場にいたブラウン神父がその呪いについてとある指摘をすることに! そして、その顛末が編集長あてに送られてきたとき、編集長がとった行動とは!?
「ペンドラゴン一族の滅亡」 (The Perishing of the Pendragons)
ブラウン神父とフランボウはセシル青年の案内で小型のヨットで出かけることに。セシル青年が紹介するのは、ここコンウォールの地でアーサー王の子孫とも言われるペンドラゴン一族の土地。そこには塔を有する奇妙な木造の建物がたっており、提督と呼ばれる老人が住んでいた。提督のもとで食事をごちそうになる一行であったが、ブラウン神父はあることに気づき・・・・・・
「銅鑼の神」 (The God of the Gongs)
ブラウン神父とフランボウは散歩中、偶然音楽堂の痕跡を見つけ、そこでブラウン神父があるものを発見する。その後、ホテルを見つけた二人であったが、ホテルの主人と黒人のコックに対して、神父は突如奇妙な発言を始める。人を殺す場合には二人きりのときよりも・・・・・・。ブラウン神父により、とある殺人計画が明るみに出ることに!
「クレイ大佐のサラダ」 (The Salad of Colonel Cray)
朝方、ブラウン神父は銃声を耳にする。気になって、正体を確かめてみようとすると、クレイ大佐という人物と出会うことに。大佐は泥棒が出たので銃を撃ったら、泥棒がくしゃみをしたと言いだす。彼の友人が言うには、クレイは少しおかしくなっていると。クレイ大佐は自分がインドに滞在していたときに、現地の偶像を見たことにより呪いをかけられ、その呪いによって命を狙われているとブラウン神父に話すのだが・・・・・・
「ジョン・ブルノワの珍犯罪」 (The Strange Crime of John Boulnois)
アメリカの日刊紙の記者カフーン・キッドは、記事に論文が掲載されているものの、さほど有名ではないジョン・ブルノワにインタビューの約束を申し込んでいた。しかし、自宅を訪ねたものの本人は出かけていると告げられる。途方にくれたキッド氏であったが、彼はとある事件に巻き込まれることに。それは隣の大きな屋敷に住むサー・クロード・チャンピオンが殺害されるという事件。巷では、チャンピオン氏とブルノワ夫人の間に醜聞が持ち上がっている模様。そうしたなか、ブラウン神父はジョン・ブルノワ氏が犯した珍犯罪を明らかにするのであったが・・・・・・
「ブラウン神父のお伽噺」 (The Fairy Tale of Father Brown)
都市国家ハイリッヒヴァルデンシュタインは、グロッセンマルクのプリンス・オットーの手によって、プロシアの統一支配下におかれることとなった。その後、プリンス・オットーが亡くなった時の不思議な事件をフランボウはブラウン神父に話す。誰も銃を持ち込むことのできないはずの領内でオットーは銃殺されていたのを発見されたというのだ。それを聞いたブラウン神父は「オットー公はみずからくだした命令によって殺されたのです」と語りだす。その意味とは!?
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