とも’S ROOM 2



辛い優しさ

投稿日: 2月12日(月)01時31分47秒

厄介な人を好きになっちゃったなぁ
僕は思わず呟いてしまった
君は皆に優しい
それは君を好きな僕に対しても例外なく同等にだ
だから皆の中で君といるとちょっと辛い
そんな辛そうな僕に何もできず申し訳なさそうにする君
だからそんな君を見ると僕はもっと辛い


誰が為に・・・

投稿日: 2月12日(月)01時29分35秒

君は「頑張れよ!」と僕の肩を叩きながら言った
僕は「ええ・・・」と曖昧に返事をする。
人付き合いが苦手な僕が折角仲良くなれた娘なんだから
今までできなかった青春を満喫しろということだろう
でも本当は今でも、それが叶わぬ恋だと解っていても、君が好きなんだ
そう思いながら僕は君の顔を見詰めた
君はそんな僕の想いを察してかちょっと悲しげな顔をした
僕は君から顔を背けながら「うん、頑張るよ・・・」と強がった


沢山の・・・

投稿日: 2月12日(月)01時27分05秒

君に話したいことが沢山有るのに
話せば話すほど言葉が足りなくなり
もどかしさが募る
欠けた言葉が残滓となり心に鬱積する
苦しい、気持ち悪い、心が窒息しそうだ
でも好きな君に吐露するのはもっと辛い
だから僕は口を抑え屈み込む


運命の時間

投稿日: 2月10日(土)23時01分47秒

祭りの人込みの中
二人は手を繋いだまま俯きながら歩き続ける
こうして会うのが最後だというのに何も話せない
「やっぱり・・・行ってしまうのか?」
僕は俯いたまま彼女に言った
一瞬彼女は立ち止まり僕は彼女の方を振り返る
彼女は尚も無言で俯き続ける
僕は彼女をから目を逸らし海の方を見詰めた
熱海湾に上がる花火が二人を照らし続ける


深き闇の底にて

投稿日: 2月10日(土)22時56分04秒

私の心の奥底に隠していた闇の部分
普段は唯一向に押し殺し隠してきた
誰も知らない私の一部
私自身も忘れようとした嫌な私の一部
でも君に会って思い出してしまった
決して無くすことができないことに気づいた
君の言葉は僕の心を癒してくれる
でも君に出会わなければこの闇も
思い出さず楽に過ごせたのだろうか・・・


・・・−−−・・・

投稿日: 2月10日(土)22時54分42秒

「好き・・・」
小さな声で囁く
君にだけ聞こえるように小さな小さな声で
きょとんと私の方を振り向く君
でも僕は何事も無かったように歩き続ける
君の意地悪な優しさへのちょっとの抵抗


待ち合わせ時間まであと・・・

投稿日: 2月 9日(金)00時31分51秒

朝の冷えた空気が辺りを包む
劇場前の広場にはまだ人が疎ら
待ち合わせの時間までだいぶあるけれど
君が来るんじゃないかと駅の方を見詰める
「早く来ないかなぁ」
今日これからの1日を一緒に過ごせるかと思うと
待っている時間も楽しく感じる
今日はどんなことを話そうか
楽しい1日はまだ始まったばかり・・・


偲ぶ

投稿日: 2月 9日(金)00時27分01秒

君のいなくなったこの部屋
君の存在を示す物はもう何も無い
微かに部屋に残る残り香と
僕の心の中に残る君の笑顔だけ
それも時の移ろいと共に霞んでゆく
君を想い詩を書くことにした
君との思い出が完全に消失するその前に
君を忘れてしまわない為に・・・


「好き」

投稿日: 2月 9日(金)00時22分59秒

君の書く詩が好き
君の書く文が好き
そしてそれらを書く君の心が好き
でも君のことはまだあまり知らない
知りもしないのに好きになっちゃ駄目ですよね
知りもしないのに好きになっちゃ迷惑ですよね
だから僕は君自身を好きにならないようにします
寂しいけど辛いけどそれは好きだから・・・


人の望みの喜び

投稿日: 2月 6日(火)20時19分30秒

始まりは静けさの中に
精霊たちが舞い降りて大地に失われた力を取り戻させる
力を取り戻した世界は胎動を始め人々に新生の時を告げ
スズメの鳴き声と共にガフの部屋の扉が開かれる
世界は力に満ち溢れ人々に歓喜を寄せ
人々は望みと喜びに満ちて日常という脆弱な宴を謳歌する
その宴は終焉を拒絶するかの如く尚も続けられるが
軈て大地は疲弊しその力を失い人々に絶望と孤独を思い出させる
宴は終わり人々は新生の到来を願い闇の中で眠りに就く
そして再び世界は闇に覆われ静かに時を待つ
再び力を取り戻し新生を告げるその時まで・・・