明るい日差しの中
洗ったばかりのシーツが
やさしく風に揺れている
これといって急ぐ用事もなく
ただぼんやり過ごす
こんな時間
暖かな紅茶の香りが
懐かしい記憶を呼び起こす
燃えるような思いがあった
思い出すたび
ツンと目頭を熱くさせる程の
胸の焦がれもあったけれど
過ぎてしまえば
皆同じ
ただの思い出・・・
なのに せつなくて
なのに 哀しくて
柔らかな日差しのなか
満ち足りた心の真ん中に
ポッカリ小さな空洞を
見つけたようで
けれど そのまま忘れましょう
時々 こんな風に
穏やかな午後には
一人 取り出して
思い出しましょう
若かったあの日の熱い思いと
せつない涙を