この本を読め!
-四間飛車定跡書総合ガイド

初心者向け推薦四間飛車入門書

ここでは駒の動かし方を覚えた程度の初級者が四間飛車に勉強するための入門書から良書を推薦します。
どちらかというとかなりの初心者を想定しているので本屋で見てみて簡単すぎるようでしたら対象棋力が違うんだと思って下さい。
その際は第3段階の本から「この本を読め!」本編の書籍に手を伸ばせば丁度良いと思います。



第1段階ー入門書の次に読む本

まず手始めとして以下に2冊を挙げておきます。第2段階と明快に境界を分けるのは無理だったので二つの段階はより連続的に考えてください。


四間飛車で勝とう!—やさしい駒組み、軽快なさばき。 (パーフェクトシリーズ)
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四間飛車で勝とう!
著者:小林健二

第1章 基礎知識
第2章 急戦対策(△5三銀右、△5三銀左、△6五歩早仕掛け、棒銀、山田定跡▲9七角、山田定跡▲7九角)
第3章 持久戦対策(玉頭位取り、左美濃、振り飛車穴熊、居飛車穴熊)
第4章 次の一手・実戦解説(次の一手10問、棋譜5局)

第1章の基礎知識は立ち読みででも読むべき内容。 言葉遣いはけして簡単ではないし、2章以降は定跡を意外とちゃんと書いてあるので 読みこなすには棋力が上がるまでしばらく辛いかもしれないが、 第2段階まで充分参考になる。


将棋基本戦法 振り飛車編 (パーフェクトシリーズ)
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将棋基本戦法 振り飛車編
著者:森下卓

第1章 四間飛車戦法
第2章 三間飛車戦法
第3章 向かい飛車戦法
第4章 中飛車戦法
第5章 実戦解説編
ワンポイント講座(中飛車対▲46金戦法、右四間飛車)

四間飛車だけでなく振り飛車全体を広範に解説している。 他の振り飛車のことも知りたいと思う人にはお薦め。 四間飛車で勝とう!よりも初心者向けを想定しているとは思うが、序盤に偏っていて個人的には今ひとつだと思っている。 内容自体は浅めなのでそんなに苦労はしないと思う。 解説も当然浅いので疑問はたくさん出ると思うがそれは自分で実戦で試して考えると良いだろう。


第2段階ー定跡への入り口

段々将棋に慣れてくると序盤から中盤、終盤のそれぞれを勉強しないといけないことに気付くはず。 それに丁度良い本を3つ挙げる。

四間飛車を指しこなす本〈1〉 (最強将棋塾)
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四間飛車を指しこなす本〈1〉
著者:藤井猛

次の一手形式で急戦対策を一通りと終盤の手筋を勉強できる。 ただの次の一手ではなくて、定跡書を全て次の一手形式に直したもので全ての問題がつながっているため 問題を解いていくと定跡もしっかり勉強できるという優れもの。


アマの将棋ここが悪い〈4〉四間飛車戦法 (次の一手形式)
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アマの将棋ここが悪い〈4〉四間飛車戦法
著者:鈴木大介

上と違い問題が独立していて広範な局面が載っていて、序盤でも定跡から外れたときにどうするかに重点を置いている。 中終盤の問題も多く感覚が磨かれるだろう。 間違いの候補もいくつか有ってどうして駄目なのかをきちんと解説してある。 問題にたまに難しいものも含まれているが解けなくてもめげずに答えを見て記憶して欲しい。


ホントに勝てる四間飛車—先崎式将棋レクチャー&トーク (先崎式将棋レクチャー&トーク)
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ホントに勝てる四間飛車
著者:先崎学

第1章 四間飛車戦法
第2章 三間飛車戦法
第3章 向かい飛車戦法
第4章 中飛車戦法
第5章 実戦解説編
ワンポイント講座(中飛車対▲46金戦法、右四間飛車)

上2冊と違い通常の定跡書と同じ体裁になっている。 感覚というものを最重視した事細かな解説なのでわかりやすいだろう。 他の定跡書で変化がうち切られているような局面から先をどうやって勝ちに持っていくかの様なことも書いているので 一度は読むと良い発見があるだろう。


第3段階ー本格的な勉強の手始め

このあたりぐらいになると大分難しい本も読めるようになってくるだろう。 とは言ってもこの本を読め!で挙げてあるように本は非常にたくさんありどれを読んで良いか解らないと思う。 その上、高段者向けの本もあり、これはさすがにまだはやい。 棋力に丁度良いか少し難しい本を読むのが良いだろう。 以下の本を挙げておく。

四間飛車を指しこなす本〈2〉 (最強将棋塾)
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四間飛車を指しこなす本〈3〉 (最強将棋塾)
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四間飛車を指しこなす本〈2〉
四間飛車を指しこなす本〈3〉
著者:藤井猛

2巻の藤井システム以外と3巻の五筋位取り、玉頭位取り、左美濃が参考になるだろう。 さすがに対居飛車穴熊の藤井システムは難しいだろうから解かなくてもよい。


鷺宮定跡—歴史と最先端
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鷺宮定跡—歴史と最先端
著者:青野照市

対急戦でこの人の本は一度は読むべきと言えば、青野照市九段。 随一の理論派で知られ、鷺宮定跡を開拓した本家だけに歴史的な叙述がわかりやすい。 一手の違い、ちょっとした形の違いで仕掛け方を変える考え方は学んでおくべきだ。 居飛車側からの視点というのも一度は学んでおくとさらに奥行きが増すだろう。


杉本流四間飛車の定跡—居飛車の右四間飛車・先手4五歩早仕掛けを粉砕 (将棋必勝シリーズ)
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杉本流四間飛車の定跡
著者:杉本昌隆

早仕掛けと右四間に絞った本。 どちらも最初は苦労する戦型だと思うので悩んだら読むと良いだろう。


四間飛車で居飛車穴熊退治 (将棋必勝シリーズ)
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四間飛車で居飛車穴熊退治
著者:鈴木大介

難敵居飛車穴熊の破り方をマスターするのにもってこいの本。 なかなか勝てなくて悩んだら読むのをお薦めします。 先手番では浮き飛車で軽快に、後手番では銀冠から豪快に。


明快 四間飛車戦法—急戦・持久戦もらくらくさばける (将棋必勝シリーズ)
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明快四間飛車戦法
著者:鈴木大介

第2段階と第3段階の間と思う。 凄く良いというわけでもないので立ち読みして良いと思ったらどうぞ。


藤井システム—升田幸三賞受賞戦法 (MYCOM将棋文庫)
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藤井システム
著者:藤井猛

対左美濃の藤井システムを解説してある。 綿密な手順で勝勢まで持っていくのはかなり面白い。 そのあまりの威力にプロ間ではこの本の局面はもう現れないが、とがめ方を覚えるために必ず一度は読むべき本である。



更に勉強するために

第3段階の本までたどり着けたなら後は自分で立ち読みすれば良いかどうか解るはずです。 その際、「この本を読め!」本編が参考になるでしょう。 「この本を読め!」本編はreadmeで書いたように有段者向けなのでまだ少し程度が高いかもしれません。 それでも頑張って読めば実力が付くとは思います。 迷ったら掲示板で質問してみてください。

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