NATABOC EXAM: ATCへの道

Written 2004年4月

僕は、2001年の6月にNATABOCのテストを受けた。会場は、遠く離れた Michigan State Universityのキャンパス(第3希望)。バッファローから車で5時間半(カナダを横切って)。ちょっと遠かったが、車で行ける距離だっただけでもましなのかもしれない。そんな長旅だったが、残念なことに合格はしなかった。Writtenのテストで合格点を7点下回ってた。

そして8月にもう一度受け直した。場所は、DCから南に1時間半のRichmond(州都)近郊の高校。Writtenの受け直しだけだったこともあって不安もなく、落ち着いて受けることができた。努力のかいもあって、1週間後の月曜日にNATABOCから合格の通知と認定書が送られてきた。
ここでは、もちろんテストの内容を書くつもりではない(承知のようにこれはNATAの規則である)。ここでは僕自身がどうやってテストに向けて勉強と準備したか。それとテスト勉強にあたってのアドバイスををまとめて見ようかと思う。

僕がテストに向けて、各パートをこのように勉強し、準備した。

Written

上に書いた通り、このパートの成績のために一発合格ができなかった。実際にテストを受けた後の感触は、「どうかな〜」って感じだったが、「落ちるんだったらこのパートかな」とも思っていた。

このパートの勉強は、とにかく情報をつめようと勤めた。したことは、McGraw-Hill出版の出しているPrinciple of Athletic Training (10th Ed. D. Arnhime, W. Prentice) を隅々まで読み切ったこと。そして、自分の知識が少ないと思った章と重要だと思った章に関しては、ノートを作った。

思った以上に時間がかかったのはノートづくり。結局、幾つかの章のノートがまとめられずテストに望んだ。このまとめられなかった章が実質上テスト問題で苦労した部分となった。

1回目の受けた後に一つやったことがある。それは、試験に出てきた問題を少しでも多く思い出してノートに書き込んだ。これは、噂で聞いたところ、次回のテストの内容はそれ程変わらないとのことだった。この「バックアッププラン」は、受かればゴミ箱、落ちれば使う。そんな思いで一緒の時に受けた友達(彼は、バッファローから2時間のNYの会場だった)と二人で思い出しながら書き込んだ。2人ともWrittenを落としたのもあって、お互いに何を勉強し直すべきかを この作戦によってしることが多くできた。

2回目は、1回目の教訓もあって、じっくりと時間をかけることを心掛けた。しかし、2ヶ月間に渡って勉強してたこともあって、少し疲れてた部分もあった。そこで、使ったのはテスト勉強の一貫としてプログラムディレクターが作ってくれた章ごとのクイズと友達から借りた問題集を使った。

ここで一つ注意したいのが、あまり問題集に執着してはいけないこと。テストを受ける前に「問題集にでるような問題なんて全くでない」と聞いてた。実際に、テストの受けて思ったことは「ようこんな問題考えるわ〜...」。 僕が問題集を使ったのはあくまで2回目の試験に望むため。力試しに使ったことは使った。でももう一つしたことがある。質問の選択肢(答え)の中に知らない内容があればそれを調べたり、他に出てもおかしくない問題を自分で考えたりした。

Principle of Athletic Trainingの他に使ったテキストは、

  • Sports Injury Management
  • Athletic Injury Assessment (Mosby, 2nd Ed. J. Booher, G Thibodeau)
  • Physical Examination of the Spine and Extremities (S. Hoppenfeld)
  • Orthopedic Physical Assessment (Saunders, 3rd Ed. Magee)
  • Therapeutic Exercise (McGraw-Hill, 3rd Ed. W. Prentice)
  • Therapeutic Modalities (McGraw-Hill, 4th Ed. W. Prentice)

覚えないといけないことはたくさんある。でも、覚えなければテストには合格しない。そんなジレンマと戦うことも乗り越えないといけない壁。一朝一夕で覚えられるものでもない。地道な努力あるのみである。

Written Simulation

このパートは、判断力と怪我の認知と評価力が試されるところ。Writtenの知識を有効に使うことが大切である。

準備としてしたことは、数多くのシュミレーションをこなすことを心掛けた。その一番の教材は、Cramer社が出しているコンピューターでできるSim-Master。ここにあった10のシュミレーションを何回もこなした。その他にF.A. Davis出版が出しているNata Board of Certification Inc. Entry-Level Athletic Trainer Certification Examination (3rd Ed. D. Kleiner) にあるシュミレーションを少し使った程度だった。

実際にテストを受けて思ったことは、Sim-masterでの訓練が凄く助かった。どの様な形でテスト形式が行われているのかをしることができた。それと、状況によっての答えの選び方と答え方をしることができたと思う。

後は、プログラムディレクターやヘッドやアシスタントトレーナーの助言を守ったこと。「できるだけ(多くなく、少なくなく)答えること」「患者(選手)を殺さないこと」「もし、マイナスな答えを出してしまっても、焦らず落ち着くこと」「もし、何かの拍子で次の問題に行けとなった場合でも、他の問題をきちんと答えれば大丈夫だから」といろいろと言われた。

試験後に友達と話してお互いの答えを比較しあったが、実際にどちらの答えが正解なのかは判断できなかった。お互いに、良い成績で通ったが、何が良くて何が悪かったのは分からない。言えることは、自信をもって答えることが大切だと思う。

Practical Exam

実技試験。今まで練習した技術のお披露目する場である。
このパートに向けてやったことは、友達とトレーニングルームで数々のテーピング、怪我の評価、モダリティー、リハビリの技術の練習。じっくりと時間をかけて練習をした。怪我の評価を勉強するにあたって役立ったのは、この授業を受けてた時に作ったカード。友達と共にカードを1枚ごとめくって、それに書いてあるテストや触診などの項目をその場でやって行った。

他に役立ったのは、ナイアガラ大でインターンをしてた時に、BrandtとPaulaが時間がある時に訓練してくれたこと。あとは、プログラムディレクターがしてくれたMock Practical(練習の試験)。これは、実際のテストと同じ形式(試験官、テーブル等の設置、テストの流れなど)で行なわれた。そのため、実際にテストを受けた時は雰囲気や設置などが目新しいこともなかったので、ある意味緊張しなかったと思う。それと、この練習試験のほうがはっきり言って数倍難しかったし、僕がテストを受けた時は一緒にその連取試験を受けに来た2人(1人はCanisius College出身、1人はプログラムディレクターの前の学校の生徒)が同室で僕のテストを見ていた。そんなこともあって、めちゃめちゃ緊張したし、「あほなことせんかったかな〜...」という不安もあった(実際は、みんな間違った問題が一緒だったりした)。

テストを受けた後の感想は、「めちゃめちゃ簡単やんけ〜!」と思った。一瞬と惑うような問題もあったが、落ち着いて考えたらそれ程難しくなかった。あと、運が良かったのもあると思う。

Practicalは、writtenの試験の最中に行われる。順々に呼ばれ、テスト会場に連れていかれる。この順番は、再試の人が優先的に行われ、その後はアルファベット順。僕は、「Shiratori」なのでリストの最後だった。テストを受けた時には、もうほとんど誰もいなかった。4時間も与えられるwrittenの試験は3時間で終え、45分経ってた。部屋には僕ともうひとりだけしかいなかった。そして、試験官(テストモデル)が"How do you say your name?"を刺され、名前を言ったら"You're up, it's you!"と試験会場まで連れていかれた。その人は、めちゃめちゃいい人で「待ちくたびれただろう。みんな楽しくやろうと思ってるから、落ち着いていけよ。」とエールまで送ってくれた。

ちょっとしたミスもしたけど、全般的に感触的には良かった。それもあって、成績はめちゃめちゃよかった(友達2人は、合格ラインぎりぎりやった)。
なかなか落ち着いてできることではないと思う。でも、練習を重ねれば絶対に落ち着いてできると思うので、時間を少しでも費やすことがポイントだと思う。

最後に

このテストはアスレチックトレーニング学生としての総決算。実習から教室での勉強をすべてを活かすことが合格への近道だと思う。一人で勉強することは難しいと思う。だから、周りにいる友達、プログラムディレクター、とスタッフのATの協力を絶対にもらうことも大切だ。アスレチックトレーナーだったら、学生の時の苦労をしっているからテストに合格してもらいたいと言う気持ちはある。だから、快く協力してくれるはずです。
テストを受けるみなさん。Good Luck!頑張って下さい!