NPO法人
沖縄戦記録フィルム1フィート運動の会

 

 



NPO法人沖縄戦記録フィルム1フィート運動の会は、
2013年3月15日に解散いたしました。
30年間、ご支援ありがとうございました。






解散宣言


私たちは、1983年12月8日に「子どもたちにフィルムを通して沖縄戦を伝える会」(通称・沖縄戦記録フィルム1フィート運動の会)を設立した。その目的は、アメリカ国立公文書館などに所蔵されている沖縄戦の記録フィルムを一人1フィート当て購入し、映像を通して「戦争を知らない子どもたち」に沖縄戦の実相を伝え、平和を希求する運動を啓発することにあった。
私たちは、この運動を老若男女、思想信条を問わず、幅広い市民運動として展開するため、沖縄戦の体験者である仲宗根政善、池宮城秀意、豊平良顕氏をはじめ、牧港篤三、大田昌秀、宮里悦、福地曠昭、安仁屋政昭、新崎盛暉、宮城悦二郎、石原昌家、外間政彰の各氏を発起人に運動をスタートさせた。

その結果、多くの市民からこの30年間に寄せられた浄財は約八千九百万円にもなり、購入したフィルムは11万フィートにもなった。しかし、購入したフィルムには音声がなく、上映時に戦場の状況説明に弁士(説明者)を立てねばならず、不便をきたしたため日本語版の映画製作を決意、フィルムをもとに「沖縄戦 未来への証言」「ドキュメント沖縄戦」を制作、さらに映像と沖縄戦体験者の証言でつづった「沖縄戦の証言」「軍隊がいた島〜慶良間の証言〜」を制作して、全県各地で上映活動を行った。また、多くの人に見てもらうため映画のDVD化を進め県内はもとより全国に沖縄戦の実相を伝えた。

さらに、各マス・メディアの制作するドキュメンタリー番組に積極的に映像を提供し、多くの人たちに観てもらった。私たちのこのような活動により、沖縄戦を追体験した人は、数えきれない人数に達しました。なかでも特筆すべき活動の一つとして日本語版の映像を英語版に翻訳して、第二次世界大戦で最も過酷、悲惨だったといわれる沖縄戦の実相を全世界に知らしめたことであろう。この映像は、国連をはじめ、北米、中南米、東南アジア、ヨーロッパなど世界各地にある沖縄県人会はもとよりベトナム、インド、ロシアなど各国の平和団体などにも届けられた。 私たちの運動は、フィルム運動にとどまらず、平和講座や語り部など戦争証言活動、戦争遺跡の保存のための壕の調査、遺骨・遺品の収集、慰霊の日の存続、教科書問題、PKO反対運動など幅広い平和運動に係わり、多くの県民と共に沖縄戦の歴史的教訓を共有することができた。 もとより、「人間が人間でなくなる」戦争の悲惨さ、愚かさを語り継ぎ、二度と再び戦争を繰り返さないための平和運動は永続的に続けられなければならない。私たちの1フィート運動はその基盤を築いたともいえる。

しかし、運営委員の高齢化、購入フィルムの保管、活用、事務局の維持、運動経費の捻出など、県民の浄財に依存した組織の維持、運営は困難な状況に来ている。幸い私たちの1フィート運動や県公文書館のフィルム収集事業、NHKの独自の収集などで、沖縄戦記録フィルムの90%が収集され、その保存、活用態勢も整備されてきている。 そこで私たちは、市民運動としての1フィート運動の歴史的使命は終ったと判断し、新たな平和運動を若い世代に委ねることにして、ここに運動の終息を決意し、本会を解散することにした。

ここに、この30年間私たちの運動を支えて下さった多くの市民・県民の皆さんに改めて感謝とお礼の意を表し、若い人たちに平和運動の継承を期待して、1フィート運動の会の解散を宣言する。

   2013年3月15日
                 沖縄戦記録フィルム1フィート運動の会



1フィートロゴ











 



 











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