セント・ニコラスの、ダイヤモンドの靴
 「占星術殺人事件」の直後、御手洗と石岡のもとを高沢秀子という老婦人が訪れる。最初はひやかしの客かと思われたが、秀子の知人・折野郁恵の話を聞いた御手洗は「これは大事件ですよ」と断言する。教会への礼拝中、雨が降り出すや郁恵は顔面蒼白となり、その場に倒れ伏したというのだ。その奇妙な行動の意味とは?ロマノフ王朝から明治政府に贈られた“ダイヤモンドの靴”を巡り起きた事件を御手洗の推理が解き明かす。
〜神田教会〜P47(角川文庫)  2007/01/04
《原文》『セント・ニコラスの、ダイヤモンドの靴』より引用

「だから今日はね、神田の猿楽町の、神田教会っていうところでね、バザーがあったのよね。第四木曜日の次の土曜日でしょ、あれ何?なんだっけ、十一月の第四木曜日」


神田教会
東京駅から、バイクを駆って神田教会に向かいました。
イメージでは神田橋の交差点を越えてすぐだったので、
ついついその辺りを意味なくグルグル回ってました。
目に留まった喫茶店で聞いてみると、まだずっと先らしい。
靖国通りまで出て、神保町の交差点を右折します。
その辺りを探しても見つからず、地元に詳しいであろう酒屋で訊いてみたら、
実は目と鼻の先だったのには、我ながら苦笑いが出ました。
しかし、こういう事は探し物をする上ではありがちです。

神田カトリック教会は思っていたより大きくて、いい雰囲気が漂っていました。
花壇はどこかな〜と覗いてみるもよくわからず。
この日はお正月期間ということで、門は閉まってました。
宗教系の建物は、小説の舞台としてだけではなく、建築物としても楽しめます。
いつか門の奥へと入ってみたいです。
〜後楽園〜P200(角川文庫)  
《原文》『セント・ニコラスの、ダイヤモンドの靴』より引用

「ねえ御手洗さん、この先、遊園地あるんでしょう?」
「あるよ、後楽園」
 御手洗は言った。
「ジェットコースターとか、お化け屋敷があるよ」
 私が言った。
「ふうん」
「行ったことあるでしょ?」
「ううん」
 少女は首を横に振った。
「ないの!?」
「ない」
「そうか、じゃ今度、クリスマス・プレゼントに連れていってあげようか」

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