火星周回軌道(タルシス高地上空)

Orbiting Mars ; Above Tharsis Highglands



*** It's still not PANORAMA! ***

Background
 高度約8,000キロの周回軌道から眺めた「青い火星」です。カメラは南東方向を向いており、宇宙船はアマゾネス海を通過し、タルシス高地上空を飛行しています。タルシス高地は火星の平均高度から4キロほど高い地域で、この画像の時代でも植生限界の上にあり、かつての赤い火星の面影を色濃く残しています。画面中段には3つの盾状火山・・・北=左からアスクレウス山、パボニス山、アルシア山。いわゆる「タルシス三山」)が見えます。標高はそれぞれ約18225m、14058m、17761mに達する巨大な火山で、山麓まで雪に覆われています。ここでいう「標高」とは地球でいう「」ジオイド(海面に相当する等ポテンシャル面)」にあたる「アレソイド」をゼロmとした高度です。この画像では、海水面は-3000m程度なので、海抜だと皆20000m近い高度になります。
 「タルシス高地」は、本来Tharsis Monsと表記されますが、せっかくテラフォーミングしたので、より一般的な「Highlands」と書くことにしました。
 画面中央の地平線近くには、マリネリス海(マリネリス峡谷が水没してできた架空の海)が見え、そこから手前(西)に向かって「ノクティス・ラビリンサス(夜の迷宮)」と呼ばれる複雑な峡谷群がのびています。これらは、地下の凍土が何らかの原因で一挙に融けたためにできた崩壊地形と考えられています。

Production Note
 火星および宇宙船のモデルは「オリンポス上空」の流用で、火星地表の画像、高度マップ(グレースケール)とも、前回同様
JHT'sPlanetary Pixcel Emporiumからダウンロードしたものです。  「オリンポス上空」と同様、オリンポスの起伏を斜めから見下ろしたときの感じと、タルシス高地のスカイラインの形をより正確に再現するために、標高1キロごとに1層の球体を使用しています。
 宇宙船、火星、光源の配置は「オリンポス上空」と同じで、火星モデルのみ回転して表示地域を変更しています。

2003/01/13 公開


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