ラオスフィールドノート

ラオスの山野をデジカメ画像で綴る
ラオスの昆虫と自然誌

ページ紹介

 ラオスは昆虫の宝庫と言えます。身近なトンボや蝶などは言うまでもなく、さまざまな昆虫を見ることができます。 そのラオスの昆虫の生態と昆虫を取り巻く環境を紹介してラオス昆虫自然誌を綴ります。

 昆虫は全生物の6割以上といわれています。
 けれど昆虫というだけで、拒絶を示す人々がいることはとても残念なことです。 確かに蚊やハエや蚤といった衛生昆虫は、人間に害を及ぼします。しかし、それらは昆虫の中でもごく一部です。
 昆虫は多種、多様、多彩です。

 すべての生物、ウィルスから細菌、昆虫、動物、植物に至るまで、それらは互いに影響し合い共在しています。 我々はそれらの存在なしで生存できないと言っても、過言ではないでしょう。
 また生物は、害を及ぼす生物との関わりにおいて、進化してきたとも言われています。

 だがLAOは只ただ、自然や昆虫への好奇心があるだけで、昆虫は勿論、動植物の専門的知識もかなり貧弱です。
 ネット上から多くの見識を得て、勉強していきたいと思ってます
 また、東南アジア、インドシナ中央部 にはこんな昆虫、生物がいて、植物があることを、知ってもらう為に種名など分らなくても、分らないままに載せています。
 科、属、種名などは可能な限り調べたつもりですが、不十分な点もあります。 昆虫名や植物名など間違いも多いかも知れません、お気づきの点がありましたら、LAO までご指摘いただければ幸いです。

 ラオスの昆虫の生態と、その昆虫を取り巻く環境のほんの一部ですが、ラオスの昆虫の多彩な姿を見ください。
 「目に付いたものはとにかくデジカメに記録!」でいきます。

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9月号

Batocera lineolata  「ラオス6月、7月と雨が少ないような」と書きましたが、やっぱり今年の雨量は少ないです。 とんでもなく、つまり記録的な少雨のようです。9月に入っても日中ほとんど晴れています。 三、四日に一度くらい日中短時間の雷雨がある程度です。 例年だとぬかるんで歩けない道も水溜りが小さい分、埃がたつほどです。 雨が極端に少ないせいで湿度は低いのですが、晴れているので気温が高めです。
 森も例年だと水溜りばかりで入っていけない場所にも、今年は入って行けてしまいます。 森の中、水溜りが少ないということで、ヤブ蚊がほとんどいません。観察には非常に楽なのですが、この少雨植物、昆虫にどんな影響を与えることやら。

  Batocera lineolata 撮影 2009年8月 北関東

ハナムグリ

9月15日

 巻頭にも書きましたが、ラオス今年は本当に雨が少ない。このからから天気で昆虫たちはどうしているかのレポート。
 ご近所によく観察しているというか、ちょくちょく枯枝などを取ってムシを探す立枯樹があります。 その立枯樹、樹皮下を虫たちに食われぼろぼろになってます。その皮を少しづつ落としてムシを探してみました。  蛹室

 立枯樹の皮、今年のカラカラ天気で、まるで、乾季に剥いでいるみたいに埃がたちます。 たぶん例年でしたら、とっくに連日の雨で洗い落とされていたかもしれません。 そんな乾ききった芥の中にも蠢く虫がいるではありませんか。約1cmの芋虫形の幼虫、小さなゴミムシ類、更には大きなムカデまでいました。 極めつけは、長さ約4cmのころころと太く白っぽい幼虫。カブトムシの幼虫と思われます。 こんなものがいるとは想定外で、おおきな容器を取りに部屋に戻る始末でした。 わずかに顔が見える
 これらの幼虫は、いつでも適度な湿り気のある所でないと、生きてゆけないのではないかと考えてしまいますが、何か少し違うようです。 極端から極端へと変化する変動幅が広い地域に生息する昆虫は、今年のような少雨でも十分耐えられるようです。

 樹皮を落しながら、1,5cmくらいの蛹室もいくつか見つけた。一つだけが幹に接着していて、しかも主が出た後はありません。 その蛹室すでに羽脱後であったり、何者かに寄生されていたりで、中に生きた成虫が入っていることは稀です。 期待せず幹からはがし、よく見ると中の成虫が脱出のために楕円形の先をわずかに壊してます。羽脱直前のようです。  ハナムグリ
 黒色と金色のコントラストが鮮やかなハナムグリが出てきました。このハナムグリは以前ヤシの幹喰いということで飼育しました。 ヤシと広葉樹じゃかなり違う、ホストはかなり広いのかもしれない。
 更に1cmほどの芋虫はこのハナムグリの幼虫の可能性があり、親ムシは複数かも知れない。

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