名古屋大学化学・生物工学科 分子化学工学コース2年後期

コンピュータ利用学

講 師: 小林敬幸 (名古屋大学工学研究科 化学システム工学専攻)
      横山克己 ((株)PreFEED)
連絡先: 工学部1号館503号室 (オフィスアワー:毎週水曜日午後)
       Phone 052-789-2733   e-mail kobayashi.noriyukiアットマークmaterial.nagoya-u.ac.jp

※試験までにフリーメールアドレスを取得し、使えるようにしておいて下さい※
※Equatran-Gのソフト(体験版)はオメガシミュレーションHPよりダウンロードできます

特別履修の学生は必ず毎週演習を提出してください。



 本授業の達成目標
   1.コンピュータ利用の機能と限界について理解する。
   2.数値シミュレーションするための離散化などの基本的考え方を理解する。
   3.自然現象をモデリングし、数式で表現する。
 本授業を通して,化学工学に関わる現象などを系統的に把握し,問題解決に応用する能力を身につける能力を養います.

授 業 内 容

1週 化学工学数値計算序論
 目的と実例、数値計算基礎の復習プログラミング演習
 演習1 (エクセルを用いる表計算の基礎)

2週 非線形方程式の解法(Newton−Raphson法)
 演習2 (エクセルを用いるNewton-Raphson法による非線形方程式の解法)

3週 行列計算と連立一次方程式の解法 講義と演習
 第3回演習 (手計算,エクセルを用いる行列計算,
 ガウス−ジョルダン法・LU分解法による連立一次方程式の解法)
 このエクセルファイルをダウンロードし演習して下さい。

4週 数値積分法 講義と演習
第4回演習(台形公式とシンプソン公式による数値計算値と定積分値の比較)

5週 常微分方程式の解法
 第5回演習 (オイラー法とルンゲ・クッタ法を用いて、サンプルファイル中の微分方程式の解を求めなさい.
 ただし,h(刻み幅)=0.1としなさい.さらに,それらの値を厳密解と比較しなさい)
 エクセルを用いた微分方程式の求解手順の解説   (サンプルファイルダウンロードはここをクリック)

6,7週 VBAを用いた数値計算プログラミング(常微分方程式)
 VBA(ビジュアルベーシックアプリケーション)を用いるプログラミングの始め方
 VBAを用いた「オイラー法」プログラム(ダウンロードはここをクリック)
 VBAを用いた「オイラー法」プログラムの解説
 第6回演習 (VBAを用いた「オイラー法」,「ルンゲークッタ法」による微分方程式の求解
 第7回演習 (VBAを用いた「ルンゲ−クッタ法」による微分方程式の求解

8週 2階微分方程式の表計算とVBA数値解法(ばねの振動シミュレーション)
 2階微分方程式の取り扱い方・・・連立1階微分方程式に変換しよう
 VBAによる連立1階微分方程式の解き方
 第8回演習(VBAと表計算を用いた2階微分方程式の解と比較)

9週 偏微分方程式(2次元定常熱伝導方程式)の数値的解法
 講義(非定常熱伝導方程式・離散化、初期条件、境界条件)
 第9週演習(エクセルによる計算、グラフ可視化)

宿題ソルバー(EQUATRAN-G)を用いた数値計算の予習
           ソルバーの機能と基本操作についてはこちらをクリックし,各自学習すること
           ソルバー(EQUATRAN-G)を用いる2回微分方程式の求解(問題はこちらをクリック)

10週 総合演習


11週 ソルバーを用いた数値計算1(統計計算)
 第11回講義資料(数値計算ソフトとEQUATRAN-G) 
 第11回演習(統計計算)

12週 ソルバーを用いた数値計算2(静的現象のシミュレーション)
 第12回講義資料(数式モデルによる設計・解析)
 第12回演習(物質収支計算)

13週 ソルバーを用いた数値計算3(動的現象のシミュレーション)
 第13回講義資料(ダイナミックシミュレーション)
 第13回演習(ダムの貯水と放水)

14週 ソルバーを用いた数値計算4(モデリングとシミュレーション)                                                                     .
 第14回講義資料(モデリング)
 第14回演習(現象のモデリング ・ EQUATRAN-Gを用いたシミュレーション)
 

15週 期末試験 (1/23)



★★ 注意事項 ★★ 

メールについて
 実技試験の結果は、メールで提出していただきます。
 各自のメールが使えなくなる場合に備えて、各自でフリーメールの
 アドレスを必ず!取得しておいてください。
 取得先の例を次に示します。
 
ヤフージャパン グーグル エキサイト  goo(グー)  MSN Hotmail(マイクロソフトアカウント)

Equatran-Gの文法はここをクリックして調べてください。  
            
演習の提出について
 演習は原則的にメールで提出して頂きます。

アドレスと提出方法は次の通りです。
 ■アドレス:[email protected](学籍番号末尾が奇数)
        [email protected](学籍番号末尾が偶数)
 ■件名:“件名”には「学籍番号(半角文字で!!)」・「氏名」・
  「課題番号(番号は半角文字で!!)」を必ず書いてください。
  (例)「08011234 小林敬幸 演習4」

講義内容に関する質問等について(オフィスアワー)
 原則的に水曜日13:00−17:00はオフィスアワーとして、随時質問を受けます。
 質問等がある方は、居室まで来てください。
 その他の時間を希望される方は、事前にメール等でお問い合わせ下さい。


教育目標
 化学工学的プロセスの理解を深めるためのツールとしてコンピュータを利用する能力を身に着けるとともに、プロセスの最適化や未知の事象の予知等を行うための能力と技法を養成する。具体的には、汎用ソフトによる基本的なコンピュータ利用技法を習得するとともに、汎用モデリングツールを活用して物質収支、エネルギー収支、物性とプロセスモデリングの考え方を学習する。

講義の評価方法と基準
 期末試験60%,演習・課題レポート40%で成績を評価し,60点以上を合格とします.

教科書・参考書
 教科書: 趙 華安 「Excelによる数値計算法」(共立出版)
 参考書: 守口繁一,伊理正夫,武市正人「Cによる算法通論」(東京大学出版)