ピーピー編 Phiphi Site

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竹島と蚊島の位置関係の誤記訂正!

ピーピー・レ島

ピーピー群島は主な島はピーピー・ドン島とピーピー・レ島とから構成される。ピーピー・レは無人島。
とは言っても、燕の巣で有名な洞窟もある観光の名所で、昼間はマヤ湾などに多くの観光客が泳ぎに来ている。ピーピー島は2回目だが、この間にデカプリオなる役者が主演のB級映画が封切られた。この世のものとは見えない美しさをもつ無人島で、椰子の木は自生していないのだが、演出効果のために椰子を移植したそうだ。国立公園なので撮影後全て引き抜かれた。
ピーピー・ドンは、以前も人通りが多くてニホンの海水浴場と見間違えるようだったが、今では港のトンサイ湾には、7−11まで出来ていた。デカプリオ効果か、7−11がある島が秘島なわけがない。また1つパラダイスが潰れてしまい、幻滅した。
そこで少しでも静けさを求めて、北の端のトーング岬に宿を取った..。何と小舟で揺れること40分。 海の色はエメラルドグリーン。

ピーピー・ドン島 トーング岬

トーング岬にはシージプシーと呼ばれる人たちの村がある。呆れるほど快晴の日が暮れた黄昏時、観光客はホテルやバンガローに引き上げて行くが、入れ代わって現地の人たちが夕涼みにやって来た。彼女らの娘の幼女たちが夕焼けをバックに遊び始めた。三島由紀夫の最後の作品「豊穰の海」第3部「暁の寺」の情景が目の前に現出した。

暁の寺は、ワット・アルンといいながらクルンテープ市街から東南アジア最大の河川、チャオプラヤ河を挟んで西にあり黄昏の寺である。仏教哲学、唯識論をバックボーンをもつ、この寺を題名にした「暁の寺」は三島の最高傑作である。読者の代理人である本多繁邦が、親友の松枝清顕、生まれ変わりの飯沼勲、ふたりの純粋で激烈な圧倒的に美しい生きざまと死にざまを目のあたりにしたというのが第1部「春の雪」第2部「奔馬」の粗筋であろう。為す術もなく47歳を迎えた本多は、若さや情熱が過去のものとなり、極彩色の自然と肌を焼く強い陽光に溢れ、きらびやかな寺院が林立する、まるで時間さえ緩やかに流れ、それが人の心をも心地よい倦怠へと誘うかのような神秘の国に国際私法の仕事でやって来た。現地の狡猾な日本人とワット・アルンを臨むオリエンテンHの一室で会う、けだるい黄昏の情景が印象的である。
運命を換えることも出来ず無力だった自らの人生に疲れ果てた、一人のくたびれた壮年男、それが本多である。「自分は日本人の生まれ変わりだ」と主張するチャクリー朝の幼い姫の噂が飛び込んでくる。それこそが、清顕の第三の転生、タイの王女ジン・ジャンその人であった。

舞いということで、「豊穰の海」第4部「天人五衰」も彷彿とさせる。しかし、「暁の寺」なのは、ニホン人の娘だという幼女が一人でやって来たのである。周りの人たちに聞くと近くのダイパーショップの娘で父親はタイ人、母親はニホン人だそうだ。2人ともやたらに黒いと強調していた。母親のTシャツを羽織ってきたようだ。「おとしは?」と訊ねると「3つ」だそうだ。奇しくも、「暁の寺」の情景がトーング岬に現出し、まさに至福の黄昏であった。

一転してその翌日。浜辺はまたピーカンの快晴。
トーング岬沖に2つの島が浮かぶ。左が蚊島(コ・ユング)、右は竹島(コ・マイパイ)。タイ領竹島には鮮人の侵略軍は駐屯していない。デカプリオの「ビーチ」のロケ地でもある。

プーケット

プーケットには10回くらい通っているが、ムアン・プーケットに泊まったことが1回あるのを除くと、あとはいつもパトンということにしている。とにかく何でも揃うという利便性を考えるとこうなってしまう。本当はコタあたりの静けさの方が好ましいのだが、ちょっと外出するのが億劫になってしまう。ということで変わり映えのしない写真だが浜辺の風景。トップレスのファラングが隣に来た。

プーケット航空(9R)

プーケットから入ったピーピー島プーケットまではTGが満席のため、安いプーケット航空。全日空の払い下げのB737−200。小さなバンでタラップまで向かう。これもパキスタン航空やエジプト航空の国内線で経験済みだが心許ない。機体も古くて少し怖いが、ガラ空き状態でそれもほとんどがニホン人。快適なフライトだったし、次回もプーケット航空と考えた矢先、これより新しい台湾の中華航空のB747の事故が起きた。原因については未だ判明していないが、機体の老化によるようだし。
機内で出されたケーキの箱が洒落ている。

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