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眼鏡を外した彼女が、ゆっくりと身体を横たえる。
私の手の中にあるモノをちらりと横目で眺め、ぴくりと身体を震わせる。
「……怖い?」
「……ぃ」
よく聞き取れず、私は首を傾ける。
「……怖、い。はじめて、だから、ザジとは」
横向きに顔をそらし、ほんのり頬を赤らめる。
その仕種すら、私には愛おしくてたまらない。

そっと膝を曲げ、優しくまわりを愛撫する。
少しでも、愛しい人の緊張をほぐしてあげたくて。
そのたびに彼女は小さな声を上げ、熱い吐息を漏らす。
漏れた吐息は私の足の根元をくすぐる。
どうしようもなくこそばゆくて、私も少しため息をつく。
>>111

「いく、よ?」
そっと囁くと、彼女の身体が固まる。
大丈夫だから。そんな意味を込めて、少しだけそれを押し進める。
「はぁ…ぅっ…」
未知への恐怖に愉悦が混ざる。
先をいれたそのままで、私は壁をこすり上げる。
「はぁっ……はぁっ……」
彼女の呼吸が乱れ始める。
私は背中をさすりながら、更に奥へと侵入させる。
「ひぃ……ぅっ」
半ばまでそれを進めた時、彼女の身体が僅かに跳ねた。
それでも私は手を止めない。
ゆっくり、しかし確実に彼女の中を擦り続ける。
「あっ…あっ…あぁ…っ…」
加速する吐息。断続する声。
乱れる髪。額には汗。
そして私は、一気にそれを引き抜いた。
>>114

「終わったよ」
そう言うと、彼女は脱力して布団に突っ伏す。
汗まみれの乱れ髪。それでも彼女は愛おしい。
ハンドタオルで汗を拭うと、私はそっと口付けた。
「痛くなかった? ちぅ」
「少しだけ、ね。でも、気持ちよかったよ」
彼女も、お返しとばかりにぎゅっと私を抱きしめる。
離したくない。離れたくない。
今は、ずっと繋がっていたい。
だから、今度は私の番。
最高の笑顔で、私はそれを手渡した。




開けたばかりの、綿棒の箱。
耳掃除かよっ!!w
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